2002 AUTOBACS JGTCRound4
TMTOUCH JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
6.22,23 SEPANG CIRCUIT
QUALIFY REVIEW 2002-06-22

公式予選レビュー


Qualify #2(晴れ、気温36度/路面温度52度、ドライ)
64 NSX
NSX vs TOM'S! 路面温度50度Overの決闘!!
ファイナルラップの大逆転!! Mobil 1 NSXがセパンに名を刻む!
GT300も大逆転でVemac R&Dダンロップ320Rが今季2度目のポール

 2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第4戦マレーシアの予選は、ラルフ・ファーマンが2回目の最終ラップに大逆転を決め、No.64 Mobil 1 NSXが手にした。GT300は、No.62 Vemac R&Dダンロップ320Rの柴原眞介が今季2回目のクラス・ポールを決めた。


 予選2回目は午後3時30分よりスタート。この2回目も20分ずつ3回のセッションに分けて行われるが1回目と違い、混走、GT300、GT500の順に行われる。天気は、変わらず快晴、予選開始時は気温36度、路面温度52度だった。
 混走セッションでは、まずNo.16 無限NSXが2分02秒857でトップとなる。これにNo.100 RAYBRIG NSXが02秒268、No.23 カストロールピットワークGT-Rが02秒763で続いていた。そして、開始9分を過ぎたときに、赤旗が振られて走行が中断。GT300マシンと、なんと午前の2番手No.64 Mobil 1 NSXの2台がコースサイドにストップしてしまっていた。幸いMobil 1 NSXは大きな損傷もなく、コースがクリアになるとすぐに復帰してピットに戻れた。この処理のために15分ほど中断ののち、予選が再開された。
 予選が再開すると、ペースがアップして2分01秒台の争いになる。まずRAYBRIG NSXが01秒457でトップに立つが、すぐにNo.18 TAKATA童夢NSXが01秒116とタイムを塗り替えて首位が入れ替わる。そして、午前の1位No.36 トクホントムススープラも02秒457までタイムアップして、3番手に上がって来る。
 これで、混走セッションは終了。この時点では午前のタイムを上回わるマシンは出なかった。
 GT300占有の走行を挟み、午後4時25分からラストのGT500占有セッションに入る。始まるとすぐにNo.8 ARTA NSXが2分01秒062と混走セッションのTAKATA童夢NSXのタイムを上回ってトップに立つ。そして、その数分後にはNo.37 ZENTトムススープラが01秒032を記録して最上位に。ラスト5分を残した時点で、トップはZENTトムススープラ。これにARTA NSX、TAKATA童夢NSX、RAYBRIG NSXとNSXが並び、その直後の5番手に午前トップだったトクホントムススープラがつける。まさにNSXとトムススープラの争いとなってきた。
 そしてこのタイミングで上位陣は一度ピットイン。タイヤを替えてラスト・アタックに向かった。このころの気温は34度、路面温度50度とやや下がってくる。
 ここでまずARTA NSXが2分を切り1分59秒833でトップとなる。TAKATA童夢NSXは2分を切れず2分00秒171で、ARTA NSXに届かず。そして、混走セッションのスピン以後まったく走っていなかったMobil 1 NSXのファーマンが、コースインから2周目で1分59秒827とわずかにARTA NSXを上回り、トップを奪う。だが、それもほんの数十秒だった。トクホントムススープラの土屋武士が59秒328を叩き出して、その直後にチェッカーフラッグ。誰もがトクホントムスのポールだと思ったときだった。チェッカーラップも粘ってアタックを掛けていたMobil 1 NSXが最後の最後に叩き出したタイムは、1分59秒291。
 これにより、予選2回目のトップを記録するとともに、午前のトクホントムススープラのタイムをも抜き、公式戦となったマレーシア・ラウンドのポールポジション第1号を決めた。

 GT300クラスも午後の予選は最後まで目が離せない展開だった。混走セッションで速かったのはNo.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7で2分11秒434。これに第3戦のポール・トゥ・ウィナーであるNo.3 ユニシアジェックスシルビアが11秒688、No.19 ウェッズスポーツMR-Sが11秒886で続く。
 GT300占有セッションに入ると、それまでまったく走行していなかったNo.31 ARTAアペックスMR-Sが2分11秒147を出して最上位につける。だが、すぐにウェッズスポーツMR-Sが11秒116としてトップを奪う。
 ラスト5分となり、No.81 ダイシンADVANシルビアが2分10秒831で最上位に出ると、ターゲットタイムは10秒台に突入。ここで、予選2回目好調のウェッズスポーツMR-Sの田中実が、10秒214を叩き出す。午前の暫定ポールタイムを更新し、ポールポジションも決めたかに見えた。だが、終了2分前にNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが2分09秒821と、ついに9秒台に叩き込んだ。残り1分ほどあったが、Vemacのタイムを上回るマシンは現れず。これで、Vemac R&Dダンロップ320Rの今季2回目のポールポジションが決まった。
62 Vemac
No.64 Mobil 1 NSX(GT500ポールポジション)
松田次生「ボクはアタックしていないんですが、クルマは朝ちょっと走ったところではすごくいい状態で、これだったらポールは確実だろうとラルフと話していました。セッティングも問題ありませんでした。最後、ちょっとギアトラブルがあったようですが残り3周なんとか保ってくれたんで、それでポールが獲れたと思います」
ラルフ・ファーマン「朝はちょっとブレーキに問題があったんですけど、それを直した午後はとても調子がよかったです。セッションの最後はおどろくほど路面のグリップがよかったのでタイムを出すことができました。トムス・スープラ(No.36)が驚くほど速かったですし、松田選手がいったようにギアのトラブルがあったので最後はちょっと気がかりでした。(暑さについては)たいへんだけど、二人とも体調はいいし、NSXのほうがこの点に関してはいいと思います。スープラはストレートが速いので、スープラが追いついてくるとすればたぶん裏のストレートだと思うので、1コーナーに先に飛び込むことができれば勝つことができるのではないかと思います」
No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300ポールポジション)
柴原眞介「1回目は3番手でしたが、昨日からずっと3番手〜4番手あたりだったんで、こんなもんなのかなと思っていたんです。けれど、昨日もそうだったんですが4時をすぎたら路面温度が下がってくるのがわかっていたんで、最後にニュータイヤでアタックしたら、路面の状況がよくなっていて一発だけタイムが出たっていう感じですね。(レースに向けては)ちょっとセッティングを変更することがあると思います」
密山祥吾「おそらくボクはレース後半に乗ることになると思います。クールスーツがないんですが気合で乗りきりたいと思います。去年、ポルシェで出たときにクールスーツを使用したんですが2周で壊れてしまうというトラブルが発生してしまったんで、今年は事前に暑さ対策をしてクールスーツなしで、気合で」


