2004 Round4
HOKKAIDO GRAN GT CHAMPIONSHIP
2004.7.17, 18 / TOKACHI SPEEDWAY

2004Round4Practice

2004 第4戦 練習走行
2004-07-16
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予選さながら!ラスト3分のアタック合戦!!

エッソウルトラフロー スープラの逆襲始まるか?!

GT300はシーウエストダイシンアドバンZがベストタイム

2004年AUTOBACS全日本GT選手権第4戦を翌日に控えた7月16日、十勝インターナショナルサーキットでJGTC練習走行が行われた。走行は午前に1時間30分、午後に1時間45分が予定されていた。

SESSION 1 (7月16日/晴、気温29度、路面温度39度、ドライ)

 練習走行の1回目の開始は9時35分。他カテゴリーの走行スケジュールが延びた影響で予定より5分遅れた。走行時間は11時05分までの90分間。開始時、晴れ渡った上空からは強烈な陽射しが降り注ぎ、湿度も北海道とは思えないほど高くなった。開始時点での気温は29度、路面温度は39度。終了時にはそれぞれ31度、43度にまで上がった。
 このサーキットでJGTCが開催されるのは初めて。GTオールスター戦やGT-A主催の合同テストも開催されていない。5月にはトヨタ系、日産系、ホンダ系の各チーム合同によるテストが行われたが参加チームは限定されており、どこもデータは少ない。このため各チームとも序盤から積極的に周回を重ねていく。
 開始15分、No.6 エッソウルトラフロー スープラが1分15秒862をマーク。最初に1分16秒を切ってくる。No.6は30分を過ぎて1分15秒237までタイムアップ。この時点で他に1秒近い差をつける。
 このほかで1分16秒を切ったのはNo.12 カルソニックIMPUL Zが最初。1分15秒726をマークし2番手につける。その後、No.39 デンソーサードスープラGTも1分15秒962をマークし、1時間経過した時点でのタイムはNo.6、No.12、No.39の順となる。NSX勢ではNo.18 TAKATA童夢NSXの1分16秒431がベスト。

 以後は各チームともロングランのテストに入ったのか、ベストタイムに動きはなくなったが、終了間際、No.38 auセルモスープラが1分15秒890までタイムアップ。3番手に飛び込んでくる。この結果、このセッションでのトップ3はNo.6、No.12、No.38が並ぶ結果となった。No.18はその後タイムアップせず、NSX勢最上位は保ったものの全体での順位は10番手に下がった。
 なお、No.88 JLOCムルシエRG-1は、前戦セパン終了後、改修のためマシンをドイツに輸送。今回にかぎり昨年型のディアブロで参戦することになった。


 GT300クラスでは序盤からNo.16 M-TEC NSXがトップタイムをマーク。これにNo.30 RECKLESS MR-S、No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360が続く。No.30と同じBFグッドリッチタイヤを使用するNo.31 A'PEX i-mobisess MR-S、No.43 ARTA Garaiyaが4、5番手。この上位5台はいずれも前日、スポーツ走行枠を利用してテストを行ったチームだった。




SESSION 2 (7月16日/晴、気温28度、路面温度36度、ドライ)

 練習走行2回目は14時から。15時15分までGT300>500両クラス混走、以後15分ずつ各クラス専有という予定で開始された。1回目の終了後やや風が強まり、多少雲が出てきたためもあって開始時点での気温は28度とやや下がった。しかし走行中にふたたび陽射しが強まり、33度まで再上昇。路面温度も開始時の36度から41度へと上がった。
 この路面温度はどのチーム、タイヤメーカーにとっても想定以上だったようす。週末の天気予報が微妙なためもあって、各チームタイヤ選択に頭を悩ませる状況となった。
 1回目につづき、ここでも積極的にタイムを出しにいったのはNo.6 エッソウルトラフロー スープラ。計測4周目に1分15秒台に入れ、7周目には1分15秒067までタイムアップ。これにNo.22 モチュールピットワークZが続く。
 1回目に1分16秒台のタイムにとどまっていたNSX勢では、No.32 EPSON NSXがまず1分15秒496を出す。No.18 TAKATA童夢NSXは50分を過ぎるころまでピットを出なかったが、出ていって9周目に1分15秒380をマーク、この時点での4番手につけた。トップ3はNo.6、No.22、No.37 DYNACITYトムス スープラの順。

 15時15分から15分間はGT300専有。この時間帯に入る前、リーダーボードの上位にはNo.10 JIM GainerアドバンF360、No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360のフェラーリ勢、No.81 シーウエストダイシンアドバンZ、No.43 ARTA Garaiyaなどが並んでいた。最上位はNo.81の1分20秒397。ここに割り込んできたのがNo.19 ウェッズスポーツセリカで、1分20秒994を出し3番手に。その後、No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360とNo.10がそろってタイムアップ、2、3番手に上がる。専有時間残り5分を切ってNo.31 A'PEX i-mobisess MR-Sがこの2台のあいだに割り込み、このセッションでのクラストップ3はNo.81、No.11、No.31の順となった。

