■公式予選レビュー
NSX vs TOM'S! 路面温度50度Overの決闘!! ファイナルラップの大逆転!! Mobil 1 NSXがセパンに名を刻む! GT300も大逆転でVemac R&Dダンロップ320Rが今季2度目のポール 2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第4戦マレーシアの予選は、ラルフ・ファーマンが2回目の最終ラップに大逆転を決め、No.64 Mobil 1 NSXが手にした。GT300は、No.62 Vemac R&Dダンロップ320Rの柴原眞介が今季2回目のクラス・ポールを決めた。 予選2回目は午後3時30分よりスタート。この2回目も20分ずつ3回のセッションに分けて行われるが1回目と違い、混走、GT300、GT500の順に行われる。天気は、変わらず快晴、予選開始時は気温36度、路面温度52度だった。 混走セッションでは、まずNo.16 無限NSXが2分02秒857でトップとなる。これにNo.100 RAYBRIG NSXが02秒268、No.23 カストロールピットワークGT-Rが02秒763で続いていた。そして、開始9分を過ぎたときに、赤旗が振られて走行が中断。GT300マシンと、なんと午前の2番手No.64 Mobil 1 NSXの2台がコースサイドにストップしてしまっていた。幸いMobil 1 NSXは大きな損傷もなく、コースがクリアになるとすぐに復帰してピットに戻れた。この処理のために15分ほど中断ののち、予選が再開された。 予選が再開すると、ペースがアップして2分01秒台の争いになる。まずRAYBRIG NSXが01秒457でトップに立つが、すぐにNo.18 TAKATA童夢NSXが01秒116とタイムを塗り替えて首位が入れ替わる。そして、午前の1位No.36 トクホントムススープラも02秒457までタイムアップして、3番手に上がって来る。 これで、混走セッションは終了。この時点では午前のタイムを上回わるマシンは出なかった。 GT300占有の走行を挟み、午後4時25分からラストのGT500占有セッションに入る。始まるとすぐにNo.8 ARTA NSXが2分01秒062と混走セッションのTAKATA童夢NSXのタイムを上回ってトップに立つ。そして、その数分後にはNo.37 ZENTトムススープラが01秒032を記録して最上位に。ラスト5分を残した時点で、トップはZENTトムススープラ。これにARTA NSX、TAKATA童夢NSX、RAYBRIG NSXとNSXが並び、その直後の5番手に午前トップだったトクホントムススープラがつける。まさにNSXとトムススープラの争いとなってきた。 そしてこのタイミングで上位陣は一度ピットイン。タイヤを替えてラスト・アタックに向かった。このころの気温は34度、路面温度50度とやや下がってくる。 ここでまずARTA NSXが2分を切り1分59秒833でトップとなる。TAKATA童夢NSXは2分を切れず2分00秒171で、ARTA NSXに届かず。そして、混走セッションのスピン以後まったく走っていなかったMobil 1 NSXのファーマンが、コースインから2周目で1分59秒827とわずかにARTA NSXを上回り、トップを奪う。だが、それもほんの数十秒だった。トクホントムススープラの土屋武士が59秒328を叩き出して、その直後にチェッカーフラッグ。誰もがトクホントムスのポールだと思ったときだった。チェッカーラップも粘ってアタックを掛けていたMobil 1 NSXが最後の最後に叩き出したタイムは、1分59秒291。 これにより、予選2回目のトップを記録するとともに、午前のトクホントムススープラのタイムをも抜き、公式戦となったマレーシア・ラウンドのポールポジション第1号を決めた。 GT300クラスも午後の予選は最後まで目が離せない展開だった。混走セッションで速かったのはNo.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7で2分11秒434。これに第3戦のポール・トゥ・ウィナーであるNo.3 ユニシアジェックスシルビアが11秒688、No.19 ウェッズスポーツMR-Sが11秒886で続く。 GT300占有セッションに入ると、それまでまったく走行していなかったNo.31 ARTAアペックスMR-Sが2分11秒147を出して最上位につける。だが、すぐにウェッズスポーツMR-Sが11秒116としてトップを奪う。 