向かって左から、松田次生、R.ファーマン、柴原眞介、密山祥吾


Qualify #1(晴れ、気温34度/路面温度46度、ドライ)
36 SUPAR
セパン公式戦初ポールポジションは誰の手に?!
暫定ポールポジションはトクホントムススープラがゲット!
GT300はユニシアジェックスシルビアが連続ポールへまず一歩

 2002 AUTOBACS全日本GT選手権シリーズ第4戦「TMTOUCH JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA」がいよいよスタートした。6月22日は公式予選日。シリーズ戦となったマレーシア・ラウンドのポールポジションの栄誉を競って各車がしのぎを削る。

 予選1回目は、午前11時20分からスタート。前日の練習走行日は雲がある天気だったが、この日は朝から真っ青な南の国らしい空が広がった。そして、気温は34度、路面温度は46度と40度を大きく超える。  予選1回目は、20分ずつ3つセッションに分けられ、GT500占有、GT300占有、両クラス混走という順番で行われた。シリーズ戦となったため、このスケジュールも国内の通常と同じとなっている。

 予選スタート直後は4台ほどがコースに出ただけだったが、早くもNo.23 カストロールピットワークGT-Rが2分00秒889と、昨日の練習走行でのベストタイム2分00秒446(No.64 Mobil 1 NSX)を更新するタイムが出てきた。開始12分を過ぎると続々とマシンがコースへと入っていく。そして14分過ぎにNo.36 トクホントムススープラの土屋武士が2分00秒024でトップとなる。2番手にはNo.16 無限NSXが00秒248でつける。
 そして16分を回ったところで、ついに2分を切るマシンが現れた。No.64 Mobil 1 NSXのファーマンが1分59秒804を叩き出して、トップへと飛び出した。だが、トクホントムススープラの土屋も、すぐ次のラップで1分59秒800へとタイムを刻んで、首位を奪い返した。No.18 TAKATA童夢NSXは2分00秒004とわずかながら2分を切れずに3番手に留まる。No.100 RAYBRIG NSXは00秒232で4番手に。
 路面温度が高いためにアタックを2周もするとタイムが延びなくなるのか、GT500占有残り4分以降は上位陣に大きくタイムアップするマシンはなかった。
 混走セッションでは、セカンドドライバーを中心に各車、コンスタントなラップを刻み、トップ10では占有セッションのタイムを更新するマシンは現れなかった。これでトクホントムススープラが暫定ポールとなった。

 GT300クラスの占有セッションでは、まずはNo.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7が2分11秒930でトップに立つが、すぐにNo.77 クスコスバルインプレッサが11秒598を、そしてNo.31 ARTAアペックスMR-Sが10秒966とトップが次々と書き換えられる。
 5分過ぎにはNo.62 Vemac R&Dダンロップ320Rが2分10秒734を出して、レコードタイム(2分10秒945:ユニシアジェックスシルビア/井出有治)を更新し、トップとなる。
 この後しばらく上位のタイム更新が止まるが、占有ラスト7分で雨宮マツモトキヨシアスパラRX7が2分10秒542を記録して、トップを奪い返す。これで決まりかと思われたが、ラスト2分でユニシアジェックスシルビアの柳田真孝が2分10秒452を叩き出して、トップに。これで占有セッションは終了。混走セッションでは上位に変動はなく、ユニシアジェックスシルビアの暫定ポールが決まった。
3 SILVIA
No.36 トクホン トムス スープラ(GT500暫定ポール)
土屋武士「クルマは問題ありませんが、昨日の午後クラッチトラブルで十分走れなかったぶん、データは不十分です。ですから2回目はデータを収集するための走りを中心にします。1回目にトップタイムを出せたのはNo.64(Mobil 1 NSX)にちょっとトラブルがあったみたいなのでラッキー、という感じ。タイヤにも問題はないけどマージンもありません。アタック自体はクリアも取れたし、昨日あまり走れなかったわりにはうまくいきました」
No.3 ユニシアジェックスシルビア(GT300暫定ポール)
柳田真孝「他がもっとくるかな? と思っていたんですけどね。60kgもウェイトがあるにもかかわらず予想外にタイムがよかったのは、ここにもってくるまでにすばらしく調整してくれたチームのおかげですから、予選2回目も決勝もこのままいって、かならず優勝して恩返ししたいと思います。このサーキットのクセはわかっているつもりなので、低高速をつねにリズムにのって走らなくてはいけませんね。いろんなタイプのコーナーがあって走るぶんにはおもしろいんですが、いかに速く走るかも考えてこのままがんばります」



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