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2005 AUTOBACS SUPER GT Round2
FUJI GT 500km RACE
5.3 4 / Fuji Speedway

PRACTICE

2005-05-02

2005 第2戦 練習走行

好天下で各チームが積極的に走行を重ねる

本領発揮! ZENTセルモスープラが好タイムで1番時計

GT300はEBRRO M-TEC NSXが桁違いのタイムを叩き出す

 5月2日、静岡県・富士スピードウェイでAUTOBACS SUPER GT第2戦FUJI GT 500km RACEの練習走行が行われた。午前に1時間30分、午後に1時間45分の2回の走行が行われた。

SESSION 1 晴れ、気温23度/路面温度26度、ドライ

 1回目のセッションは9時から10時30分までの90分間。前日降った雨も夜半には上がって路面も乾き、ときおり雲間から日差しが降り注ぐ絶好のテスト日和となった。走行中の気温は23度から24度、路面温度は26度から28度だった。

 今回は富士スピードウェイ新装後、初のビッグイベント。4月には、オープニングセレモニーと同時に2日間にわたる合同テストが催行されたが、2日目が雨だったこともあり、十分に走行できたとは言い難い。本番を前に、この日が最後のテストの機会となるため、各チームとも序盤から積極的に走行を重ねていった。
 GT500クラスの上位チームは、合同テスト時のデータをもとにとりあえずのセッティングを決め、1分35秒台をマーク。No.1 ザナヴィ ニスモZが計測8周目に1分34秒台をマークしてそこから抜け出すと、10周目にはNo.6 エッソウルトラフロー スープラがこれを上回る。その後は各チームともロングランのテストに入ったのか、タイム的には大きな動きは見られなくなる。なかでもTOYOTA TEAM TOM'Sの2台(No.36 DYNACITY TOM'S SUPRA、No.37 DYNACITY TOM'S SUPRA)はともに40周以上の周回を重ね、500kmレースに向けてのシミュレーションに余念がないようすだった。
 残り10分を切っても、積極的にタイムアタックに出るチームはなく、上位陣のタイムに変動はないまま走行終了となった。その結果、このセッションでのトップタイムはNo.6が出した1分34秒905。2番手はNo.1で、1分34秒962。以下、スープラ勢とフェアレディZ勢が1分35秒台で10番手までを占めた。NSX勢のベストタイムはNo.8 ARTA NSXがマークした1分36秒133で、11番手。このセッションを見るかぎり、NSX勢は苦戦を免れそうもない。また、開幕戦優勝のNo.25 ECLIPSE ADVANスープラは70kgのウエイトハンデがこたえたか、1分36秒750で15番手にとどまった。

 GT300クラスではNo.0 EBBRO M-TEC NSXが唯一1分41秒を切り、1分40秒900をマーク。2番手のNo.27 direxiv ADVAN 320Rは1分41秒888にとどまっており、1秒近い差が開いている。さらに3番手のNo.43 ARTA Garaiya以下、7番手までは1分42秒台。開幕戦優勝のNo.13エンドレス アドバンZは1分43秒635で11番手となった。

SESSION 2 晴れ、気温20度/路面温度23度、ドライ

 練習走行2回目は14時から開始。上空は昼過ぎから雲に覆われ始め、雨こそ落ちてくることはなかったものの、太陽は姿を隠してしまった。開始時点での気温は20度、路面温度は23度。

 このセッションは最初の75分間がGT500、GT300両クラスの混走。15時15分から15分間がGT300クラス専有。15時30分から最後の15分間がGT500専有というスケジュールで行われる。混走の時間帯には、No.3 G'ZOX・HASEMI・Z、No.22モチュールピットワークZ、No.1 ザナヴィ ニスモZなどフェアレディZ勢からコースイン。1分34秒台で周回を重ねていく。ここに食い込んでいったのが、04年型スープラにダンロップタイヤを履くNo.34 BANDAIスープラ、No.35 イエローハットYMSスープラの2台。さらにNo.38 ZENTセルモスープラも加わってくる。開始から30分過ぎた時点でのベストタイムはNo.38の立川祐路が出した1分34秒618で、早くも1回目のトップを上回っている。
 14時50分過ぎ、状況は確認できなかったが最終コーナーにコースアウト車両があったらしく赤旗中断。約3分ほどで再開される。再開後、一気にタイムアップしてきたのがNo.6 エッソウルトラフロー スープラで、1分34秒434をマークする。しかし、その前にNo.38が1分34秒377を記録しており、リーダーボードのトップを奪うことはできなかった。

 15時を3分ほど過ぎてGT300専有走行開始。このクラスでは混走時間帯からNo.43 ARTA GaraiyaとNo.0 EBBRO M-TEC NSXが上位を占めていたが、ここでもその状況は不変。その後ろにはNo.10 MACH-GO FERRARI DUNLOPとNo.11 GPH FERRARI DUNLOPの2台が続き、上位4台中3台をダンロップタイヤ勢が占める格好に。だが、5分ほどしてここに食い込んだのがNo.27 direxiv ADVAN 320R。合同テスト時にはトップタイム、この日の1回目にも2番手のタイムをたたき出していた同車が1分41秒655までタイムを詰め、2番手に割って入った。また、No.52プロμ太陽石油KUMHOセリカが、ここで5番手に相当するタイムをマークしたのも注目される。

