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2005 AUTOBACS SUPER GT Round3
JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
6.25 26 / Sepang Circuit

PRACTICE

2005-06-24

2005 第3戦 練習走行

NAエンジン投入でNSXが生まれ変わる!?

ついにARTA NSXがトップタイム奪取!!

GT300はWILLCOM ADVAN VEMAC350RがRX-7を押さえトップに

 6月24日、2005 AUTOBACS SUPER GT第3戦JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIAの練習走行が行われた。

SESSION 1 晴れ、気温30度/路面温度35度、ドライ

 1回目の走行は11時30分から13時までの90分間。熱帯特有の強い日差しとじっとりとした湿気は例年どおりだが、気温自体は開始時点で30度と昨年よりは低い。それでもドライバーとクルマとタイヤにとってきびしい条件であることにかわりなく、しかも終了時点では42度まで上昇した。路面温度は開始時が35度、終了時は48度。
 このラウンドで最大の注目はNo.8 ARTA NSX。先日、日本国内でNAエンジン車のプライベートテストでを行ったらしいと伝えられたが、今回はその車両をマレーシアに緊急輸送。初めて一般の前で走行した。ホンダ関係者は「公式なコメントは明日まで待ってほしい」と言葉を濁したが、リアサイドのインテイクがないなど外観も、またかん高い排気音も、あきらかに他のNSX勢とは違っていた。
 そのNo.8は序盤から精力的に周回。開始から15分ほど経ったところで、2分01秒323というトップタイムをたたき出してみせる。その後、No.12カルソニック インパルZが2分01秒081でこれを上回ったが、No.8もトラブルなく周回を重ねていった。
 また、第2戦まで04年型だったNo.35 イエローハットYMSスープラ、No.36とNo.37のDYNACITY TOM'S SUPRAの3台は、このラウンドから05年型にスイッチ。タイム的には下位だったが、大きなトラブルはなかったもようだ。
 そのほかの各車も1年ぶりのサーキットの感触を確かめるように10数周から20周あまり周回。データの収集に余念がない。ときおり勢いあまってコースアウトしたりスピンを喫したりする車両もあったが、いずれもすぐに復帰。セッションは中断されることなく、予定どおり13時に終了した。この結果、ここでのトップタイムはNo.12 カルソニック インパルZの2分01秒081。以下、2番手No.8 ARTA NSX、3番手No.38 ZENTセルモスープラ、4番手No.6 エッソウルトラフロー スープラ、5番手No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、6番手No.1 ザナヴィ ニスモZまでが2分01秒台をマークした。

 GT300クラスは序盤からNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC350Rが2分10秒台でトップ。2番手には当初No.9 Gulf ADVAN FORTUNE MTがつけていたが、その後No.30 RECKLESS MR-S、No.7 雨宮アスパラドリンクRX7がこれを上回る。しかし、残り30分あまりとなってNo.43 ARTA Garaiyaがタイムアップ。2番手となった。3番手のNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7はここセパンで3戦3勝。ぜったいの自信を持っており、今回も上位をねらう。また、4番手タイムをマークしたのはNo.77クスコスバルADVANインプレッサ。第2戦優勝のNo.0 EBBRO M-TEC NSXは70kgのウエイトハンデがこたえたか、13番手にとどまった。

SESSION 2 晴れ、気温32度/路面温度52度、ドライ

 練習走行2回目は16時17分、予定より2分遅れてスタート。今回、決勝レースは暑さを避けて夕方に行われるため、それに合わせて練習走行もこの時間帯に設定されている。13時ころに42度まで上昇した気温は開始時点で32度まで下がったが、強烈な日差しに照らされた路面の温度は52度と高いままだった。

 開始直後、コースインからわずか2周で2分01秒395をマークしたのがNo.12 カルソニックIMPUL Z。1回目にもトップタイムを記録していたが、ここでも最初にタイムアタックを敢行する。次の周には2分00秒564までタイムアップ、1回目の自身のタイムを大きく上回った。この時点での2番手はNo.38 ZENTセルモスープラ、3番手はNo.18 TAKATA童夢NSX。Team Honda Racingのもう1台、No.8 ARTA NSXがエンジンをNAに変更してきたのとは異なり、こちらはターボ仕様だが、こちらにもさまざまな改良が施されているようだ。
 開始から20分ほど経って、No.12は1分59秒974と、ついに2分を切るタイムをマーク。昨年のポールタイムを上回る。それからさらに10分ほど経って、No.35 イエローハットYMSスープラがレスキューカーに牽引されてピットに帰還。コースインした周にプロペラシャフトが折れて停まってしまったようだ。
 17時07分ころ、No.31 APEXERA MR-Sがバックストレート通過中にオイルスモークを吹き始め、最終コーナー手前でハデにブロー。ピットロードを白く霞ませながら緊急ピットインしてくる。エンジン系のトラブルだった。

