2002 AUTOBACS JGTCRound6
MOTEGI GT CHAMPION RACE
9.14,15 TWIN RING MOTEGI
QUALIFY REVIEW 2002-09-14

公式予選レビュー


Qualify #2 公式予選2回目(曇り、気温21度/路面温度23度、ドライ)
76 McLaren
服部尚貴VS土屋武士!
イエローコーンマクラーレンGTRが初ポールをゲット!
Vemac R&Dダンロップ320Rが貫禄の今季4回目のポール

 9月14日、ツインリンクもてぎでAUTOBACS JGTC第6戦の予選2回目が行われた。
 予定どおり15時20分に開始。午前中、降るでもなくぱらついていた雨は完全に上がり、メインストレートはドライに。ただし、コントロールタワーでは「WET」看板が提示される。開始時の気温は21度、路面温度は23度。

100 NSX
 まずは両クラス混走から始まるが、開始から約5分、各車が3周目に入ったところでNo.100 RAYBRIG NSXがコースアウト。続いてNo.6 エッソウルトラフロー スープラもグラベルにつかまり、赤旗中断。約5分後に再開され、ふたたび混走のセッションに入る。ここではNo.8 ARTA NSX、No.18 TAKATA童夢NSXなどが1分48秒台。100kgのウェイトハンディに苦しみ、予選1回目は下位に沈んでいたNo.1 auセルモスープラが1分49秒台で3番手につける。再開後約10分経ったとき、No.87 HKS CLKがダウンヒルストレートのコースサイドでストップ。ボンネットから白煙を上げており、2度目の赤旗中断となる。約10分後に再開され、混走の残り時間を消化。ひきつづきGT300専有のセッションに入った。

 ここでまずトップに立ったのは1回目と同じくNo.62 Vemac R&Dダンロップ320R。これにNo.26 PLUS eタイサンアドバンGT3R、No.31 ARTAアペックスMR-Sと、予選1回目にも上位にきた車両が続く。これを破ったのはNo.5 BANPRESTO CAR倶楽部マッハ号MT。1分56秒177と、従来のコースレコードを上回るタイムで1回目、2回目通算でのトップを奪う。その後、No.5の三船剛は1分55秒905までタイムアップ。ライバルを突き放しにかかるが、No.26の余郷敦が1分55秒888でこれをはばむ。ここからタイムアタック合戦が俄然白熱。No.31、No.77クスコスバルインプレッサなどが1分56秒代前半を連発、さらに上位をうかがう。だが、やはり最後はこのクルマ。No.62の柴原眞介がアタック1周目であっさりと1分55秒499を出すと、次の周には1分55秒388まで詰め、3戦連続、今季通算4度目のクラスポールを奪った。

35 SUPRA
 残り20分、GT500の専有セッションがスタート。混走セッションでのトップタイムはNo.18 TAKATA童夢NSXの1分48秒台だったが、No.16 無限NSX、No.76 イエローコーンマクラーレンGTRなどが1分47秒台でまずこれを更新。その後No.39 デンソーサードスープラGT、No.30 綜警McLarenがそれぞれトップタイムを出すが、午前中のトップタイム、No.36 トクホン トムス スープラの1分46秒858には届かなかった。このままNo.36のポールポジション決定かと思われた残り3分弱、No.76 イエローコーンマクラーレンGTRの服部尚貴が出したタイムが1分46秒477。直後にNo.36の土屋武士も自身のタイムを上回るが、1分46秒841と、服部には及ばなかった。この2台は次の周もアタックを続けるがともにタイムアップはならず。3番手はNo.35 プロジェクトμ・エスペリアスープラが1分46秒893で奪ったに思われたが、最後の最後にNo.100 RAYBRIG NSXが1分46秒885とわずかに逆転。No.18 TAKATA童夢NSX、No.16無限NSXも1回目のタイムを上回って5番手、6番手に入り、ここまでが従来のコースレコードを更新した。