ラスト5分となり、No.81 ダイシンADVANシルビアが2分10秒831で最上位に出ると、ターゲットタイムは10秒台に突入。ここで、予選2回目好調のウェッズスポーツMR-Sの田中実が、10秒214を叩き出す。午前の暫定ポールタイムを更新し、ポールポジションも決めたかに見えた。だが、終了2分前にNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが2分09秒821と、ついに9秒台に叩き込んだ。残り1分ほどあったが、Vemacのタイムを上回るマシンは現れず。これで、Vemac R&Dダンロップ320Rの今季2回目のポールポジションが決まった。
向かって左から、松田次生、R.ファーマン、柴原眞介、密山祥吾
セパン公式戦初ポールポジションは誰の手に?! 暫定ポールポジションはトクホントムススープラがゲット! GT300はユニシアジェックスシルビアが連続ポールへまず一歩 2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第4戦「TMTOUCH JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA」がいよいよスタートした。6月22日は公式予選日。シリーズ戦となったマレーシア・ラウンドのポールポジションの栄誉を競って各車がしのぎを削る。 予選1回目は、午前11時20分からスタート。前日の練習走行日は雲がある天気だったが、この日は朝から真っ青な南の国らしい空が広がった。そして、気温は34度、路面温度は46度と40度を大きく超える。 予選1回目は、20分ずつ3つセッションに分けられ、GT500占有、GT300占有、両クラス混走という順番で行われた。シリーズ戦となったため、このスケジュールも国内の通常と同じとなっている。 予選スタート直後は4台ほどがコースに出ただけだったが、早くもNo.23 カストロールピットワークGT-Rが2分00秒889と、昨日の練習走行でのベストタイム2分00秒446(No.64 Mobil 1 NSX)を更新するタイムが出てきた。開始12分を過ぎると続々とマシンがコースへと入っていく。そして14分過ぎにNo.36 トクホントムススープラの土屋武士が2分00秒024でトップとなる。2番手にはNo.16 無限NSXが00秒248でつける。 そして16分を回ったところで、ついに2分を切るマシンが現れた。No.64 Mobil 1 NSXのファーマンが1分59秒804を叩き出して、トップへと飛び出した。だが、トクホントムススープラの土屋も、すぐ次のラップで1分59秒800へとタイムを刻んで、首位を奪い返した。No.18 TAKATA童夢NSXは2分00秒004とわずかながら2分を切れずに3番手に留まる。No.100 RAYBRIG NSXは00秒232で4番手に。 路面温度が高いためにアタックを2周もするとタイムが延びなくなるのか、GT500占有残り4分以降は上位陣に大きくタイムアップするマシンはなかった。 混走セッションでは、セカンドドライバーを中心に各車、コンスタントなラップを刻み、トップ10では占有セッションのタイムを更新するマシンは現れなかった。これでトクホントムススープラが暫定ポールとなった。 GT300クラスの占有セッションでは、まずはNo.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7が2分11秒930でトップに立つが、すぐにNo.77 クスコスバルインプレッサが11秒598を、そしてNo.31 ARTAアペックスMR-Sが10秒966とトップが次々と書き換えられる。 5分過ぎにはNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが2分10秒734を出して、レコードタイム(2分10秒945:ユニシアジェックスシルビア/井出有治)を更新し、トップとなる。 この後しばらく上位のタイム更新が止まるが、占有ラスト7分で雨宮マツモトキヨシアスパラRX7が2分10秒542を記録して、トップを奪い返す。これで決まりかと思われたが、ラスト2分でユニシアジェックスシルビアの柳田真孝が2分10秒452を叩き出して、トップに。これで占有セッションは終了。混走セッションでは上位に変動はなく、ユニシアジェックスシルビアの暫定ポールが決まった。
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