 17時30分、フラッグタワーで「GT300」ボードが提示され、ここから15分間は同クラスの専有走行。混走の時間帯にはNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC350Rの2分10秒116がトップタイムだったが、同車はここで2分09秒台に入ってくる。最終的にマークしたタイムは2分09秒025。これは従来のレコード(2分09秒214)をも上回っている。2番手に上がったのはNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7。こちらのタイムは2分09秒534だった。また、このラウンドがデビュー戦となるNo.15 PROTON R3 LOTUS EXIGE 300RRは、1回目には計測2周しかできなかったが、ここでは8周を走行。ベストタイムは2分25秒531だった。

 17時45分から最後の15分間はGT500クラス専有。ここで大幅にタイムアップしてきたのがNo.8 ARTA NSXで、まず2分00秒069で2番手につけると、次の周には1分59秒873をマーク。混走の時間帯にNo.12 カルソニック インパルZが出したタイムを上回り、この日のトップとなった。2番手はNo.12。3番手はNo.38 ZENTセルモスープラ、4番手はNo.18 TAKATA童夢NSXという結果だった。

DRIVERS' COMMENT

No.8 ARTA NSX(GT500トップタイム)

ラルフ・ファーマン「クルマは多くの箇所で進歩しています。エンジンをはじめ、すべてがパッケージとして向上している状態です。エンジンのフィーリングもよくなっているし、ハンドリングもいい感じ。このふたつが一番進歩した点です。まだストレートスピードをチェックしていないのですが、他車と比べてみてもとてもいいですね。過去2戦は、岡山でポイントを取っているし、けっして悪い結果だったとは思っていません。明日は今までで一番いい結果になると思いますし、日曜日には勝てるチャンスがあるでしょう。チームは本当にすばらしい仕事をしてくれたし、これからもっといい状態になると思います」

No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC350R(GT300トップタイム)

柴原慎介「5月、SUGOでタイヤメーカー主催のテストがあったとき、けっこういろいろ試すことができた。350Rのオイシイところと、ヨコハマさんのタイヤを合わせることができたかなと思います。フロントのジオメトリーを変えたり、けっこう大きいところをいじったので、今日はその状態で確認をしました。ただ、今日はロングをかける前にクラッチ系のトラブルが発生してしまったので、タイヤのライフはわからないですね。ウチは計算したりするチームじゃないので、そのとき一番いいところを走りたい。まずはポールを目指したいですし、レースでもできるかぎり上を目指したいですね」

2005 AUTOBACS SUPER GT Round3

セパンサーキット 練習走行総合結果

Session 1 : 2005-06-24 午前 | 天候:晴 | コース:ドライ
Session 2 : 2005-06-24 午後 | 天候:晴 | コース:ドライ
セパンサーキット:5.542km