 15時33分、GT500専有走行がスタート。ここでの注目はNo.100 RAYBRIG NSX。1回目は下位に沈んでいたが、いきなりこの時点での3番手に相当する1分34秒577をマークしてみせる。次の周にはNo.36 DYNACITY TOM'S SUPRAが1分33秒993をマーク。合同テスト時も含め、このコースで初めて1分34秒を切ってみせる。
 しかし、これを上回ったのがNo.38 ZENTセルモスープラだった。1分33秒672。開発の遅れがささやかれていた05年型スープラだが、立川祐路がその不安を払拭してみせた。しかし、2番手、3番手は04年型、No.36、No.37の2台のDYNACITY TOM'S SUPRA。4番手以降にもNo.39デンソーサードスープラGT、No.35イエローハットYMSスープラ、No.6エッソウルトラフロー スープラとスープラ勢が並び、スープラ勢がこの日のトップ6を独占。7番手は終盤No.100 RAYBRIG NSXを上回ったNo.32 EPSON NSXで、No.100をはさみ9番手につけたNo.22 モチュールピットワークZがこのセッションでのフェアレディZ勢最上位となった。

DRIVERS' COMMENT

No.38 ZENT セルモスープラ(GT500トップタイム)

立川祐路「開幕戦ではきびしい状態でしたが、その後テストを重ねて、(05年型は)本来のポテンシャルを生かせるようになってきました。速さの部分だけではなく、操作系の問題も改善されて、安心して運転できるようになりましたね。タイヤに対しても、開幕前からずっとリヤ(の摩耗)がキツくて苦労していたんですが、今回はだいぶ楽になりました。いい方向が見つかって、中古タイヤでも(1分)34秒〜35秒台で走れるように仕上がってきましたよ。そもそも今日は決勝セットに重点を置いてセッティングしていて、予選用のセットっていうのはやってないんですよ。レースでタイヤに優しいセットを目指してるんです。今回のレースは勝たないとマズいし、勝ちたいし、手応えもあります。テスト車のデータを共有しているのでスープラ全車が底上げされていると思いますが、ただ、スープラ同士の戦いになるとは思っていません。フェアレディZは絶対に(上位)に来ると思いますよ」

No.0 EBBRO M-TEC NSX(GT300トップタイム)

黒澤治樹「今週は、一昨日からずっといい流れでまとめてこられたと思います。新しい富士は、今までと同じところを探すのが難しいぐらいで、ボクのなかではまったく違うコースで走っている感じ。どこのコーナーでも速いクルマや、あるいはストレートもコーナーも速いクルマを作るのは難しいと思いますけど、ドライバーが我慢できる平均値を探ってセッティングしてきました。今回のライバルはガライヤ(No.43 ARTA Garaiya)。向こうは今日タイムアタックをしていないので(予選でのタイムアップを)警戒しています。ロングランでは同じぐらいのタイムが出ていますし、ニュータイヤを履いたらもっと上がると思うんですよ。ダンロップタイヤと富士の相性もいいみたい。セパンとコースレイアウトが似ているから、いいんですかね? とりあえず、ここまではクルマをまとめてこられたので、予選、レースでミスしないようにしたい。誰か一人だけでもミスするとレースにならないので、全員がミスしないようにしたいです」

2005 AUTOBACS SUPER GT Round2

富士スピードウェイ 練習走行総合結果

Session 1 : 2005-05-02 午前 | 天候:晴 | コース:ドライ
Session 2 : 2005-05-02 午後 | 天候:晴 | コース:ドライ
富士スピードウェイ:4.563km