 なお、GT500クラスのNo.87 HKS CLK、GT300クラスのNo.4 ZIPSPEED CORVETTEはともに予選通過基準タイムをクリアできなかった。(No.87の決勝レースへの出走については、決勝日のフリー走行結果により判断されることとなった)
62 Vemac

No.76 イエローコーンマクラーレンGTR(GT500ポールポジション)
服部尚貴「ポールポジションは96年(第1戦鈴鹿)にマクラーレンF1GTRで獲って以来ですね。予選1回目はニュータイヤを入れるタイミングを失敗してしまいました。だから、2回目に天気が持って良かったです。今日の(コンディションではポールは)47秒フラットくらいかと思っていたら、ちょい濡れの午前で46秒台が出たので、それを越えていかないとポールは獲れないので、かなり(攻めて)行こうと思ってました。午後はタイヤがなかなか温まらず、予定より1周してからアタックしました。
(ポールは獲れたが)JGTCはこのまま簡単に逃げさせてもらえないだろうし、心配事もちょっとあるけど、チームとドライバーが失敗しなければ、表彰台にいけるでしょう」
田嶋栄一「ポールを獲れるのですからクルマは悪いわけないです。(服部さんの言う)心配事ってボクのことですか(笑)。だから、(決勝は)服部さんに後ろを十分離してもらって楽に走らせてもらいたいです。今年はテストで雨がないので、レインタイヤで走ってません。だから、晴れてほしいですね」
No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300ポールポジション)
柴原眞介「今回から性能調整を受けまして、50kg車重を増やすかリストリクターを1段階絞るか、どちらかということでリストリクターを絞るのを選びました。それに合わせて(パワーダウンするで)、タイヤも普段より柔らかいものにしました。タイムは(1分)55秒5くらいを予想していましたが、ダンロップさんにいろいろやってもらったおかげの結果だと思います。決勝は晴がいいですね。でも、昨年みたいに暑くなるとタイヤがちょっと心配かな」
密山祥吾「(リストリクターが小さくなったが)思っていたよりいいです。クルマはバランスが良く、安定しています。立ち上がりは今までよりちょっともたつく感じもしますが、デメリットにはなっていません。決勝は、いつも通り柴原さんに逃げてもらって、今度こそは優勝したいです」

drivers
左から、田嶋栄一・服部尚貴(イエローコーンマクラーレンGTR)、柴原眞介・密山祥吾(Vemac R&Dダンロップ320R)



Qualify #1 公式予選1回目(曇り/雨、気温20度/路面温度22度、ハーフウェット)
36 SUPRA
ドライ?ウェット?微妙な路面状態
難コンディション下でトクホン トムス スープラが暫定ポール!
それでもGT300はVemac R&Dダンロップ320Rが1番時計

 9月14日、栃木県・ツインリンクもてぎで2002 AUTOBACS全日本GT選手権(JGTC)第6戦MOTEGI GT CHAMPION RACEの公式予選日となった。

 予選1回目はサポートレース中断の影響から、予定より5分遅れの10時45分から始まった。開始時点では路面は濡れてはいないが、上空は雲に覆われ、気温は20度、路面温度22度にとどまる。最初の20分はGT500の専有セッション。いつ降り出すかわからない状況のため各車とも最初から積極的にアタックを開始するが、5分後、No.25 FK/マッシモADVANスープラがコースアウト。回収のため赤旗中断となる。ここまでのトップ3はNo.64 Mobil 1 NSX、No.76 イエローコーンマクラーレンGTR、No.88 ノマドディアブロJGT-1の順だが、タイムは1分50秒台。想定される予選タイムにはおよばない。
 約5分後に再開。ここでNo.100 RAYBRIG NSX(光貞秀俊)が1分48秒065を出し、最初のターゲットタイムとなる。最初に1分48秒を切ったのはNo.16 無限NSXの道上龍で、1分47秒442でトップに立つ。直後にNo.18 TAKATA童夢NSX(セバスチャン・フィリップ)が1分46秒931までタイムを詰め逆転。その後、No.39 デンソーサードスープラGT(ジェレミー・デュフォア)、No.6 エッソウルトラフロー スープラ(脇阪寿一)、No.36 トクホン トムス スープラ(土屋武士)、No.30 綜警McLaren(黒澤治樹)らが次々1分47秒台までタイムアップ、上位はめまぐるしく入れ替わる。ここから抜け出したのはNo.36で、GT500専有時間残り3分で1分46秒858でトップを奪った。残り1分を切ったところでNo.23 カストロールピットワークGT-R(影山正美)がコースアウト。赤旗が提示され、そのままGT500のセッションは終了となった。けっきょく、暫定ポールはNo.36が獲得。以下、No.18、No.30、No.6、No.39と続き、コースアウトの前のラップで1分47秒423を出していたNo.23が6番手で、スカイライン勢のトップとなった。

