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2005 AUTOBACS SUPER GT Round1
OKAYAMA GT 300km RACE
3.26 27 / OKAYAMA International Circuit

PREVIEW

2005-03-22

2005 第1戦 プレビュー

いよいよSUPER GTがスタート!

シーズンを占う開幕戦岡山を見逃すな!

予選に渾身の走りが見られるスーパーラップを採用!!

テクニカルな岡山国際サーキットが開幕の舞台


OKAYAMA
International Circuit
 さあ、今年もモンスターGTによる激しい競演が繰り広げられるレースが観られる季節がやって来た。これまでのJGTC(全日本GT選手権)からその名も改められインターナショナルレース、AUTOBACS SUPER GTシリーズとなった。
 2005年の開幕戦、SUPER GTにとって記念すべき開幕の一戦は、3月26、27日に昨年同様の岡山国際サーキットで開催される。あれっ?と思った人がいるかもしれない。昨年まではこのサーキットはTIサーキット英田という名称だった。資本系列の変更と共に、その名も新たになったわけだ。とは言え、コース自体に変わりはない。フラットでタイトなコーナーの多い、テクニカルなサーキットである。コースと観覧場所の位置も近めで、迫力あるSUPER GTを観るにはうってつけのサーキットと言えるだろう。

GT500は好調Zか新生NSXか、それとも?

1 Z テクニカルなコースだけに、ここを得意とするマシンはコーナリングに自信を持つ、フェアレディZやNSXというマシン。2月末、3月上旬とここで行われたメーカー占有テストでも、この両車種が好調だった。特にZはデビュー戦となった昨年の開幕戦で、モチュールピットワークZがポール獲得、ザナヴィニスモZが決勝優勝と相性の良さを見せた。今年のテストでもNo.1 ザナヴィニスモZ(本山哲/リチャード・ライアン)がほとんどのセッションでトップタイムを叩き出すなど、絶好調だ。
 そして、NSXは今季シャシーもエンジンも大幅改良を行い、まさに新たなマシンと言ってもいいほど。本来のミドシップマシンらしい切れ味を、再びこの岡山で見せてくれそうだ。エース道上龍と新鋭・小暮卓史のNo.18 TAKATA童夢NSXは岡山のテストでザナヴィZにただ1台並び掛けた。今季はやってくれそうな雰囲気プンプンだ。
 高速コースが得意なスープラには、マシン的には厳しいかもしれない。だが、脇阪寿一(No.6 エッソウルトラフロースープラ)や立川祐路(No.38 ZENTセルモスープラ)といったドライバーが、岡山を得意なコースとしているだけに侮ることはできない。開幕前のテストでは、不調とも言える状況のスープラだったが、実は今季型マシンに新機構を採り入れているというウワサもあり、これがうまく噛み合えば大いに暴れる可能性もあるかもしれない。

18 NSX6 SUPRA

 この他、ノマド フェラーリ 550 GTSに乗る黒澤琢弥と光貞秀俊のベテランコンビも注目だ。この他にも海外で活躍し帰ってきた高木虎之介(No.38 ZENTセルモスープラ)や昨年の全日本F3チャンピオンのロニー・クインタレッリ(No.39 デンソーサードスープラGT)、F1も経験しているラルフ・ファーマン(No.8 ARTA NSX)など気になるドライバーが今季は多いのだ。

GT300は3強? いや侮れないマシンも多いぞ!

0 オフのテストや情報では、ドライバーが代わったとはいえ、経験豊富な若手が組む No.0 EBBRO M-TEC NSX(黒澤治樹/細川慎弥)のチャンピオンマシンがまずまずの仕上がり具合のようだ。ここに昨年2勝のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)と昨年ここ岡山で勝ち、最終戦でも先の2強と互角にやり合ったNo.10 GPH FERRARI DUNLOP(田中哲也/モンティン)の3台が本命と言えそうだ。
 だが、オフのテストではチャンピオン山野哲也が移籍したNo.30 RECKLESS MR-S(山野/佐々木孝太)などMR-S勢も好調だった。さらに今季も活躍が期待されるNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7(山路慎一/井入宏之)も気になる存在。そして、今季台数が一気に増えたNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC350R(柴原眞介/植松忠雄)を筆頭とするヴィーマック勢も波乱を呼びそうだ。

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期待の若手が続々参戦

 そして、今季は若手ドライバーの新登場が多いのも特徴的だ。特にF3でも活躍している新鋭が何人も参戦した。GT500では横溝直輝(No.34 BANDAIスープラ)、山本左近(No.37 DAYNACITY TOM'S SUPRA)。GT300では、中嶋一貴(No.31 APEXERA MR-S)、平中克幸(No.52 プロμ太陽石油KUMHOセリカ)など。またフォーミュラドリームコンビの清水剛・藤井誠暢が組むNo.47 CCI・リカルデント・ADVAN Zも楽しみな存在。
 また、今季気になるのがタイヤ・ウォーズだ。GT500では、強豪No.32 EPSON NSX(松田次生/ロッテラー)がダンロップにチェンジ。新登場のNo.34 BANDAIスープラ(荒聖治/横溝)とともにNSX、スープラそしてフェラーリの計4台の勢力となったダンロップ、その本気度に拍車が掛かってきた。また、GT300にはミシュランが登場。ARTA Garaiyaと2台のMR-Sがオフのテストでは好調だった。一方、ダンロップは昨年善戦したGPH FERRARI DUNLOPなどフェラーリ2台をサポート。チャンピオンマシンEBBRO M-TEC NSXと合わせ強力な布陣だ。もちろん、ヨコハマも雨宮アスパラドリンクRX7やNo.19 ウェッズスポーツセリカ(加藤寛規/谷口信輝)、No.13 エンドレスアドバンZ(木下みつひろ/影山正美)やヴィーマック勢などGT300クラスでは実績のあるチームと戦う。これまで以上にタイヤの戦いも激しくなってきそうだ。

予選ではスーパーラップが登場!

 今年の開幕戦では、スーパーラップ(SL)方式の予選が採用された。これは2回ある公式予選の内、2回目に1周1発のアタックを行い、そのタイムで予選順位を決めるというもの。すでにF1でも同様のものが行われている。
 開幕戦のSL予選は、おおよそこんな感じだ。まずSL進出車両は、予選1回目の各クラス上位10台。これに2回目のSLアタック前に行われる15分のフリー走行で選ばれた各クラス2台(すでにSL進出が決まっている車両以外の上位2台)。以上の各クラス12台ずつがSLに進出できる。SL進出車両以外は予選1回目の結果で13位以下のグリッドに並ぶことになる。
 そして、SLは各クラス別に行われ、1回に2台ずつがコースイン。そして計測ラップ1周限り(ウォームアップとピットに戻る周回などは除く)のタイムアタックを行う。このタイムでポールポジション〜12位の順位が決まるのだ。事実上、クリアラップでの1周だけの渾身アタック。今までの予選以上に迫力ある走り、そしてお気に入りのマシン、ドライバーのテクニックをたんのうできる、このSL方式の予選、とても楽しみだ。

 ウェイトハンデのない開幕戦は、マシンとドライバーの実力が見極めやすい。また、先勝すれば、シリーズタイトルの争奪戦で優位に立てる。それだけに今季の開幕戦も今後のシリーズを占う重要な一戦となるだろう。