GT300はダイシンシルビアが開幕戦に続き2度目のポール獲得
Round 4 CP MINE GT RACE 7月10日、セントラルパークMINEサーキットで1999年AUTOBACS CUP全日本GT選手権第4戦MINE GT RACEの公式予選が行われた。予選1回目に1分24秒519を記録したNo.37 カストロール・トムス・スープラの鈴木利男がポールポジションを獲得。これで今季第2戦から3戦続けてスープラが連続ポールとなった。GT300クラスではNo.81 ダイシンシルビアの福山英朗が1分29秒920でクラスポールをゲット。シルビアは今季開幕以来ポール独占中だ。 公式予選1回目は午前11時ちょうどから開始。空全体を薄い雲が覆うものの雨の気配はなく気温27度、路面31度。60分行われる予選の最初20分間は、GT500クラス占有の時間だ。開始5分時点でまずNo.35 マツモトキヨシ・トムススープラのP.ラファネルが1分25秒台の25秒647でトップに立つ。直後にNo.1 ペンズオイル・ニスモGTRの本山哲が25秒941でトップを奪うが、すぐ次のラップでNo.35 ラファネルが24秒941を叩き出して再度トップに。残念ながらスカイラインがポール勝負に絡んできたのは、ここまでだった。7分過ぎにはNo.37 カストロール・トムス・スープラの鈴木利男が1分24秒780でNo.35をかわしてトップに。さらに次のラップで24秒646までタイムを刻んだ。この時点でトップNo.37、続いてNo.35、3番手にはNo.6 ESSO Tiger Supra(野田)、No.38 FK/マッシモセルモスープラ(竹内)と上位をスープラが独占。だが12分過ぎにNo.64 Mobil 1 NSXのT.コロネルが1分24秒710まで詰めて2番手とトップNo.37に迫る。だが、このポジションもわずか2分後にはNo.39 デンソーサードスープラGT、影山正彦の24秒699によって押し下げられてしまう。そして、17分過ぎにはNo.37が24秒519とさらに詰めて、トップを固める。これに対し挑んだのはNo.35 マツモトキヨシ・トムススープラだったが、24秒665とコンマ105秒及ばず、結局このままGT500の占有時間を終了。この後のGT300クラスとの混走時間20分間には上位陣でタイムアップを果たしたマシンはなく、このままNo.37 カストロール・トムス・スープラが暫定のポールを獲得した。 予選2回目は定刻15時ちょうどから60分行われた。このころには日差しも刺して、気温は29度と午前より少々上がった。路面温度は37度とかなり上昇。コンディション的にはやや悪くなった感がある。このためか、まず25秒切ったマシンが出たのは10分を過ぎてから。No.6 ESSO Tiger Supra(野田)が1分25秒871でトップに立つ。No.6はさらに24秒899まで詰める。これに対し午前奮わなかったNSX勢のタイムアップが激しくなる。No.16 Castrol無限NSXが1分25秒898で2番手に飛び込むと、その直後にはNo.64 Mobil 1 NSXが25秒502とNo.16の上へと行く。さらに1分後にはNo.18 TAKATA童夢NSXが25秒159と2番手に、No.18はさらに1分24秒869とついにNo.6 ESSO Tiger Supraからトップを奪い取った。GT500の占有セッション終了直前には午前のトップNo.37 カストロール・トムス・スープラも24秒938まで刻んでこのセッションの3番手となる。これでトップNo.18 NSX、2番手にNo.6 スープラ、No.37 スープラ、No.35 スープラ、No.64 NSXと並びNSXとスープラが混ざった形となる。この後、GT300との混走タイムには、タイムアップするマシンは現れず、結局この順位のままに予選2回目も終了した。 この結果、午前のトップNo.37 カストロール・トムス・スープラがポールポジションを確定。鈴木利男にとっては97年の第3戦富士以来GTC2度目のポール獲得。先のル・マン24時間レースでは惜しくも2位に甘んじた鈴木と片山右京コンビがGTCでポールスタート、彼らと共にル・マンの表彰台に立った土屋圭市(No.39 デンソーサードスープラGT)もセカンドローとル・マン表彰台パワーがGTCにも押し寄せた。 GT300の午前のセッションは、まずNo.15 ザナヴィARTAシルビア、No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7、No.77 クスコスバルインプレッサが1分31秒台で上位を競う。ここからNo.15が30秒431を出して一歩抜け出る。さらにNo.25 アペックス・モモコルセMR2も30秒205で2番手にと迫る。だがGT300占有時間も残り5分となった時、その数分前にコースインしたNo.81 ダイシンシルビアの福山英朗がGT300のレコードとなる1分29秒920を叩き出してトップに立ち、そのままGT300の占有時間を終了。この後、このタイムを上回るマシンは現れず、午後のセッションもNo.81が1分30秒740でトップタイムとなり、他車も午前のトップタイムを更新することは出来ず、No.81 ダイシンシルビアのポールポジションが決定した。 左から、鈴木利男・片山右京・福山英朗・大八木信行 GT500 No.37 カストロール・トムス・スープラ 1'24.519(鈴木利男) 「ル・マンの勢いだけでいきました。クルマがけっこうよくて、なんとなくアタックのタイミングがよかったです。午前中のアタックでニュータイヤを履いたときあまりよくなくて、ピットに戻って左右入れ替えたらよくなりました。ここはブレーキにキツいんで明日はそれなりにいきます。今日まではほかの(TOM'Sの)2台に出ているトラブルは出てません。まあ明日は天気がこんなに暑かったらシンドそうなので、1番前だし自分たちのペースでいきます」 GT300 No.81 ダイシンシルビア 1'29.920(福山英朗/コースレコード) 「開幕戦以来のポールなんで、ずいぶん久しぶりですよね。今日はクルマの調子もいいしエジンパワーも出てるんで、チャンスが来たというレースだと思っています。確実に獲っていかなければいけないです。ここまで順調に来て、恐いのはレース中のアンラッキーです。数字的には満足なんですけれど、自分自身がうまく乗れなかったというのもあって、仕事の完成度としては低かったです」 |