2002 AUTOBACS JGTCRound2
ALL JAPAN FUJI GT RACE
5.3,4 FUJI SPEEDWAY
QUALIFY REVIEW 2002-05-03

公式予選レビュー


6 SUPRA
今年も脇阪が決める!
エッソウルトラフロースープラが2年連続でGWポールをGet!
GT300はVemac R&Dダンロップ320Rがデビュー&ポール!!

Qualify #1(晴れ、気温23度/路面温度37度、ドライ)
 好天に恵まれたゴールデンウィークの富士スピードウェイで、2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第2戦ALL JAPAN FUJI GT RACEが開催されいる。5月3日は公式予選が行われた。

 予選第1回目は予定通り午前10時50分からスタート。開始時の気温は23度。風はさわやかだが陽射しは強く、路面温度は37度まで上昇した。
 まずコースインしたのはNo.39 デンソーサードスープラGT。4周目に1分24秒980を出し、これが最初のターゲットタイムとなった。この時点でコースに出ていたのは6台だけだったが、開始から10分をすぎて各車続々とコースイン。そのなかでNo.30 綜警McLarenが1分24秒852でトップを奪うと、直後にNo.76 イエローコーンマクラーレンGTRが1分24秒800を出し逆転。その翌周にはNo.30が1分24秒775までタイムを詰め、再逆転した。このマクラーレン1-2態勢を崩したのはNo.1 auセルモスープラ、No.6 エッソウルトラフロー スープラの2台。まずはNo.1、No.6の順に1番手、2番手を占め、翌周にはさらにタイムアップ。No.6の脇阪寿一が、自らが持つコースレコードを更新する1分24秒303でトップを奪い、No.1の立川祐路が1分24秒503で2番手となった。

 ここでGT500の専有時間帯は終了。GT300がポルシェ勢を先頭にコースに入る。ここではNo.2 BOSSベルノ東海AR・NSXが1分32秒817でまずトップ。その後、1分32秒521までタイムを詰める。2番手にはNo.15 AMPREX BMW M3GTが続き、フレッシュな顔ぶれが上位に並んだ。だがNo.15はタイムを出した翌周に1コーナーでコースアウト。排除のために赤旗中断となる。約8分後に再開。直後にNo.19 ウェッズスポーツMR-Sが1分32秒792で2番手に割り込むと、注目のニューマシンNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが1分32秒827で3番手につけてみせた。

 両クラス混走の時間帯に入るとGT500のマシンも続々とコースイン。コース上はかなり混雑し、タイムアップが望める状況ではなくなる。各車、セカンドドライバーの基準タイムクリアなど、それぞれの課題をこなしていった。

 最終的にGT500クラスのトップ4はNo.6 エッソウルトラフロー スープラ、No.1 auセルモスープラ、No.30 綜警McLaren、No.76 イエローコーンマクラーレンGTRの順。NSX勢最上位はNo.8 ARTA NSXの5番手。スカイライン勢ではNo.12 カルソニックスカイラインの11番手が最上位だった。GT300クラスはNo.2 BOSSベルノ東海AR・NSX、No.19 ウェッズスポーツMR-S、No.62 Vemac R&Dダンロップ320Rがトップ3。開幕戦優勝のNo.31 ARTAアペックスMR-Sは6番手。シルビア勢はNo.3ユニシアジェックスシルビアは11番手、No.81 ダイシンADVANシルビアは13番手にとどまった。

62 Vemac

Qualify #2(晴れ、気温24度/路面温度37度、ドライ)
 2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第2戦の予選2回目は午後3時、定刻に開始した。開始時の気温は24度、路面温度は37度と1回目から大きな変化はなかった。このセッションは両クラスの混走から始まる。このセッション序盤はGT500の上位が1分26秒台、GT300が1分34秒台で周回。いずれも1回目のポールタイムから約2秒落ちとなり、決勝を想定しての周回と思われた。

