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2005 AUTOBACS SUPER GT Round3
JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
6.25 26 / Sepang Circuit

PREVIEW

2005-06-21

2005 第3戦 プレビュー

今年も灼熱のデッドヒート!?

マレーシア・ラウンドはSUPER GTになっても熱い!!

GT300は勝率100%のRX7? それとも好調NSXか!?

シリーズ前半戦の主導権を握れ!


Sepang Circuit
 SUPER GTの海外公式戦である第3戦マレーシア大会が6月25、26日にセパン・サーキットで開催される。今回で5回目となり、もうGTシリーズには欠かせない一戦となったこのレース。今年はシリーズの前半戦の真ん中となる第3戦として行われる。
 序盤に波に乗れなかったチームにとっては、ここで結果を残さないとシリーズ制覇に早くも黄色信号が点りかねない。それだけに、赤道真近いマレーシアで熱いレースが繰り広げられるだろう。

巻き返しを狙うエッソスープラやザナヴィZ

1 NISSAN Z  開幕前は2004年チャンピオンのNo.1 ザナヴィニスモZ(本山哲/R.ライアン組)などフェアレディZ勢が優位と言われていたが、開幕戦を制したのは04年型のスープラであるNo.25 ECLIPSE ADVANスープラ(織戸学/D.シュワガー組)だった。新装なった富士スピードウェイでの第2戦は、開幕で実力を発揮しきれなかった05年型スープラ勢だった。完勝と言っていい走りでNo.38 ZENTセルモスープラ(立川祐路/高木虎之介組)が勝利し、ランキングでもトップに立った。
6 Supra 昨年は開幕勝利で常にランキング上位をキープし、タイトルを手にしたザナヴィが、今季は思うようにポイントを稼げていない。同様にチャンピオン争いの常連であるNo.6 エッソウルトラフロースープラ(脇阪寿一/飯田章組)もランキング下位だ。

 この2チームだけでなく、チャンピオンを狙うとなれば序盤3戦で優勝、悪くても表彰台に登ってポイントを稼いでおかないと、ウエイトハンデのあるSUPER GTではシリーズ戦略において終盤戦に不利になってしまう。それだけに、この第3戦セパンは狙うべきレースなのだ。
8 NSX また、今季もマシン的にはライバルに対して苦戦中のNSX勢。だが、フラットで中高速コーナーの多いセパンでは、今までよりは条件が良いはず。もちろん、05年型NSXの熟成と改良も進められているのだから、ここで一矢報いたいところ。なかでもNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)やNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔/R.ファーマン組)に注目したい。

今年も間違いなくある暑さとの戦い

 セパンのGTといえば、走り以上に暑さとの戦いもポイント。毎年、決勝レースでは熱中症のダウンするドライバーが出る厳しいレースだからだ。昨年からレーススタートが夕方からとなり、直接的な暑さでダメージを受けることは少なくなった。だが、本来ドライバーの強い味方になるクールスーツ(冷却剤循環型インナー)が故障すると、一転"ヒート"スーツになってしまうことがある。メカニックたちにとっても、暑さはミスの増加に繋がるだけに、国内戦以上に気の抜けない戦いである。

コーナリングマシン同士の戦いに注目

7 RX7  GT300クラスでは、このセパンで参戦した3戦で3勝というまさにセパン・マイスターとも言えるチームがある。昨年、一昨年と連勝しているNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7(山路慎一/井入宏之組)だ。フラットな中高速コーナー中心のセパンがロータリー・エンジンのRX-7に合っているということもあるだろうが、チームにも大きな自信があるはず。それだけに、今年のセパンも雨宮RX7が戦いの中心にいるだろう。
0 NSX そして、これに対抗するのが、今季好調のNo.0 EBBRO M-TEC NSX、そして、No.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)、No.30 RECKLESS MR-S(佐々木孝太/山野哲也組)だ。この3車はコーナリング性能が優れるだけに、雨宮RX7と激戦を繰り広げそう。
 また、サバイバルになれば、レース巧者のNo.13 エンドレスアドバンZも侮れない存在になりそうだ。他にもNo.27 direxiv ADVAN 320R(宮川やすお/密山祥吾組)、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC350R(柴原眞介/植松忠雄組)のヴィーマック勢も速さを持つだけに気になるところ。

 いずれにせよ、このセパンでの一戦は、GT500でもGT300でもワンミスが命取りになる、ハードでシビアなレースとなることは間違いない。