2002 AUTOBACS JGTCRound1
GT CHAMPIONSHIP in TI
4.13,14 TI Circuit AIDA
QUALIFY REVIEW 2002-04-13

公式予選レビュー


64 NSX
開幕戦ポールポジションは絶好調Mobil 1 NSXの手に!
FK/マッシモADVANスープラが4位と大健闘!!
GT300も好調ARTAアペックスMR-Sが決めた

Qualify #1(晴れ、気温17度/路面温度22度、ドライ)
 いよいよ2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第2戦TIサーキット英田が、開幕した。午前の天候は薄曇り。路面はドライ。


 予選第1回目は定刻どおり午前10時に、GT500クラスから走行が開始された。序盤はまずスープラ勢が先行。スカイライン勢が続く。NSX勢は開始から5分を過ぎてようやくピットアウトをはじめるという、スロースタートとなった。まずターゲットタイムを出したのはNo.22ザナヴィニスモGT-Rで、3周目に1分25秒974、翌周には1分25秒705まで縮める。これにNo.39デンソーサードスープラGTが続く。13分過ぎ、No.25 FK/マッシモADVANスープラが1分25秒619で従来のレコードを更新。これを機に各チーム動きが激しくなり、No.16無限NSX、No.18 TAKATA童夢NSX、No.64 Mobil 1 NSXなどが次々トップタイムを更新していく。このクラスの走行が終了する20分ちょうど、No.64が1分25秒111を出し、これがこのセッションのトップタイムとなった。2番手はNo.18、3番手はNo.16とトップ3はNSX勢が占めた。No.25が4番手でスープラ勢のトップ。5番手のNo.22ザナヴィ ニスモGT-Rがスカイライン勢のトップだった。

 GT300クラスは開始5分後に冷却水を撒いたクルマがあり、これに乗った数台がスピン。赤旗中断となる。12分後に再開。再開後、まずNo.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rがトップを占めるが、数分後にNo.77クスコスバルインプレッサが1分34秒642を出し、新車の好調をアピールする。これを逆転したのは事前テストから好調だったNo.31 ARTAアペックスMR-Sで、6周目に1分33秒019と従来のレコードを更新した。No.31はその翌周には1分32秒999までタイムアップ。最終的には1分32秒430をマークし、2番手を0.9秒以上引き離してトップを奪った。2番手は終盤にタイムを出してきたNo.3ユニシアジェックスシルビア、3番手はNo.71シグマMR-S、4番手No.77、5番手No.24で、ここまでが従来のレコードを上回った。

 混走セッションでは大きくタイムアップするクルマはなかった。終了5分前にふたたび赤旗中断し、数分後に再開されるが、目立った動きはなくそのまま終了した。

No.64 Mobil 1 NSX(GT500暫定ポールポジション)
ラルフ・ファーマン「まったく問題なかったね。路面のコンディションも意外によかったし完全にクリアも取れた。クルマのセットアップも問題ないし、すごくいい感じだよ。決勝のセットにも不安はないから、決勝に向けても勝つ自信はあるよ。問題はいかにGT300のマシンをかわしていくか、というあたりかもしれない。安全に抜いていくのはけっこう気を遣うしむずかしいからね」
No.31 ARTA・アペックスMR-S(GT300暫定ポールポジション)
新田守男「セッション途中に赤旗が出ましたよね。あの次の周に、僕はアタックしようと思って、いいバランスにタイヤを温めていたんですが、オイルに気付いたので、そこでアタックをやめました。赤旗後のアタックはなかなか上手くクリアラップが取れなくて、2周ぐらいはタイムを出せませんでしたね。3周目にようやくクリアが取れて、ベストタイムが出ました。午後が午前と同じようなコンディションだったら、シルビアが来ると思うので、もう一度タイムアタックしますよ」

31 MR-S

Qualify #2(晴れ、気温19度/路面温度24度、ドライ)
 2002 AUTOBACS全日本GT選手権開幕戦「GT CAMPIONSHIP in TI」の予選2回目は午後3時に混走セッションからスタート。陽射しは強いがときどき雲にさえぎられ、気温19度と午前中(気温17度)とくらべてわずかな上昇にとどまった。


 混走の時間帯に上位を占めたのはNo.64 Mobil 1 NSX、No.18 TAKATA童夢NSXなどNSX勢。これにNo.1 auセルモスープラ、No.39デンソーサードスープラGT、No.6エッソウルトラフロー スープラなどスープラ勢が続くが、この時間帯にアタックをかけるチームは少なく、午前中よりタイムアップしたクルマはほとんどなかった。タイムはNo.64の1分26秒205がベスト。2番手はNo.1、3番手はNo.39だが、タイムはともに1分27秒台にとどまる。以下はすべて1分28秒を切れなかった。

 この後、GT300専有のセッションがスタート。ここではNo.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rがいきなり1分32秒862までタイムアップ。午前、午後の両セッション総合で2番手に飛び込んでくる。午前中アタック中にスピンし、タイムを出せなかったNo.81ダイシンADVANシルビアもアタックを敢行。まずは1分33秒862、次の周に1分33秒436と立て続けにタイムアップ。このセッションでの4番手につける。その後は路面が荒れてきたためかスピン、コースアウトするクルマが続出。黄旗にはばまれてどのクルマもタイムを詰めることはできなかった。

 最後の20分間はGT500のセッション。混走セッションでもトップだったNo.64 Mobil 1 NSXが引き続き好調を維持し、トップを奪う。最終的には1分25秒285のタイムを出している。これに続いたのはNo.76イエローコーンマクラーレンGTR。1分27秒台から26秒台のタイムを連発してみせた。さらにNo.1 auセルモスープラがポジションアップのため猛アタック。最終的に1分25秒840までタイムを詰め、このセッションの2番手のポジションを奪った。No.6エッソウルトラフロー スープラも残り3分を切ったところで最後のアタックを行うが、惜しくもコースアウト。タイムアップはならなかった。
 このセッションは全般にコースコンディションが悪く、午前中よりタイムアップしたクルマは少数にとどまった。

 この結果、Mobil 1 NSXのファーマンによる午前のタイムが予選ベストとなった。2002 AUTOBACS JGTC開幕戦のポールポジションは、Mobil 1 NSXで、ファーマンにとってはJGTC初ポールとなる。GT300は昨年の開幕戦TIに続き、ARTAアペックスMR-S(タイムは新田守男)が手にした。

No.64 Mobil 1 NSX(GT500ポールポジション)
ラルフ・ファーマン「今週末、クルマはホントに調子がいいよ。楽しく走れているよ。このコースはNSXに有利だし、チームも松田選手もいい仕事をしてくれたと思う。2回目はトラフィックがひどかった。全体的にタイムが延びていなかったし、コンディションもよくなかったと思う。でもボクのタイムは落ち込みは少なかったから、クルマ自体は1回目のあとにチームがよりよくしてくれたと思う」
No.31 ARTA・アペックスMR-S(GT300ポールポジション)
新田守男「1回目はアタックにいこうとしたら赤旗が出た。オイルがまかれたと思ったからタイムアップはムリかと思ったけど、オイルじゃなかったようでいいタイムが出ました。(1分)32秒台は冬のテストでも出したから、想定していなかったタイムじゃないけど、上デキのタイムだと思います。2回目はペースが上がらず、さらに(混雑に)引っかかってしまった」


向かって左から、ラルフファーマン、松田次生、新田守男、高木眞一



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