Po No Class_Po Machine Driver Session1 Session2 Tire WH
1 8 500-1 ARTA NSX 伊藤 大輔
ラルフ・ファーマン
2'01.323 1'59.873 BS
2 12 500-2 カルソニック インパル Z ブノワ・トレルイエ
井出 有治
2'01.081 1'59.970 BS
3 38 500-3 ZENT セルモ スープラ 立川 祐路
高木 虎之介
2'01.505 2'00.240 BS 70
4 18 500-4 TAKATA 童夢 NSX 道上  龍
小暮 卓史
2'02.204 2'00.351 BS +1
5 3 500-5 G'ZOX・HASEMI・Z 金石 年弘
エリック・コマス
2'02.321 2'00.424 BS
6 6 500-6 エッソウルトラフロースープラ 脇阪 寿一
飯田  章
2'01.666 2'00.663 BS 10
7 36 500-7 DYNACITY TOM'S SUPRA 土屋 武士
ジェームズ・コートニー
2'03.168 2'00.688 BS 10
8 100 500-8 RAYBRIG NSX セバスチャン・フィリップ
ジェレミー・デュフォア
2'03.025 2'00.902 BS +1
9 25 500-9 ECLIPSE ADVAN スープラ 織戸  学
ドミニク・シュワガー
2'01.845 2'01.209 YH 50
10 22 500-10 モチュール キーバリュー Z ミハエル・クルム
柳田 真孝
2'02.731 2'01.388 BS 50
11 37 500-11 DYNACITY TOM'S SUPRA 片岡 龍也
山本 左近
2'02.855 2'01.404 BS 10
12 1 500-12 ザナヴィ ニスモ Z 本山  哲
リチャード・ライアン
2'01.888 2'01.432 BS 30
13 32 500-13 EPSON NSX 松田 次生
アンドレ・ロッテラー
2'02.613 2'01.549 DL
14 21 500-14 ノマド フェラーリ 550GTS 黒澤 琢弥
光貞 秀俊
2'05.807 2'01.776 DL
15 39 500-15 デンソー サード スープラGT アンドレ・クート
ロニー・クインタレッリ
2'03.193 2'02.272 BS
16 34 500-16 BANDAIスープラ 荒  聖治
横溝 直輝
2'02.735 2'03.696 DL
17 35 500-17 イエローハットYMSスープラ 服部 尚貴
脇阪 薫一
2'03.342 --- DL 30
18 62 300-1 WILLCOM ADVAN VEMAC350R 柴原 眞介
植松 忠雄
2'10.009 2'09.025 YH +1
19 7 300-2 雨宮アスパラドリンクRX7 山路 慎一
井入 宏之
2'10.839 2'09.534 YH 15
20 43 300-3 ARTA Garaiya 新田 守男
高木 真一
2'10.772 2'10.189 MI 30
21 19 300-4 ウェッズスポーツセリカ 加藤 寛規
谷口 信輝
2'12.405 2'10.363 YH 5
22 0 300-5 EBBRO M-TEC NSX 黒澤 治樹
細川 慎弥
2'12.949 2'10.382 DL 70
23 2 300-6 Privée Zurich アップル RD320R 高橋 一穂
渡辺  明
2'11.079 2'10.382 YH +1
24 11 300-7 GPH FERRARI DUNLOP 田中 哲也
パオロ・モンティン
2'11.459 2'10.635 DL 5
25 46 300-8 Dream Cube's ADVAN Z 星野 一樹
青木 孝行
2'12.771 2'10.782 YH 20
26 77 300-9 クスコ スバル ADVAN インプレッサ 小林 且雄
谷川 達也
2'10.926 2'10.918 YH +2
27 13 300-10 エンドレス アドバン Z 木下 みつひろ
影山 正美
2'13.366 2'10.934 YH 25
28 27 300-11 direxiv ADVAN 320R 宮川 やすお
密山 祥吾
2'13.134 2'11.049 YH 10
29 30 300-12 RECKLESS MR-S 佐々木 孝太
山野 哲也
2'11.200 2'12.123 MI 10
30 9 300-13 Gulf ADVAN FORTUNE MT 山下 潤一郎
山田 英二
2'11.400 2'14.723 YH
31 777 300-14 梁山泊・TEAM高見沢ADVANGT3 高見沢 一吉
砂子 塾長
2'13.559 2'11.610 YH
32 5 300-15 プロμMACH5B-1320R TEAM KYUSYU 玉中 哲二
筒井 克彦
2'11.999 2'14.071 YH +2
33 10 300-16 MACH-GO FERRARI DUNLOP 三船  剛
松田 秀士
2'13.247 2'12.108 DL +1
34 26 300-17 DIRECTION TAISAN ゲンバラGT3R 山岸  大
井上 貴志
2'13.367 2'12.198 YH
35 31 300-18 APEXERA MR-S 田中  実
中嶋 一貴
2'12.733 2'13.854 MI 15
36 52 300-19 プロμ太陽石油 KUMHO セリカ 竹内 浩典
平中 克幸
2'13.936 2'12.930 KH 10
37 112 300-20 ARKTECH RodeoDrive WAKO'S GT3 余郷  敦
澤  圭太
2'14.918 2'13.115 YH
38 47 300-21 CCI・リカルデント・ADVAN Z 清水  剛
藤井 誠暢
2'13.790 --- YH +2
39 110 300-22 ARKTECH TOTALBENEFIT BOXSTERGT 菅  一乗
大井 貴之
2'19.279 2'14.694 YH
40 72 300-23 FK/massimo ADVAN ポルシェ 和田  博
平川  晃
2'17.700 2'15.653 YH
41 913 300-24 フィールズ ADVAN CORVETTE C6 福山 英朗
周防 彰悟
2'17.801 2'15.815 YH
42 111 300-25 ARKTECH with TeamLeyJun 968GT4 飯島 寛也
Guts 城内
2'18.617 2'16.124 YH
43 70 300-26 外国屋アドバンポルシェ 石橋 義三
田嶋 栄一
2'19.261 2'17.525 YH
44 15 300-27 PROTON R3 LOTUS EXIGE 300RR トウンクー・ジャン・レイ
ノーマン・サイモン
9'06.083 2'25.531 YH
タイヤ = BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/KH:クムホ
WH = ウェイトハンディキャップ(kg)/+1:性能引き上げ措置(1ランク)/+2:性能引き上げ措置(2ランク)