7月18日、2004 AUTOBACS全日本GT選手権第4戦「北海道グランGT選手権レース」（十勝インターナショナルスピードウェイ）の決勝日を迎えた。朝のフリー走行は9時からスタート。前夜半に路面を濡らした雨も明け方には上がり、コース上は完全ドライ。上空に雲は多いものの前日同様の暑さで、開始時点で気温はすでに28度に達した。路面温度は33度。

　開始直後、ピット出口でNo.72 アドバンBOROポルシェのボンネットが開くというハプニングがあったがすぐにコースサイドにマシンを止め、閉め直したため走行には支障はなかった。このセッションでは各チーム、燃料を満タンにして決勝セッティングの最終確認を行う。GT500クラスでは、序盤、スープラ勢、フェアレディZ勢の多くとNo.18 TAKATA童夢NSXが1分16秒台前半で周回。そのなかで唯一No.37 DYNACITYトムス スープラが1分15秒台をマークする。その間、何台かスピンするマシンもあったがいずれも自力で復帰を果たし走行を続行。
　セッションも半分を回った15分過ぎにはNo.6 エッソウルトラフロー スープラが1分15秒455を出してリーダーボードのトップに立つ。終盤、No.36 WOODONEトムススープラもタイムアップし2番手に。同チームのNo.37が3番手につづいた。4番手から6番手にはNo.1ザナヴィ ニスモZを先頭に3台のフェアレディZが並び、No.18が7番手となった。
　なお、前日の予選中、ギアボックスのトラブルでストップしたNo.88 JLOCディアブロJGT-1はこのセッションで走行しなかった。どうやらマシンの修復がならず、決勝への出走を断念するようだ。

　GT300クラスではNo.31 A'PEX i-mobisess MR-Sの1分21秒101がベスト。以下、No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360、No.30 RECKLESS MR-S、No.16 M-TEC NSX、No.52プロジェクトμ太陽石油セリカまでが1分21秒台前半のタイムで並んだ。終盤、No.31の目の前でNo.112 ARKTECH ADVAN GT3がスピン。ヒヤリとさせたが、No.31の松田晃司が絶妙のマシンコントロールで接触を避け、ことなきを得ている。

No.6 エッソウルトラフロースープラ（GT500トップタイム）

脇阪寿一「満タン状態でもクルマの仕上がりはいいです。全体的にクルマは他に比べてマージンがあると思いますよ。昨日、予選で目の前でスロー走行してたNo.15 ランボルギーニはガス欠してたみたい。クラッシュの影響はぜんぜん心配ありません」

No.31 A'PEX i-mobisess MR-S（GT300トップタイム）

松田晃司「（最後にスピンしたのは）僕です。あれはもっとじょうずな避け方があったけど、今までの流れを止めたくなかったので。だけど、危なかった。フリー走行での感触では、僕らより予選で前にいるクルマと比べて、僕らの方がタイヤ的にマージンがあると思う。パフォーマンスがとても安定していて、コンスタントにタイムが出てるからね。必ず抜いていくチャンスがあると思う。僕らはまず結果を出さないと。このMR-Sを2月にシェイクダウンしてから今まで、メカニックはまともに寝ていないですし。チャンスがあれば勝ちにいきますが、まずは完走して結果を残したいよね」