11月21日、2004 AUTOBACS全日本GT選手権の最終戦となる第7戦「SUZUKA GT 300km」（鈴鹿サーキット）の決勝日を迎えた。この朝、午前8時より30分間の予定でフリー走行が行われた。

　天候は晴れ、開始時点での気温は12度、路面温度は13度。この季節らしくやや肌寒さが感じられるなか、パドック、スタンドとも朝早くから熱心な観客が多数詰めかけた。
　どのチームにとっても重要な最終戦。決勝セッティングの確認はここでの走行が最後の機会となる。ピット出口には、コースオープンを待ちかねるようにGT500、GT300両クラスのマシンがずらりと並び、グリーンランプ点灯と同時に走り出していく。
　予選で通過基準タイムをクリアできなかったNo.21 フェラーリ550GTSマラネロ、No.88 JLOCムルシエRG-1、No.70 フィールズ外国屋ADVANポルシェ、No.111 ARKTECH ENDLESS ADVAN GT-4も出走した。
　予選時、満タンでのラップタイムはNo.12 カルソニックIMPUL Zが速かったが、ここでも最初に1分58秒台を出す。開始8分ほどで1分58秒501、その後1分58秒097までタイムアップ。No.32 EPSON NSXが1分58秒841でこれに続く。他の上位陣は1分59秒台から2分00秒台だったが、残り3分でNo.3 G'ZOX・SSR・ハセミZが1分58秒832までタイムアップ。2番手に入る。その直後、予選でポールを獲得したNo.36 WOODONEトムススープラが1分58秒653をマーク。2番手に上がり、予選での上位3台が、順番こそ入れ替わったもののここでもトップ3を占めた。ランキングトップのNo.1 ザナヴィ ニスモZは11番手、ランキング2位のNo.39 デンソーサードスープラGTは10番手。ランキング3位のNo.6 エッソウルトラフロー スープラは15位となった。

　GT300クラスではNo.81 シーウエストダイシンアドバンZの2分07秒452がトップ。No.10 JIM GainerアドバンF360、No.16 M-TEC NSX、No.52 プロジェクトμ太陽石油セリカが2分07秒台で続き、以下11番手までが2分08秒台。マシントラブルで予選2回目を棒に振ったNo.77 クスコスバルADVANインプレッサも2分08秒777をマークし、9番手につけた。
　ランキングトップ、予選クラスポールのNo.43 ARTA Garaiyaは8番手にとどまり、タイトルを争うNo.16にこのセッションでは遅れを取る格好となる。決戦を前にした伸び悩みに、チーム内にはややピリピリしたムードも漂っていた。

No.12 カルソニックIMPUL Z（GT500トップタイム）

ブノワ・トレルイエ「う〜ん、最初の数周はいいんだけど、10周を過ぎてからは昨日と同じようにオーバーステアが出てしまってきびしいね。タイヤチョイスをまちがえてしまったのかな。だから、ボクが乗るレースの前半はきびしいかもしれない。だからボクはとにかくミスしないように走らないといけないと思ってる。ひょっとしたらミニマムのラップでピットに入るかもしれないけど、とにかくベストをつくすよ」

No.81 シーウェストダイシンアドバンZ（GT300トップタイム）

柳田真孝「泣けるように、今朝もがんばりました（笑）。クルマは昨日と比べてブレーキがよくなっています。昨日はリヤがロックしてしょうがなかったんですが、今日はシケインでもヘアピンでも止まってくれましたし、クルマのバランスもよかった。レースではなんとかガライヤ（No.43 ARTA Garaiya）に追いついて、追い越したいです。タイヤはボクらもきびしいですけど、磨耗はオートポリスよりはいいかもしれません。レースではいかにタイヤを持たせるかが重要になると思います」