Round5

MOTEGI GT CHAMPION RACE
9.12 sat / 13 sun - Twin Ring MOTEGI

Race

Castrol無限NSXがもてぎ初代ウイナーとなる!
RAYBRIG NSXはまたも不運に泣く

Round 5 MOTEGI GT CHAMPION RACE
Race Report / 13 Sep. '98

 ツインリンクもてぎの上空は青空が広がり、決勝スタート直前の13時には気温は29度、路面温度は41度と夏のレースの様相に見せた。参加全車がスターティンググリッドに着き、予定どおり13時30分にローリングスタートが切られた。

GT500

 スタート直後の1コーナーはポールスタートのNo.16 Castrol無限NSX、道上がそのままトップで入る。以下、No.100 RAYBRIG NSXの高橋国光、No.38 FK/マッシモセルモスープラ竹内浩典、No.39デンソーサードスープラの土屋圭市と続く。予選5位のNo.64 Mobil 1 NSXのコロネルと7位のNo.18 TAKATA童夢無限NSXの山本勝巳はスタートに失敗してやや出遅れてしまった。トップのNo.16無限NSXは52秒台後半のタイムで、53〜54秒台の2番手以下をどんどんと引き離し、わずか6周ほどで2番手との差は10秒弱まで開いてしまった。これだけ開いたのは、No.100,No.38,No.39とが一団となって争ったこともある。3台は何度か順位を入れ替える激しいバトルを展開した。No.100 RAYBRIGはいったんは4番手まで順位を落とすものの、わずか1ラップで2台をかわして、再度2番手に戻し、以後は徐々に差を広げていく。20周を過ぎた時点では、トップのNo.16 Castrol無限は、2番手のNo.100 RAYBRIGに25秒近い大差を築き、2番手のNo.100も3番手No.39デンソーサードに12秒の差を付け単独走行。一方、3番手以下はNo.39デンソーサードを筆頭にNo.38 FK/マッシモセルモ、No.50 ARTAスカイライン(土屋武士)、No.3ユニシアジェックススカイライン(田中哲也)、No.23ペンズオイル・ニスモGT-R(コマス)が3秒ほどの間に詰まって集団となって走行する。このなかで、ブレーキがつらくなってしまったNo.38 FK/マッシモセルモが、ペースを落として順位を落とす。

 25周目に、まず2番手のNo.100 RAYBRIGがピットインし、飯田章にドライバー交代。これを皮切りに、所定のピットインを各車が開始する。3番手を走行するNo.39デンソーサードも30周目にピットインして、谷川達也へと代わった。しかし、ピットアウトしたその翌周にNo.39デンソーサードは5コーナーで、他車と接触し、フロントからタイヤバリアに激突して大破。マシンの破片がコース上に散乱したために、セーフティカーがコースに入った。トップのNo.16 Castrol無限は、この時点でまだピットインを済ませておらず、セーフティカー・ランが続く34周目にようやくピットイン、ドライバーは中子修へと代わった。しかし、タイミングが悪くコースに復帰したときには隊列の最後尾となってしまい、この時点の実質トップのNo.100 RAYBRIGとの間に10台近いクルマを置くことになってしまった。

 再スタートが切られた翌周、39周目にトップNo.100 RAYBRIGと2番手No.16 Castrol無限との差は約10秒ほど。その4秒後方が3番手のNo.12カルソニックスカイライン(黒澤琢弥)。このカルソニックの直後にはNo.50 ARTAスカイライン(本山哲)、No.23ペンズオイル・ニスモGT-R(影山正美)とが僅差で続く。これで、No.100 RAYBRIGとNo.16 Castrol無限との一騎打ちになるかと思われたが、44周目にNo.100 RAYBRIGが突然のスローダウン。左リア・タイヤがパンクしてしまい、急遽ピットインとなり優勝争いから姿を消してしまった。これでトップに立ったNo.16 Castrol無限だが、思いほかペースが上がらずに、2番手集団を形成するNo.50 ARTAスカイライン、No.12カルソニック、No.23ペンズオイル・ニスモ、No.36カストロール・トムス・スープラ(フォンタナ)にジワジワと迫られていく。だが、トップのNo.16 Castrol無限もペースを上げ、その差は4秒弱でしばらくキープ。そうしているうちの49周目に、2番手のNo.50 ARTAスカイラインがピットイン時のスピード違反で、ペナルティストップ10秒を科せられることになり、これで脱落。代わってNo.12カルソニックがNo.16 Castrol無限を追い上げるがなかなか差が詰まらない。一方、3番手を争うNo.23ペンズオイル・ニスモとNo.36カストロール・トムスはサイドバイサイドを繰り返し、結局57周についにNo.36カストロール・トムスが2番手へと上がる。そして、いよいよラストラップ。No.16 Castrol無限はNo.12カルソニックに1.6秒差まで迫られたものの、何とか逃げ切り、GTC初優勝を果たした。




GT300

こちらもクスコスバルインプレッサがGTC初優勝!
つちやMR2は6位でチャンプ決定はお預け


 GT300クラスは、ポールポジションのNo.77クスコスバルインプレッサが、そのままトップに立ち、レースをリードする。一方、予選2番手のNo.25つちやMR2はスタートで出遅れ、順位を下げる。代わってNo.61テイボン・トランピオ・FTOとNo.44アペックスDLモモコルセMR2、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7、No.19ウェッズスポーツセリカが激しく争う。このうち、No.61テイボンはマシントラブルで脱落、No.7 RE雨宮は他車と接触、No.44アペックスもスピンなどで遅れてしまい、No.77クスコスバルはトップを譲ることなく、ポーツ・トゥ・ウインで、GTC初優勝を飾った。2位、3位には手堅く走りきったNo.19ウェッズスポーツセリカ、No.910ナインテンポルシェが入った。ランキング・トップのNo.25つちやMR2はクラス6位で、このレースでのクラスチャンピオン決定はお預けとなった。





総合優勝
No.16 Castrol無限NSX

道上 龍「3度目の正直というか、やっと勝ててうれしいです。セーフティカーが入ったときは、No.100がもうアキラさんに代わった後だったんで、『あーっ、こら逃げられたわ』と思いました。アキラさん、ペース速かったですからね。でも、神さまがいてましたよ。MINEもテストでよかったんで続けて勝ちたいですね」

中子 修「道上がよくがんばってくれたけど、セーフティカーが入って状況が変わってしまった。最後は後ろとのタイム差を確認しながら確実に走りました。最後は無線で、違反とかしなかったかと聞いてしまいましたよ(笑)」



GT300クラス優勝
No.77 クスコスバルインプレッサ

小林且雄「クールスーツが壊れていたのにはまいった。無線も壊れていて、順位がぜんぜんわからなかった。最後までトップだってことはわかりませんでした。チームのみんなのおかげで勝つことができました」

玉本秀幸「いくときにはあっさりいっちゃうもんですね。なんか、まだ実感がわかないんですけど。ボク自身もGTC初優勝なんですよ。1回、勝ちそこなったってのはありましたけどね(笑)。まあ、いつもヘンな話題ばかりまいてるから、たまにはいい話題もないとね。今日はミラージュと連続表彰台で、良かったです」




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