 15時30分から最後の15分間はGT500専有。ここで、それまでやや出遅れる格好になっていたNo.25 ECLIPSE ADVANスープラ、No.39 デンソーサードスープラGTも1分16秒を切り、上位10台がすべて1分15秒台で並ぶ。  残り3分を切ると予選並みのタイムアタック合戦が始まる。まずNo.12 カルソニックIMPUL Zが1分14秒693で最初に1分15秒を切ると、No.22 モチュールピットワークZが1分14秒961で続く。直後にNo.6 エッソウルトラフロー スープラが1分14秒676でトップに立つと翌周No.12が1分14秒644で再逆転。ここでチェッカーフラッグが提示されるが、その前にアタックに入っていたNo.6が1分14秒467をマークして再々逆転。これにNo.36 WOODONEトムススープラが1分14秒617で続いた。  この結果、トップ4はNo.6、No.36、No.12、No.22の順。NSX勢も最後にタイムを縮め、No.32 EPSON NSXが1分14秒879で5番手、No.18 TAKATA童夢NSXが1分15秒037で6番手となった。これまでスープラ勢、フェアレディZ勢の後塵を拝する格好となっていたNSX勢だが、今回ようやく反撃の兆しが見えたといえそうだ。


No.6 エッソウルトラフロースープラ(GT500 トップタイム)

脇阪寿一「十勝24時間は何度も走ってますけれど、S耐とはクルマも違う。でも、まあ(5月に)テストをやったぶんのアドバンテージはあるのかなというところですね。クルマはしっかりできてるし、トラブルさえなければ今回はいけるでしょう。ポールを獲って、章に逃げてもらってブッチギリで勝ちたいですね。ポイント制度が昨年とは違うので、まだまだ(タイトルは)あきらめていません。最終戦の鈴鹿での逆転をねらいます」
飯田 章「十勝はむずかしいコースじゃないけれど、スピードが中途半端だからコントロールがたいせつだね。クルマのバランスも重要。この調子でポールを獲って、レースも必勝パターンでいきたいよね。今日は暑かったけど、24時間耐久も毎年こんなもんでしょ? 今日はロングとマシンのセットアップもやりました」

No.81 シーウエストダイシンアドバン(GT300 トップタイム)

柳田真孝「十勝は初めてです。ぶっつけ本番で走るよりも事前に走っておこうということで、木曜日に30分の走行を4本ほど走りました。実は今回、F3のテストと重なっていたので(こちらで)走るのは金曜日からのつもりでいたんですが、セパンでのペナルティ(*)があって(金曜日の)午前中に走れないということを直前になって知ったんです。で、F3のテストを1日キャンセルしてこっちにきました。このショートコース自体はZに合っていると思います。ただ、決勝レース中はGT500クラスの車両も含めて混雑すると思うので、抜かせかたが重要になるでしょうね。パートナーの尾本さんはS耐でここを走ったことがあるのでいろいろとアドバイスしてもらいました。午後、GT300の専有時間帯にニュータイヤでのアタックをしたかったのですが、タイヤがなかったので、ベストタイムは混走時に出したものです。明日の予選は、午前中にニュータイヤを2セット使ってしまうか(1回目と2回目に)1セットずつにするかまだ決めていませんが、状態をみてポールをねらってきます。今回はそのチャンスがあると思うので、がんばります」
*)GT-Aのドライビングモラル・ハザードのペナルティポイントのこと。選手権規則のペナルティとは違うもの。GT-Aの審査により競技中に危険な行為があったとされた場合、GT-A主催のテスト走行時間に走行できないなどのペナルティを課せられる。


