Round7

SUGO GT CHAMPIONSHIP
10.24 sat / 25 sun - SportsLand SUGO

Race

あっけない幕切れ…
ペンズオイル・ニスモGT-Rが'98チャンピオンに!

レースはCastrol無限NSXが優勝する

Round 7 SUGO GT CHAMPIONSHIP
Practice Report / 25 Oct. '98

 10月25日、心配された雨もなく秋の青空ものぞく宮城県・スポーツランドSUGOでAUTOBACS CUP全日本GT選手権第7戦(最終戦)が開催された。

GT500

 このレースでは、GT500クラスのシリーズチャンピオンを賭けたNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-R(E.コマス/影山正美組)とNo.64 Mobil 1 NSX(山西康司/T.コロネル組)の一騎打ちが注目されていた。この1戦を残してランキングトップはNo.23のコマス/正美組で61ポイント。これにNo.64の山西/コロネル組が11ポイント差で続いている。コマス/正美組にすれば4位以内に入れば、自力で決定。もしくは山西/コロネル組が4位以下になれば、ノーポイントでもチャンピオンとなる。ここから考えればコマス/正美組が断然有利であったが、予選結果はコマス/正美組が13位で山西/コロネル組が5位と速さという逆転の立場であった。

 14時10分定時に全車が揃ってフォーメーションのスタートが開始された。そして、トップのNo.16 Castrol無限NSXがストレートに戻って来て、レースのローリングスタートと思われたが、そこにはチャンピオン候補のNo.64 Mobil 1 NSXの姿がなかった。なんとNo.64は駆動系のトラブルに襲われ、最終コーナーでストップ。結局、このままレースを走ることもなく最終戦を終えてしまった。これにより、98年シーズンのチャンピオンはNo.23ペンズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマス/影山正美組に決定した。

 レースの方は、この騒動でフォーメーションラップが3周延びて、レース周回数は78周となった。仕切りなおしとなったスタートでは、ポールのNo.16道上龍がそのまま1コーナーに侵入。2番手のNo.100 RAYBRIG NSXの高橋国光の背後には、No.18 TAKATA童夢無限NSXの脇阪寿一がピタリとつけ、2周目の1コーナーでNo.18がかわして2番手へと上がる。この後、3番手以降ではサバイバルが始まる。まず、No.100は接触もあって、大きく順位を下げてしまう。これで3番手になったNo.36 カストロール・トムス・スープラ(関谷正徳)も、No.39 デンソーサードスープラGT(谷川達也)も相次いでスピン。No.36はリタイヤ、No.39は順位を下げたもののなんとか復帰、だが20周目にコーナーで再度コースアウトして結局リタイヤとなった。また、No.23も他車と接触し、右のフロントフェンダー部をはがしてしまうが、走行には大きく影響しなかったようでそのまま走り続けた。

 20周過ぎ時点、トップのNo.16は後続に約5秒の差を付けてたものの、それ以上はなかなか引き離せない。この時点の後続は、2番手はNo.18のNSX、以下No.38 FK/マッシモセルモスープラ(野田英樹),No.37カストロール・トムス・スープラ(K.バート)、No.8 FET SPORTS SUPRA(W.ガードナー)とスープラが続いた。さらにはNo.50 ARTAスカイライン(土屋武士)、No.12カルソニックスカイライン(星野一義)、No.23ペンズオイル・ニスモGT-Rとスカイラインがならんだ。そして30周を過ぎる時点で、各車ルーティンのピットが始まる。いち早く30周目にピットに入ったNo.100 RAYBRIG NSXは飯田章に代わり、追い上げを開始した。だが、そのわずか2周後に突如マシンが炎を吹き出し、飯田はヘアピンにマシンを止めクルマから飛び出した。煙を吸ったためにコース際に座り込んだ飯田だったが、幸い極めて軽い火傷だけで済んだと言うことだった。トップを走るNo.16 Castrol無限NSXは、37周目にピットイン。ドライバーを中子修に代わりコースに復帰。一足先にピットインしていた2番手No.18 TAKATA童夢無限NSX(金石勝智)の直前の暫定トップで復帰。だがタイヤの温まっていないNo.16は、No.18にかわされ、トップが入れ替わる。この後、No.16にテール・トゥ・ノーズに迫られる。そのような中、63周目にNo.55 STPタイサンバイパーが火災を起こして、コース脇に緊急停車。この消火作業のために、セーフティーカーが導入された。これで上位陣のマージンは消えて、ラスト15周のスプリントとなった。No.18は、何度となくNo.16に迫られたが、何とか逃げ切り、トップでゴールイン。2番手はNo.16。3番手にはNo.38 FK/マッシモセルモスープラ(竹内浩典)とNo.37 カストロール・トムス・スープラ(鈴木利男)が激しく争い、No.37が競り勝ち先にゴールした。5番手はNo.12 カルソニックスカイライン(黒澤琢弥)とNo.3 ユニシアジェックススカイライン(長谷見昌弘)が競って、こちらはNo.12に軍配が上がった。チャンピオンを決めたNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-R(影山正美)は、右前フェンダーの無いまま頑張りきり、7番手でゴールイン。ファンやチーム関係者の歓声に迎えられた。

 なお、レース後の車検で1着ゴールのNo.18 TAKATA童夢無限NSXのエア・リストリクターが違反と判定され、暫定優勝を取り消された。この結果、優勝はNo.16 Castrol無限NSX、以下、2位がNo.37、3位がNo.38と順次繰り上げられ、正式結果となった。No.16 Castrol無限NSXは今季2勝目。




GT300

つちやMR2がポール・トゥ・フィニッシュで
年間最多の5勝目



 GT300クラスは、前戦でチャンピオンを決めたNo.25つちやMR2がポールポジションから、首位を譲ることなくポール・トゥ・フィニッシュでゴール。今季5勝目とGTC過去最高の年間最多勝の記録を更新した。予選2位のNo.44アペックスDLモモコルセMR2がNo.25を追い続けたが、ミッショントラブルでリタイア。これで、2位はNo.61テイボン・トランピオ・FTOとなり、開幕戦以来の表彰台に上がった。3位にはNo.19ウェッズスポーツセリカが、第5戦から3戦連続の表彰台となった。




総合優勝
No.16 Castrol無限NSX



GT300クラス優勝
No.25 つちやMR2




1998 GTC Champion

No.23 PENNZOIL NISMO GT-R
Erik Comas / Masami Kageyama




backtopHome