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2005 AUTOBACS SUPER GT Round8
SUZUKA GT 300km
11.5 6 / SUZUKA CIRCUIT

PRACTICE

2005-11-04

2005 第8戦 練習走行

鈴鹿勝利を目指しTAKATA童夢NSXがトップタイム!

ARTA NSXはタイトルへ手応えの4番手

逆転タイトル狙うEBBRO M-TEC NSXがクラス2番手

 11月4日、今季のAUTOBACS SUPER GT最終戦となる第8戦「SUZUKA GT 300km」の前日練習走行が、鈴鹿サーキットで行われた。午前は1時間30分の、午後は1時間45分の走行が行われた。

SESSION 1 晴、気温18度/路面温度21度、ドライ

 練習走行1回目は9時30分から11時までの90分間。さわやかな秋晴れに恵まれ、好コンディションでの走行となった。開始時点での気温は18度、路面温度は21度。終了時には気温23度、路面温度26度まで上昇した。

 いよいよ迎えた今シーズンの総決算。チャンピオンがかかったチームはもちろん、すべての参加者がいつも以上に高いモチベーションで臨んでいる。パドックには朝から緊張した雰囲気がみなぎっていた。そのなかで、早めにトップタイムをマークしたのがNo.6 エッソウルトラフロー スープラ。コースインからわずか5周で1分55秒647を出してみせる。今シーズンは思わぬマシン不調に泣かされてきたが、前戦でそれも解消。「最終戦は暴れますよ」という脇阪寿一のコメントどおり、本来の実力を発揮してきそうだ。これにつづく2番手、1分55秒975というタイムを出したのはNo.1 ザナヴィ ニスモZ。タイトル連覇のためには優勝が絶対条件となるだけに、相当に力が入っていることはまちがいない。3番手はNo.8 ARTA NSXで、1分56秒045。現在ランキングトップ、もっともタイトルに近い位置にいるが、ウエイトハンデは90kgと重い。このセッションでの3番手タイムが、ウエイトの重さを克服できたことを意味するのか。予選、決勝での動きが注目される。以下、10番手までは1分56秒台。ランキング2位のNo.36 DYNACITY TOM'S SUPRAは9番手、4位のNo.38 ZENTセルモスープラは5番手につける。ところが、ランキング3位のNo.22 モチュールピットワークZは1分58秒545というタイムで16番手。「満タンだったので」ということだが、逆転タイトルに向けて、なにか秘策を考えているのだろうか。

 GT300クラスでは、終盤に2分05秒074を出したNo.2 Privee ZurichアップルRD320Rが最上位。その後ろにはミシュランタイヤ勢がNo.31 吉兆宝山MR-S、No.43 ARTA Garaiya、No.30 RECKLESS MR-Sの順に並び、ここまでが2分05秒台。No.30、No.43とタイトルを争うNo.0 EBBRO M-TEC NSXは2分06秒356というタイムで6番手に留まっている。また、No.30 RECKLESS MR-Sは開始から1時間あまり過ぎたとき、S字コーナーでコースアウト。グラベルにストップして赤旗中断の原因を作ってしまう。さいわいダメージはなくピットに戻ることができた。

SESSION 2 晴、気温24度/路面温度27度、ドライ

 練習走行2回目は14時15分から。上空は1回目と同じく晴れ渡っており、やや風はあるものの絶好のコンディション。気温24度、路面温度27度での走行開始となった。

 開始から10分足らずの14時24分ころ、シケインでNo.5 プロμMACH5 B-1 320R TEAM KYUSHUがスピンアウト。コース上にスポンジバリアとリアカウルの破片をまき散らしてしまったため中断となる。片付けに10分あまりを要して再開。ところが、それからまた5分ほど経ったとき、今度は最終コーナー立ち上がりでNo.10 MACH-GO FERRARI DUNLOPがコースアウト。やはりスポンジバリアとともにコース上にストップし、再度中断される。このとき、No.2 Privee ZurichアップルRD320Rが赤旗が見えなかったのかコース上のスポンジに突っ込みひやりとさせたが、さいわい軽い接触だけで事なきを得た。

 約15分間の中断後、14時57分に走行再開。各チーム、本番を見据えた走行を重ねていく。1回目に予選シミュレーションを済ませたチームは決勝を想定して燃料を満タンにしてのテスト。GT500クラスでは、ほとんどのチームが1分56秒台から57秒台で走行を重ねていく。決勝でのラップタイムはこのあたりが目安となるのだろうか。

 15時35分から、15分間のGT300専有の時間帯に入る。ここまでは2分05秒784というタイムを出していたNo.19 ウェッズスポーツセリカがこのセッションでのトップだったが、ここでタイムアタックを仕掛けたのがこのレースで勝たなければタイトルの可能性がなくなるNo.0 EBBRO M-TEC NSX。2分05秒214というタイムでトップを奪う。1回目にトップだったNo.2 Privee ZurichアップルRD320Rもこれを見てアタック。2分05秒512と、自身の1回目のタイムにはおよばなかったが、このセッションの2番手に。けっきょく、1回目との通算ではNo.2がクラストップ。No.0が2番手となった。シリーズランキングトップの2分05秒894というタイムでクラス7番手。ランキング2位のNo.43 ARTA Garaiyaは2分05秒887で6番手となっている。

