SUZUKA GT300kmGTC2000 Round7
Race Preview


00-10-16 Round7 Preview
大混戦のチャンピオン争いは最終戦SUZUKAに!/今世紀最後のGT決戦!覇権は誰の手に…/長谷見、関谷の最後の激走にも注目!
 20世紀最後のAUTOBACS CUP全日本GT選手権(JGTC)も最終戦を残すのみとなった。今年の最終戦は、10月21、22日に三重県・鈴鹿サーキットで開催される。日本の誇るインターナショナル・サーキットであるSUZUKAで、今世紀最後、最強のGT戦士が決まることになったのだ。

GT500

1 GT-R / 16 NSX
 毎年もつれるJGTCチャンピオン争奪戦だが、今季は例年以上に混戦模様だ。特にGT500ではここまで6戦、スペシャルイベントのマレーシア戦を入れてもそのすべてで優勝者が違う。そして、最終戦を前にしてチャンピオンの可能性のあるドライバーは4組+1人もいるのだ。中でもランキングトップのエリック・コマス/影山正美組(No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R、60ポイント)とランキング2位の道上龍(No.16 Castrol無限NSX、59ポイント)はわずかに1ポイント差という僅差だ。(下表参照

 2年連続チャンピオンのコマスにとっては3連覇が掛かる1戦であり、パートナーの正美とは98年に初タイトルを手にしたときのコンビでもある。こうなるとわずか1ポイント差とはいえトップを行くコマス組がやや有利の感もある。だが、ここ鈴鹿はホンダNSXにとってはホームコースであり、道上もNSXで十分に走り込んでいる。またコマス組のスカイラインは70kgと彼らにとって今季最大のウエイトハンデを積むことになった。道上のNSXも80kgのウエイトを積むが、今季のNSXはウエイトが増えてもスピードが衰えない強さがあり、この点では道上がやや有利かもしれない。ともあれ、この2台は相手の前でゴールすることが第一であり、互いを意識したレース展開をしてきそうだ。

12 GT-R
 だが、この2チームだけにチャンスがあるわけではない。特にランキング3位につける星野一義/本山哲組(No.12 カルソニックスカイライン、54ポイント)にも可能性は十分にある。前戦MINEでの優勝で勢いがある上に、ウエイトも60kgに留まっており、表彰台に上る位置に着ければ、コマス組や道上も4位を狙わなくてはならなくなり、かなりのプレッシャーを与えることができる。それだけにこの星野組のポジションがチャンピオン争いの鍵を握りそうだ。

38 SUPRA
 この3チーム以外にも第5戦で優勝した竹内浩典/立川祐路組(No.38 FK/マッシモセルモスープラ、48ポイント)と脇阪寿一/金石勝智組(No.18 TAKATA童夢NSX、46ポイント)にもチャンスはあるが、ポイント差から考えるとまず自らが優勝した上で、上位チームの成績待ちということになり、チャンピオンとなるにはやや辛い立場となっている。

SEKIYA
 このように激しいチャンピオン争いが展開される一方で、今季ラスト・レースを勝利で締めようと虎視眈々と狙うチームも出てくるだろう。中でもマレーシアで優勝したもののシリーズ戦では勝ち星のないNo.2 カストロール・ニスモGT-Rの片山右京/ミハエル・クルム組や
HASEMI
有力ルーキー松田次生をシーズン途中から起用したNo.30 綜警McLarenGTRも勝利という実績を残したいところだけに全力でアタックに来るだろう。また、このレースが現役最終戦となる関谷正徳に、華を送りたいカストロール・チーム・トムスも勝利を狙ってくるはず。そして、やはり今回がラストランとなる長谷見昌弘(No.3 ユニシア・ザナヴィスカイライン)にも注目だ。


GT300

26 GT3R / 910 GT3R
 GT300クラスのチャンピオン争いは、ほぼ2チームに絞られた。だが、この2チームがなんと全くの同ポイントで最終戦を迎えることになったのだ。(下表参照)どちらもマシンはポルシェ911GT3R、ウエイトハンデもクラスリミットいっぱいの80kgと全く同じ条件。したがってNo.26 シェルタイサンアドバンGT3Rの福山英朗とNo910 ナインテンウェディングアドバンポルシェの余郷敦/和田久組は、とにかくリタイアせずにライバルの前でゴールするのが最大の目標だ。互いをにらんだレース展開、そして無駄なリスクをいかに避けられるか、それが勝負の分かれ目となりそうだ。この2チーム以外にNo.81 ダイシンADVANシルビアの大八木信行/青木孝行組にもわずかながらチャンピオンの可能性はある。
81 SILVIA
だが、自らが優勝した場合でも、No.26が6位以下、No.910が5位以下にならなければならない。とはいえ、何が起こるか分からないのがこのJGTCなので、最後まで諦めず走りきれば大逆転もあり得ないことではないはずだ。


