スタート直後の1コーナーはポールスタートのNo.16 Castrol無限NSX、道上がそのままトップで入る。以下、No.100 RAYBRIG NSXの高橋国光、No.38 FK/マッシモセルモスープラ竹内浩典、No.39デンソーサードスープラの土屋圭市と続く。予選5位のNo.64 Mobil 1 NSXのコロネルと7位のNo.18 TAKATA童夢無限NSXの山本勝巳はスタートに失敗してやや出遅れてしまった。トップのNo.16無限NSXは52秒台後半のタイムで、53〜54秒台の2番手以下をどんどんと引き離し、わずか6周ほどで2番手との差は10秒弱まで開いてしまった。これだけ開いたのは、No.100,No.38,No.39とが一団となって争ったこともある。3台は何度か順位を入れ替える激しいバトルを展開した。No.100 RAYBRIGはいったんは4番手まで順位を落とすものの、わずか1ラップで2台をかわして、再度2番手に戻し、以後は徐々に差を広げていく。20周を過ぎた時点では、トップのNo.16 Castrol無限は、2番手のNo.100 RAYBRIGに25秒近い大差を築き、2番手のNo.100も3番手No.39デンソーサードに12秒の差を付け単独走行。一方、3番手以下はNo.39デンソーサードを筆頭にNo.38 FK/マッシモセルモ、No.50 ARTAスカイライン(土屋武士)、No.3ユニシアジェックススカイライン(田中哲也)、No.23ペンズオイル・ニスモGT-R(コマス)が3秒ほどの間に詰まって集団となって走行する。このなかで、ブレーキがつらくなってしまったNo.38 FK/マッシモセルモが、ペースを落として順位を落とす。
25周目に、まず2番手のNo.100 RAYBRIGがピットインし、飯田章にドライバー交代。これを皮切りに、所定のピットインを各車が開始する。3番手を走行するNo.39デンソーサードも30周目にピットインして、谷川達也へと代わった。しかし、ピットアウトしたその翌周にNo.39デンソーサードは5コーナーで、他車と接触し、フロントからタイヤバリアに激突して大破。マシンの破片がコース上に散乱したために、セーフティカーがコースに入った。トップのNo.16 Castrol無限は、この時点でまだピットインを済ませておらず、セーフティカー・ランが続く34周目にようやくピットイン、ドライバーは中子修へと代わった。しかし、タイミングが悪くコースに復帰したときには隊列の最後尾となってしまい、この時点の実質トップのNo.100 RAYBRIGとの間に10台近いクルマを置くことになってしまった。
再スタートが切られた翌周、39周目にトップNo.100 RAYBRIGと2番手No.16 Castrol無限との差は約10秒ほど。その4秒後方が3番手のNo.12カルソニックスカイライン(黒澤琢弥)。このカルソニックの直後にはNo.50 ARTAスカイライン(本山哲)、No.23ペンズオイル・ニスモGT-R(影山正美)とが僅差で続く。これで、No.100 RAYBRIGとNo.16 Castrol無限との一騎打ちになるかと思われたが、44周目にNo.100 RAYBRIGが突然のスローダウン。左リア・タイヤがパンクしてしまい、急遽ピットインとなり優勝争いから姿を消してしまった。これでトップに立ったNo.16 Castrol無限だが、思いほかペースが上がらずに、2番手集団を形成するNo.50 ARTAスカイライン、No.12カルソニック、No.23ペンズオイル・ニスモ、No.36カストロール・トムス・スープラ(フォンタナ)にジワジワと迫られていく。だが、トップのNo.16 Castrol無限もペースを上げ、その差は4秒弱でしばらくキープ。そうしているうちの49周目に、2番手のNo.50 ARTAスカイラインがピットイン時のスピード違反で、ペナルティストップ10秒を科せられることになり、これで脱落。代わってNo.12カルソニックがNo.16 Castrol無限を追い上げるがなかなか差が詰まらない。一方、3番手を争うNo.23ペンズオイル・ニスモとNo.36カストロール・トムスはサイドバイサイドを繰り返し、結局57周についにNo.36カストロール・トムスが2番手へと上がる。そして、いよいよラストラップ。No.16 Castrol無限はNo.12カルソニックに1.6秒差まで迫られたものの、何とか逃げ切り、GTC初優勝を果たした。