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2004 第4戦 十勝スピードウェイ 練習走行総合結果

2004.7.16 | 天候:晴 | コース:ドライ | 十勝スピードウェイ 3.40587km
Position Number Class Position Machine Driver Session 1 Session 2 Tire WH
1 6 500 エッソウルトラフロースープラ 脇阪寿一/飯田 章 1'15.237 1'14.467 BS 10
2 36 500 WOODONE トムススープラ 土屋武士/M.アピチェラ 1'16.272 1'14.617 BS 10
3 12 500 カルソニック IMPUL Z B.トレルイエ/井出有治 1'15.726 1'14.644 BS 30
4 22 500 モチュールピットワークZ 影山正美/M.クルム 1'16.258 1'14.651 BS 30
5 32 500 EPSON NSX 松田次生/A.ロッテラー 1'17.163 1'14.879 BS +2
6 18 500 TAKATA童夢NSX 道上 龍/S.フィリップ 1'16.431 1'15.037 BS +1
7 37 500 DYNACITY トムス スープラ J.コートニー/片岡龍也 1'16.348 1'15.047 BS 30
8 38 500 auセルモスープラ 立川祐路/荒 聖治 1'15.890 1'15.139 BS 60
9 1 500 ザナヴィニスモ Z 本山 哲/R.ライアン 1'16.169 1'15.171 BS 60
10 3 500 G'ZOX・SSR・ハセミ Z 金石年弘/E.コマス 1'16.310 1'15.635 BS 20
11 39 500 デンソー サードスープラ GT J.デュフォア/A.クート 1'15.962 1'15.670 BS 70
12 8 500 ARTA NSX 金石勝智/伊藤大輔 1'16.969 1'15.761 BS +2
13 25 500 ECLIPSE ADVAN スープラ 織戸 学/D.シュワガー 1'17.334 1'15.966 YH 30(+1)
14 35 500 イエローハットYMSスープラ 服部尚貴/脇阪薫一 1'16.869 1'16.044 DL 40
15 100 500 RAYBRIG NSX 中野信治/加藤寛規 1'17.148 1'16.623 BS +2
16 15 500 AMPREXムルシエラゴ R-GT 橋本元次/N.サイモン 1'18.031 1'16.733 MI
17 21 500 フェラーリ550GTSマラネロ 光貞秀俊/植松忠雄 1'19.984 1'17.837 DL
18 88 500 JLOC ディアブロJGT1 山西康司/WADA-Q 1'19.854 1'18.598 DL
19 81 300 シーウエストダイシンアドバンZ 柳田真孝/尾本直史 1'23.107 1'20.397 YH +1
20 11 300 JIM RodeoDrive アドバンF360 松田秀士/菅 一乗 1'20.969 1'20.405 YH 20(+1)
21 31 300 A'PEX i-mobisess MR-S 田中 実/松田晃司 1'21.144 1'20.609 BF +1
22 16 300 M-TEC NSX 山野哲也/八木宏之 1'20.625 1'21.011 DL 70
23 30 300 RECKLESS MR-S 佐々木孝太/後藤 聡 1'20.806 1'21.064 BF 15(+1)
24 10 300 JIM Gainer アドバンF360 田中哲也/余郷 敦 1'21.686 1'20.898 YH 15
25 19 300 ウェッズスポーツセリカ 青木孝行/谷口信輝 1'21.623 1'20.994 YH 40
26 80 300 エンドレスダイシンアドバンZ 木下みつひろ/星野一樹 1'21.492 1'21.025 YH 20
27 43 300 ARTA Garaiya 新田守男/高木真一 1'21.405 1'21.293 BF 5
28 17 300 エスペリア Kosei セリカ 長島正興/松永まさひろ 1'22.739 1'21.295 YH 5(+1)
29 63 300 LEYJUNダンロップ320R OSAMU/吉本大樹 1'21.445 1'21.439 DL 40
30 52 300 プロジェクトμ太陽石油セリカ 竹内浩典/西澤誠剛 1'22.278 1'21.543 DL +2
31 5 300 プロジェクトμB-1マッハ号GT320R 玉中哲二/三船 剛 1'23.725 1'21.692 YH 10
32 77 300 クスコスバルADVAN インプレッサ 小林且雄/谷川達也 1'22.563 1'21.951 YH +2
33 20 300 FK/Massimo ADVAN ポルシェ 井上高志/宮川やすお 1'23.569 1'21.974 YH
34 72 300 アドバンBOROポルシェ 平川 晃/福山英朗 1'21.992 1'22.537 YH
35 7 300 雨宮アスパラドリンクRX7 山路慎一/井入宏之 1'22.480 1'22.007 YH 55
36 910 300 高見沢整骨院アドバンポルシェ 高見沢一吉/砂子塾長 1'22.111 1'23.220 YH
37 2 300 プリヴェチューリッヒ・クムホ NSX 高橋一穂/渡辺 明 1'22.820 1'22.186 KH +2
38 9 300 ADVAN K-STADIUM MT 清水 剛/細川慎弥 1'23.292 1'22.489 YH
39 26 300 エンドレスタイサンADVAN GT3R 山岸 大/井尻 薫 1'23.550 1'22.515 YH
40 51 300 NSC・AUTO-STAFF・ADVANシルビア 加藤正将/筒井克彦 1'23.327 1'22.758 YH
41 111 300 ARKTECH ENDLESS ADVAN GT4 飯島寛也/大井貴之 1'23.733 出走せず YH
42 112 300 ARKTECH ADVAN GT3 Guts城内/堤 明彦 出走せず 1'24.762 YH
43 70 300 フィールズ外国屋ADVANポルシェ 石橋義三/伊橋 勲 1'24.883 1'25.999 YH

タイヤ=BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/BF:BFグッドリッチ/KH:クムホ

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)/ +1:性能引き上げ措置(1ランク)/ +2:性能引き上げ措置(2ランク)



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