 チャンピオン争いにラストラン。さらには来季を考えたパフォーマンスを見せねばいけないチームやドライバーもいる。ライバルより1ポイントでも多く、1000分の1秒でも速く。JGTC最終戦鈴鹿は今世紀最後のGT決戦にふさわしく熱いレースになることは間違いないだろう。ぜひその目でドラマの結末を見届けて欲しい。


GTインサイドレポート班
Report by GT INSIDE REPORT TEAM


ポイントシミュレーション
GT500 DRIVERS (第7戦の結果)
Po No Driver 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位以下
1 1 E.コマス/影山正美 80 75 72 70 68 66 64 63 62 61 60
2 16 道上 龍 79 74 71 69 67 65 63 62 61 60 59
3 12 星野一義/本山 哲  74 69 66 64 62 60 58 57 56 55 54
4 38 竹内浩典/立川祐路 68 63 60 58 56 54 52 51 50 49 48
5 18 脇阪寿一/金石勝智 66 61 58 56 54 52 50 49 48 47 46
表の見方:第7戦の結果に対応するポイントが赤文字の場合、自動的にチャンピオン獲得決定。
数字がグレイの場合チャンピオン獲得の可能性がなくなることを示す。
同ポイントの場合は上位入賞回数の多いほうがチャンピオンとなる。

GT300 DRIVERS (第7戦の結果)
Po No Driver 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位以下
1 26 福山英朗 90 85 82 80 78 76 74 73 72 71 70
2 910 余郷 敦/和田 久 90 85 82 80 78 76 74 73 72 71 70
3 26 松田秀士 88 83 80 78 76 74 72 71 70 69 68
4 81 大八木信行/青木孝行 78 73 70 68 66 64 62 61 60 59 58
表の見方:第7戦の結果に対応するポイントが赤文字の場合、自動的にチャンピオン獲得決定。
数字がグレイの場合チャンピオン獲得の可能性がなくなることを示す。
同ポイントの場合は上位入賞回数の多いほうがチャンピオンとなる。
※ 3位の松田は福山のチームメイトであるため福山を追い抜くことはできない。



第7戦 『SUZUKA GT300km 』 TV放映予定
 11月3日(金・祝) 12:00〜13:15
 テレビ東京系全国6局ネット
 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビ瀬戸内/ティーエックスエヌ九州

 10月22日(日) 13:00〜 生中継(ゴール迄放映)
 CS:Jスカイスポーツ(スカイパーフェクTV/CATV他)
 問い合わせ先:Jスカイスポーツ カスタマーセンター TEL:03-5500-3488(毎日9:00〜20:00)




第7戦 ウェイトハンディ搭載車
Class No Machine WH (A+B)
GT500 1 ロックタイト・ゼクセルGT-R 70 (30+40)
2 カストロール・ニスモGT-R 20 (20+0)
6 エッソウルトロンタイガースープラ 40 (40+0)
8 ARTA NSX 20 (10+10)
12 カルソニックスカイライン 60 (10+50)
16 Castrol 無限 NSX 80 (50+30)
18 TAKATA 童夢 NSX 110 (80+30)
35 マツモトキヨシ・トムススープラ 10 (10+0)
36 カストロール・トムス・スープラ 10 (10+0)
38 FK/マッシモセルモスープラ 60 (30+30)
39 デンソーサードスープラGT 10 (10+0)
64 Mobil 1 NSX 30 (30+0)
100 RAYBRIG NSX 20 (20+0)
GT300 7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 70 (70+0)
11 アビリティ・マリオポルシェ 10 (10+0)
19 ウェッズスポーツセリカ 20 (0+20)
26 シェルタイサンアドバンGT3R 80 (50+60)
28 イクリプスRDタイサンGT3R 80 (50+30)
31 スーパーオートバックスアペックスMRS 20 (20+0)
81 ダイシン ADVAN シルビア 80 (50+30)
86 BP・KRAFT・トレノ 10 (10+0)
910 ナインテンウェディングアドバンポルシェ 80 (90+50)
911 ダイヤモンドアドバンポルシェ 10 (10+0)
※WH=ウェイトハンディ(kg)
※A=予選/決勝ベストラップ上位3台に課せられるハンディキャップ
 B=決勝結果上位3台に課せられるハンディキャップ
※累積最大ウェイトハンディ GT500:120kg / GT300:80kg

救済措置対象車両
Class No Machine
GT500  該当車両なし
GT300 20 ネッツアペックススピリットMR-S
51 C-WESTオートスタッフADVANシルビア