Round2

ALL JAPAN FUJI GT RACE
5.1 sat / 2 sun

Qualify
10戦目の正直!FK/マッシモセルモスープラがついにNSXを倒す!
予選2位はデンソーサードスープラGTと予選最前列をスープラ独占
ザナヴィARTAシルビアがGT300レコードを一気に2.7秒短縮!
FK/Massimo CERUMO SUPRA

Round 2 All Japan FUJI GT Race
Qualify Report / 1 May. '99


 5月1日、富士スピードウェイで1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権第2戦ALL JAPAN GT RACEの公式予選が行われた。開幕戦鈴鹿は予選、決勝とも雨だったが、この日は雲ひとつない快晴に恵まれた。この中で、No.38 FK/マッシモセルモスープラの竹内浩典がコースレコードの1分25秒370でポールポジションを獲得。97年8月の第4戦富士でカストロール・トムス・スープラ以後、9戦連続でNSXが独占し続けたポールの座をついにスープラが奪還した。GT300クラスでは、No.15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士がこれまたコースレコードを大幅に書き換える1分31秒920でクラスポールとなった。

早くも2台のスープラのマッチとなった予選1回目
 公式予選1回目は予定どおり10時40分にスタート。気温は21度、路面温度は30〜36度前後とこの季節にしてはかなり高めだ。
 最初の20分間、GT500クラスのセッションでは、まずNo.35 マツモトキヨシ・トムススープラのP.ラファネルが1分27秒411を記録してトップに立つ。だが、その直後にNo.38 FK/マッシモセルモスープラの竹内浩典が26秒台に入れて逆転。No.35も1分26秒432を出して再度逆転するが、1分後にはNo.6 ESSO Tiger Supraの野田英樹が1分25秒428をたたき出してトップを奪う。その後は上記3台に#39デンソーサードスープラGTを加えた99年型スープラ勢と、No.100 RAYBRIG NSX、No.64 Mobil 1 NSXなどが次々と25秒台をマーク。熾烈なタイム争いが続いた。結局、このセッションではNo.6がトップ。このあとはNo.38スープラ、No.100NSX、No.39スープラ、No.64NSXの順となった。スカイライン勢ではNo.2 ARTAゼクセルスカイラインが最上位となるが、タイムは1分26秒941に留まる。さらにこのタイムも黄旗追い越しがあったために取り消しの憂き目を見、スカイライン勢の最上位をNo.12カルソニックスカイラインに譲った。
 続く20分間はGT300クラスの走行。No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7、No.25 モモコルセ・アペックスMR2、No.15ザナヴィARTAシルビア、No.81ダイシンシルビアの4台が1分32秒台を出してトップ争いを繰り広げる。これに続くのはNo.19ウェッズスポーツセリカだが、タイムは33秒台後半。上位4台とは1秒近い差をつけられている。最終的にクラストップの座を奪ったのはNo.25で、タイムは1分32秒107。2番手にNo.8、3番手にはNo.7が続いた。
 最後の20分間は両クラスの混走だが、この時間帯に入って5分ほどのところで赤旗が出される。最終コーナーでNo.910ナインテンアドバンポルシェがクラッシュしたためだが、このクルマと、飛び散ったスポンジバリアを排除するために20分あまりの中断となった。再開後、15分間の走行が行われたが、この間にタイムアップを果たすクルマはなく、上記の順位のままで終了となった。

FK/マッシモの竹内がさらにタイムを詰めてポールに
 予選2回目は当初14時40分からの予定だったが、サポートレースでも遅れが出たために、40分遅れ15時20分に開始された。気温は午前と変わらず日なたで22度、路面温度も33度程度。
 予選1回目と同様にまず20分のGT500占有セッションとなる。その開始7分過ぎにトップに立ったのはNo.100 RAYBRIG NSX(飯田章)で1分26秒237。続く11分過ぎにNo.64 Mobil 1 NSXが25秒625とNo.100に代わってトップに。No.16 Castrol無限NSXも26秒122まで詰めて2番手となり、この時点ではNSX勢が上位を占める。
 だが、16分過ぎにNo.35 マツモトキヨシ・トムススープラのラファネルが25秒538でトップに立つが、間髪入れずにNo.39 デンソーサードスープラGTの影山正彦が25秒502を叩き出す。だが、そのわずか1分後。午前のセッション2番手に甘んじたNo.38 FK/マッシモセルモスープラの竹内浩典が1分25秒370を記録し、最上位に飛び出す。これで、上位3台が新型スープラとなってしまう。そして、GT500占有セッション終了1分前にNo.100 RAYBRIG NSXの飯田が25秒424までタイムを上げて3番手に飛び込んで、スープラの独占を阻止する。この後、最後の混走セッションでは、タイムアップするマシンは出ず、No.38 FK/マッシモセルモスープラのポールポジションが決定した。

Xanavi ARTA SILVIA
 GT300占有セッションでは、No.25 モモコルセ・アペックスMR2が1分33秒625で、まずトップに立つが、14分過ぎにNo.15 ザナヴィARTAシルビアの土屋武士がこれまでのレコードタイム1分34秒608をなんと2.7秒も縮める1分31秒920を叩き出してトップを奪取。これにNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7(松本晴彦)が33秒172、No.81 ダイシンシルビア(福山英朗)も32秒298まで詰めるが、No.15には及ばず、20分間のGT300占有時間が終了。混走時間にはタイムアップする上位陣はなく、No.15 ザナヴィARTAシルビアのクラスポールとなった。



POLE POSITION DRIVER

PP Drivers
左から、井出有治・土屋武士・竹内浩典・立川祐路


GT500
No.38 FK/Massimo CERUMO SUPRA
1'25.370(竹内浩典/コースレコード)

竹内浩典「99年型スープラを先週水木にシェイクダウンしたんですが、マイナートラブルでまともに走れたのは2日目の午後。その瞬間にポテンシャルが凄く高いことを感じました。トヨタとTRDが打倒NSX打倒スカイラインのために凄いクルマを作ったということです。決勝は99スープラ勢とNo.100 RAYBRIG NSXの争いになるんじゃないでしょうか。スープラはまだ耐久力に不安があるのは事実です。その点NSXは実績がありますから。脅威といえば脅威ですよね」



GT300
No.15 Xanavi ARTA SILVIA
1'31.920(土屋武士/コースレコード)

土屋武士「ポールはすごくうれしい。開幕戦でシェイクダウン。その後SUGOと富士のテストもトラブルでほとんど走れず、昨日もトラブルでセッティングができていなかったですから。予選の2回目で新しいリストリクターとターボを初めて使ったら、うまくはまったということです。予選を走るまでどうなるかわかりませんでした。ライバルのNo.25 モモコルセ・アペックスMR2(土屋武士の父土屋春雄氏が監督)がどんなクルマか知ってるだけに、決勝はまだ厳しいかな、というのが正直な感想です」