5月2日、静岡県・富士スピードウェイでAUTOBACS SUPER GT第2戦FUJI GT 500km RACEの練習走行が行われた。午前に1時間30分、午後に1時間45分の2回の走行が行われた。
SESSION 1 晴れ、気温23度/路面温度26度、ドライ
1回目のセッションは9時から10時30分までの90分間。前日降った雨も夜半には上がって路面も乾き、ときおり雲間から日差しが降り注ぐ絶好のテスト日和となった。走行中の気温は23度から24度、路面温度は26度から28度だった。
今回は富士スピードウェイ新装後、初のビッグイベント。4月には、オープニングセレモニーと同時に2日間にわたる合同テストが催行されたが、2日目が雨だったこともあり、十分に走行できたとは言い難い。本番を前に、この日が最後のテストの機会となるため、各チームとも序盤から積極的に走行を重ねていった。
GT500クラスの上位チームは、合同テスト時のデータをもとにとりあえずのセッティングを決め、1分35秒台をマーク。No.1 ザナヴィ ニスモZが計測8周目に1分34秒台をマークしてそこから抜け出すと、10周目にはNo.6 エッソウルトラフロー スープラがこれを上回る。その後は各チームともロングランのテストに入ったのか、タイム的には大きな動きは見られなくなる。なかでもTOYOTA TEAM TOM'Sの2台(No.36 DYNACITY TOM'S SUPRA、No.37 DYNACITY TOM'S SUPRA)はともに40周以上の周回を重ね、500kmレースに向けてのシミュレーションに余念がないようすだった。
残り10分を切っても、積極的にタイムアタックに出るチームはなく、上位陣のタイムに変動はないまま走行終了となった。その結果、このセッションでのトップタイムはNo.6が出した1分34秒905。2番手はNo.1で、1分34秒962。以下、スープラ勢とフェアレディZ勢が1分35秒台で10番手までを占めた。NSX勢のベストタイムはNo.8 ARTA NSXがマークした1分36秒133で、11番手。このセッションを見るかぎり、NSX勢は苦戦を免れそうもない。また、開幕戦優勝のNo.25 ECLIPSE ADVANスープラは70kgのウエイトハンデがこたえたか、1分36秒750で15番手にとどまった。
GT300クラスではNo.0 EBBRO M-TEC NSXが唯一1分41秒を切り、1分40秒900をマーク。2番手のNo.27 direxiv ADVAN 320Rは1分41秒888にとどまっており、1秒近い差が開いている。さらに3番手のNo.43 ARTA Garaiya以下、7番手までは1分42秒台。開幕戦優勝のNo.13エンドレス アドバンZは1分43秒635で11番手となった。
SESSION 2 晴れ、気温20度/路面温度23度、ドライ
練習走行2回目は14時から開始。上空は昼過ぎから雲に覆われ始め、雨こそ落ちてくることはなかったものの、太陽は姿を隠してしまった。開始時点での気温は20度、路面温度は23度。
このセッションは最初の75分間がGT500、GT300両クラスの混走。15時15分から15分間がGT300クラス専有。15時30分から最後の15分間がGT500専有というスケジュールで行われる。混走の時間帯には、No.3 G'ZOX・HASEMI・Z、No.22モチュールピットワークZ、No.1 ザナヴィ ニスモZなどフェアレディZ勢からコースイン。1分34秒台で周回を重ねていく。ここに食い込んでいったのが、04年型スープラにダンロップタイヤを履くNo.34 BANDAIスープラ、No.35 イエローハットYMSスープラの2台。さらにNo.38 ZENTセルモスープラも加わってくる。開始から30分過ぎた時点でのベストタイムはNo.38の立川祐路が出した1分34秒618で、早くも1回目のトップを上回っている。
14時50分過ぎ、状況は確認できなかったが最終コーナーにコースアウト車両があったらしく赤旗中断。約3分ほどで再開される。再開後、一気にタイムアップしてきたのがNo.6 エッソウルトラフロー スープラで、1分34秒434をマークする。しかし、その前にNo.38が1分34秒377を記録しており、リーダーボードのトップを奪うことはできなかった。
15時を3分ほど過ぎてGT300専有走行開始。このクラスでは混走時間帯からNo.43 ARTA GaraiyaとNo.0 EBBRO M-TEC NSXが上位を占めていたが、ここでもその状況は不変。その後ろにはNo.10 MACH-GO FERRARI DUNLOPとNo.11 GPH FERRARI DUNLOPの2台が続き、上位4台中3台をダンロップタイヤ勢が占める格好に。だが、5分ほどしてここに食い込んだのがNo.27 direxiv ADVAN 320R。合同テスト時にはトップタイム、この日の1回目にも2番手のタイムをたたき出していた同車が1分41秒655までタイムを詰め、2番手に割って入った。また、No.52プロμ太陽石油KUMHOセリカが、ここで5番手に相当するタイムをマークしたのも注目される。
15時33分、GT500専有走行がスタート。ここでの注目はNo.100 RAYBRIG NSX。1回目は下位に沈んでいたが、いきなりこの時点での3番手に相当する1分34秒577をマークしてみせる。次の周にはNo.36 DYNACITY TOM'S SUPRAが1分33秒993をマーク。合同テスト時も含め、このコースで初めて1分34秒を切ってみせる。
しかし、これを上回ったのがNo.38 ZENTセルモスープラだった。1分33秒672。開発の遅れがささやかれていた05年型スープラだが、立川祐路がその不安を払拭してみせた。しかし、2番手、3番手は04年型、No.36、No.37の2台のDYNACITY TOM'S SUPRA。4番手以降にもNo.39デンソーサードスープラGT、No.35イエローハットYMSスープラ、No.6エッソウルトラフロー スープラとスープラ勢が並び、スープラ勢がこの日のトップ6を独占。7番手は終盤No.100 RAYBRIG NSXを上回ったNo.32 EPSON NSXで、No.100をはさみ9番手につけたNo.22 モチュールピットワークZがこのセッションでのフェアレディZ勢最上位となった。
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