Po No Class_Po Machine Driver Session1 Session2 Tire WH
1 38 500-1 ZENT セルモ スープラ 立川 祐路
高木 虎之介
1'35.134 1'33.872 BS
2 36 500-2 DYNACITY TOM'S SUPRA 土屋 武士
ジェームズ・コートニー
1'35.746 1'33.993 BS 30
3 37 500-3 DYNACITY TOM'S SUPRA 片岡 龍也
山本 左近
1'35.499 1'34.136 BS
4 39 500-4 デンソー サード スープラGT アンドレ・クート
ロニー・クインタレッリ
1'35.407 1'34.152 BS
5 35 500-5 イエローハットYMSスープラ 服部 尚貴
脇阪 薫一
1'35.616 1'34.233 DL
6 6 500-6 エッソウルトラフロースープラ 脇阪 寿一
飯田  章
1'34.905 1'34.434 BS
7 32 500-7 EPSON NSX 松田 次生
アンドレ・ロッテラー
1'36.747 1'34.572 DL
8 100 500-8 RAYBRIG NSX セバスチャン・フィリップ
ジェレミー・デュフォア
1'36.208 1'34.577 BS
9 22 500-9 モチュール ピットワーク Z ミハエル・クルム
柳田 真孝
1'35.853 1'34.639 BS 10
10 34 500-10 BANDAIスープラ 荒  聖治
横溝 直輝
1'35.770 1'34.725 DL
11 3 500-11 G'ZOX・HASEMI・Z 金石 年弘
エリック・コマス
1'35.551 1'34.854 BS 20
12 1 500-12 ザナヴィ ニスモ Z 本山  哲
リチャード・ライアン
1'34.962 1'34.862 BS 20
13 8 500-13 ARTA NSX 伊藤 大輔
ラルフ・ファーマン
1'36.133 1'35.074 BS 20
14 25 500-14 ECLIPSE ADVAN スープラ 織戸  学
ドミニク・シュワガー
1'36.750 1'35.222 YH 70
15 12 500-15 カルソニック インパル Z ブノワ・トレルイエ
井出 有治
1'36.347 1'35.261 BS
16 20 500-16 McLAREN F-1 GTR 田嶋 栄一
一ッ山 康
1'36.920 1'36.096 DL
17 21 500-17 ノマド フェラーリ 550 GTS 黒澤 琢弥
光貞 秀俊
1'37.477 1'36.574 DL
18 18 500-18 TAKATA 童夢 NSX 道上  龍
小暮 卓史
1'36.823 1'37.450 BS
19 88 500-19 JLOC ムルシェ RG-1 山西 康司
WADA-Q
1'39.327 1'38.945 YH
20 0 300-1 EBBRO M-TEC NSX 黒澤 治樹
細川 慎弥
1'40.900 1'40.744 DL 20
21 27 300-2 direxiv ADVAN 320R 宮川 やすお
密山 祥吾
1'41.888 1'41.655 YH +1
22 43 300-3 ARTA Garaiya 新田 守男
高木 真一
1'42.229 1'41.703 MI 10
23 10 300-4 MACH-GO FERRARI DUNLOP 三船  剛
番場  琢
1'43.539 1'41.919 DL +1
24 11 300-5 GPH FERRARI DUNLOP 田中 哲也
パオロ・モンティン
1'42.724 1'42.071 DL
25 52 300-6 プロμ太陽石油 KUMHO セリカ 竹内 浩典
平中 克幸
1'43.351 1'42.115 KH +1
26 7 300-7 雨宮アスパラドリンクRX7 山路 慎一
井入 宏之
1'42.811 1'42.401 YH 30
27 46 300-8 Dream Cube's ADVAN Z 星野 一樹
青木 孝行
1'43.196 1'42.494 YH
28 62 300-9 WILLCOM ADVAN VEMAC350R 柴原 眞介
植松 忠雄
1'42.902 1'42.606 YH +1
29 2 300-10 Privée Zurich アップル RD320R 高橋 一穂
渡辺  明
1'44.891 1'42.615 YH +1
30 77 300-11 クスコ スバル ADVAN インプレッサ 小林 且雄
谷川 達也
1'43.733 1'42.617 YH +1
31 30 300-12 RECKLESS MR-S 佐々木 孝太
山野 哲也
1'42.697 1'43.065 MI
32 19 300-13 ウェッズスポーツセリカ 加藤 寛規
谷口 信輝
1'44.440 1'42.803 YH 10
33 47 300-14 CCI・リカルデント・ADVAN Z 清水  剛
藤井 誠暢
1'43.679 1'42.820 YH +1
34 31 300-15 APEXERA MR-S 田中  実
中嶋 一貴
1'43.964 1'43.169 MI 15
35 5 300-16 プロμMACH5B-1320R TEAM KYUSYU 玉中 哲二
筒井 克彦
1'45.023 1'43.252 YH +1
36 9 300-17 Gulf ADVAN FORTUNE MT 山下 潤一郎
山田 英二
1'45.173 1'43.478 YH
37 777 300-18 梁山泊・TEAM高見沢ADVANGT3 高見沢 一吉
砂子 塾長
1'44.242 1'43.539 YH
38 13 300-19 エンドレス アドバン Z 木下 みつひろ
影山 正美
1'43.635 1'43.962 YH 40
39 26 300-20 DIRECTION TAISAN ゲンバラGT3R 山岸  大
井尻  薫
1'44.560 1'43.638 YH
40 72 300-21 FK/massimo ADVAN ポルシェ 和田  博
平川  晃
1'47.456 1'45.372 YH
41 112 300-22 ARKTECH RodeoDrive WAKO'S GT3 余郷  敦
澤  圭太
1'45.502 1'45.554 YH
42 111 300-23 ARKTECH with TeamLeyJun 968GT4 飯島 寛也
Guts 城内
1'46.497 1'46.707 YH
43 70 300-24 外国屋アドバンポルシェ 石橋 義三
武井 寛史
1'50.363 1'48.653 YH
44 913 300-25 フィールズ ADVAN CORVETTE C6 福山 英朗
周防 彰悟
1'49.790 1'51.193 YH

110 300 ARKTECH TOTALBENEFIT BOXSTERGT 菅  一乗
大井 貴之
出走せず 出走せず YH
タイヤ = BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/KH:クムホ
WH = ウェイトハンディキャップ(kg)/+1:性能引き上げ措置(1ランク)