 GT300専有の時間が近づくと、No.3 ユニシアジェックスシルビア、No.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rなどが1分33秒台に入れてくる。さらにNo.62 Vemac R&Dダンロップ320RもタイムアップしたところでGT300専有の時間帯に入った。ここでトップに立ったのはNo.31 ARTAアペックスMR-Sだが、タイムは1分33秒328で1回目を上回れないまま。その後もタイムアップのペースは遅く、1回目を上回るマシンはなかなか現れなかった。ようやく動きがあったのは専有時間に入って12分後。No.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rが1分33秒229でこのセッションのトップを奪う。続いてNo.86 プロジェクトμ・クラフト・MRSが1分33秒469で3番手。だが1回目トップのNo.2 BOSSベルノ東海AR・NSXのタイムを上回るマシンは現れない。
 このままNo.2がポールを獲るかと思われた15分すぎ、No.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが1分32秒379をマーク。トップを奪った。この後、No.19ウェッズスポーツMR-Sが1分32秒885を出し2番手に。けっきょく、このセッションでのトップ3はNo.62、No.19、No.24となった。通算ではNo.62がクラスポール。2番手はNo.2。No.19が3番手に入っている。

 引き続きGT500のセッションに入るが、やはりタイムアップのペースは遅い。最初にアタックに入ったのはスープラ勢で、No.37 ZENTトムス スープラがまずトップを奪うが、タイムは1分25秒526にとどまる。その数分後にNo.8 ARTA NSXがトップを奪取するが、タイムも1分25秒136どまり。ようやく各車が1分24秒台に入れてきたのは残り4分を切ってからとなる。まずNo.30 綜警McLarenが1分24秒896を出すと、No.76 イエローコーンマクラーレンGTRが1分24秒423で逆転。No.76は通算でも2番手となる。そのあと、No.6 エッソウルトラフロー スープラ、No.36 トクホン トムス スープラ、No.8 ARTA NSXが同ラップに1分24秒台を出すなどタイムアタック合戦がにわかに白熱。このうちNo.36の1分24秒704は1回目を上回っており、通算でのポジションは大きくジャンプアップした。
 さらにこれを上回ったのは1回目にも1、2位を占めたNo.6 エッソウルトラフロー スープラとNo.1 auセルモスープラ。2台そろって1分24秒前半までタイムを詰め、2回目も1回目と同じ車番がリーダーボードの1-2に並ぶことになった。この2台は残り2分を切ったところで最後のアタックに入るが、No.1がNo.88 ノマドディアブロJGT-1に接触。No.88のカウルが破損してコース上に落ちたためアタックを中止。そのまま予選時間が終了した。

 結局、ポールポジションはNo.6 エッソウルトラフロースープラが1回目のタイムで奪取。予選2位はNo.1 auセルモスープラとなった。3位はNo.76 イエローコーンマクラーレンGTR、4番手はNo.36 トクホン トムス スープラで、この2台は1回目からポジションを上げている。
 エッソウルトラフロースープラは昨年の第2戦富士もポールを獲っており、その時はそのまま優勝を飾っている。また、脇阪寿一はJGTC通算7度目のポールポジションで、パートナードライバーの飯田章を抜き、通算記録で単独トップとなった。

No.6 エッソウルトラフロースープラ(GT500ポールポジション)
脇阪寿一「今回は本当にポールを獲りたかった。ゴールデンウィークのレースには良い思い出があるというのと、明日(決勝日)はとても多くの観客が入ると聞いていますし、それを1番でスタートするというのがドライバー冥利に尽きるんで、なんとしても獲りたかった。シーズンオフは良かったんですけど、開幕からは流れが悪くてクルマが決まらず、ドライバー的には納得できずにいた。でも、エンジニアが悩んで、悩んで車を作ってきてくれて、それが良かったんで、何とかポールを獲って彼を喜ばせてあげたかった。クルマのバランス的には午前の方が良かったです。昨日のテストから、auに比べてストレートが延びなかったんで、スリップを上手く使おうと思って、それは上手くいきました。
 (予選2回目の)最後は目の前のauセルモスープラがディアブロと接触して、部品(の破片)が散らばったので、ボクもauも(アタックを)止めた。あれは危なかったです。まあ、結果的には朝のタイムで終われて良かったです」
No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300ポールポジション)
柴原眞介「クルマはまだ出来たばかりで、マイナートラブルはまだ出ています。でも、走れば速いんです。だから、何とかなるかなと思ってました。昨日までいろいろと問題はあったんですが、昨日の夜から予選前までにチームが新しいパーツを造って、持ってきてくれるというチーム力に助けられて、このポールを獲ることができたんだと思います。まだ燃費のデータとか、まったく獲れていない状況なんです。まだ連続走行が1回もできてませんから。その辺がまだ分からないんで、まあ…2ピットになるのかなぁ、というところです」

Drivers
向かって左から、飯田章、脇阪寿一、柴原眞介、密山祥吾



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