 No.23の回収が済んだ後、GT300専有のセッションが始まるが、その直前からグランドスタンドに傘の花が咲き始める。細かな雨が降り出し、路面もわずかに濡れ出す状況。スリックタイヤでコースインしていった各車はあちこちでスピンを喫するが、いずれも自力で復帰。まずは2分11秒台での慎重な周回となる。上位陣のタイムが2分7秒台まで上がってきたところでNo.66 ORC with REVOLUTION RX7がコースアウト。グラベルでスタックし赤旗中断となる。約5分後に再開。走行ラインが徐々に乾き始め、各車一気にタイムアップ。No.26 PLUS eタイサンアドバンGT3Rが2分を切ると、No.7 雨宮マツモトキヨシアスパラRX7が1分58秒台、ふたたびNo.26が1分57秒台とトップが次々入れ替わる。この混戦に決着をつけたのは、やはりNo.62 Vemac R&Dダンロップ320R。あっさりと1分56秒882を出し、悠然と暫定クラスポールを奪った。
 その後、混走のセッションに入るが、GT300各車はNo.62にせまるべくさらにタイムアタック。タイムアップを果たしたNo.77 クスコスバルインプレッサ、No.31 ARTAアペックスMR-Sがそれぞれ暫定2番手、3番手にジャンプアップ。専有セッションでタイムを出せなかったNo.24 EndlessタイサンアドバンGT3Rがこれに続く4番手で、ポルシェ勢トップとなった。いっぽう、GT500の上位陣には変動はなく、No.22 ザナヴィ ニスモGT-Rがグラベルでストップしたところでセッション終了となった。
62 VEMAC
No.36 トクホン トムス スープラ(GT500 予選1回目トップ)
土屋武士「基本的には(午前中に)ニュータイヤを2セット投入するつもりだったので、セッション最初からスリックで出ました。結局赤旗が入ったので1セットしか使わなかったんですが。再開後はいったん冷えたタイヤの起こし方をいろいろやりながら、タイヤと相談しながらのアタックでした。こういうコンディションのなかで自分の仕事をパーフェクトにできた、という意味でとんでもなくうれしい(暫定)ポール。とくに前回の富士のフォーミュラ・ニッポンでいままでやったことのなかったようなミスをして、その直後のこのレースはすごく不安もあった。でもその状況下で今までで一番の結果を残せた、ということはすごく自分にとって自信になりました」
No.62 Vemac R&Dダンロップ320R(GT300 予選1回目トップ)
密山祥吾「(特認条件の見直しでリストリクターを)絞られる前よりはきついけれど、クルマが思ったとおりにバランスがとれています。チームと考えてクルマを仕上げてきたので、好調さが維持できています。鈴鹿1000kmでも大きなトラブルがなかったですし、信頼性も向上しているんじゃないですかね。予選はボク的にはなんの問題もなく、混走のセッション中、1周のアタックで基準タイムをクリアできました。午後は、(ニュータイヤが)1セット残ってますので、(アタックするかどうかは)天気次第ですね」



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