 15時50分からの15分間はGT500専有。まずタイムアタックにいったのはNo.32 EPSON NSXで、1分55秒107を出してトップに立つ。これにNo.3 G'ZOX・HASEMI・Zがつづき、1分55秒261で2番手に。その後、No.1ザナヴィ ニスモZ、No.18 TAKATA童夢NSX、No.38 ZENTセルモスープラの順にタイムアタック。いずれも1分54秒台をマークし、No.32、No.3を上回る。このなかで、最後に1分54秒815を出したNo.18がトップ。No.1が2番手、No.38が3番手、No.8が4番手という順になった。タイトルの可能性を残す5台のうち、No.1、No.38、No.8はここに入ってきたが、No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SUPRAは11番手、No.22 モチュールピットワークZは13番手。決勝をにらんでのセッティングに専念しているのか、予選でサプライズがあるのか。本番に向けて、ますます予想がつけにくくなる結果となった。

DRIVERS' COMMENT

No.18 TAKATA童夢NSX(GT500トップタイム)

道上 龍「タイムを見てもわかるとおり接戦です。タイトルを狙うクルマが各メーカーにあるので、気合いは緩められないですね。チームタイトルもかかっていますし、8号車(ARTA NSX)のチャンピオンに貢献できるようにレースを組み立てていきたいです。しかし、8号車は同じNSXで(ウエイトハンデを)90kg積んでいるのに、あのタイムはちょっと驚きですね。ボクらは40kgなので、0.5秒はチギらないといけない。個人的には決して満足できるタイムではないですね。クルマのセットやドライビングで足りてない部分があると思います。ドライバーとしてはもっと速く走らないといけない。この流れで明日もトップタイムを出したいですね」

No.2 Privée ZurichアップルRD320R(GT300トップタイム)

渡辺 明「えっ、トップだったの? 2回目のタイムを見て、どうして(2分)05秒5しか出なかったんだろうなぁって思ってたんです。気持ちは04秒真ん中くらいいってたんじゃないかなって思ってましたから。(タイムが出たのは)クルマがいいんですワ。クルマが完璧なんで、そのパフォーマンスをめいっぱい引き出すためにドライバーがガンバっただけです。予選ですか? いきますよォ! 久々にいいポジションで決勝グリッドを迎えたいので、フロントロー、悪くても2列目を狙っていきます。地元のチームなのでめいっぱいいきます!」

2005 AUTOBACS SUPER GT Round8

鈴鹿サーキット 練習走行総合結果

Session 1 : 2005-11-04 午前 | 天候:晴 | コース:ドライ
Session 2 : 2005-11-04 午後 | 天候:晴 | コース:ドライ
鈴鹿サーキット:5.807km

Po No Class_Po Machine Driver Session1 Session2 Tire WH
118500-1TAKATA 童夢 NSX道上  龍
小暮 卓史
1'56.3391'54.815BS40
21500-2ザナヴィ ニスモ Z本山  哲
リチャード・ライアン
1'55.9751'54.908BS30
338500-3ZENTセルモスープラ立川 祐路
高木 虎之介
1'56.1641'54.920BS40
48500-4ARTA NSX伊藤 大輔
ラルフ・ファーマン
1'56.0451'54.950BS90
532500-5EPSON NSX松田 次生
アンドレ・ロッテラー
1'56.0941'55.107DL40
63500-6G'ZOX・HASEMI・Z金石 年弘
エリック・コマス
1'56.2621'55.261BS30
737500-7OPEN INTERFACE TOM'S SUPRA片岡 龍也
山本 左近
1'57.0781'55.417BS
86500-8エッソウルトラフロースープラ脇阪 寿一
飯田  章
1'55.6471'55.803BS20
939500-9デンソー サード スープラGTアンドレ・クート
ロニー・クインタレッリ
1'57.3881'56.028BS
10100500-10RAYBRIG NSXセバスチャン・フィリップ
ジェレミー・デュフォア
1'57.6221'56.166BS40
1136500-11OPEN INTERFACE TOM'S SUPRA土屋 武士
ジェームズ・コートニー
1'56.8571'56.219BS20
1225500-12ECLIPSE ADVANスープラ織戸  学
ドミニク・シュワガー
1'57.6191'56.240YH10
1322500-13モチュールピットワーク Zミハエル・クルム
柳田 真孝
1'58.5451'56.353BS60
1435500-14イエローハットYMSスープラ服部 尚貴
ピーター・ダンブレック
1'58.0521'56.430DL
1512500-15カルソニックインパル Zブノワ・トレルイエ
井出 有治
1'56.9861'56.721BS40
1634500-16BANDAIスープラ荒  聖治
横溝 直輝
1'56.8511'57.819DL+1
172300-1Privée Zurich アップル RD320R高橋 一穂
渡辺  明
2'05.0742'05.512YH+2
180300-2EBBRO M-TEC NSX黒澤 治樹
細川 慎弥
2'06.3562'05.214DL100
1919300-3ウェッズスポーツセリカ加藤 寛規
谷口 信輝
2'08.5412'05.784YH35
2031300-4吉兆宝山MR-S田中  実
中嶋 一貴
2'05.8422'07.698MI30
2127300-5direxiv ADVAN 320R密山 祥吾
吉本 大樹
2'07.3402'05.850YH
2243300-6ARTA Garaiya新田 守男
高木 真一
2'05.8872'07.986MI100
2330300-7RECKLESS MR-S佐々木 孝太
山野 哲也
2'05.8942'08.537MI75
2477300-8クスコスバルADVANインプレッサ小林 且雄
谷川 達也
2'06.1372'06.458YH+2
2562300-9WILLCOM ADVAN VEMAC350R柴原 眞介
植松 忠雄
2'07.0122'06.164YH10
267300-10雨宮アスパラドリンクRX7山路 慎一
井入 宏之
2'07.1592'06.335YH5
2713300-11エンドレス アドバン Z木下 みつひろ
影山 正美
2'07.5482'06.368YH45
2846300-12Dream Cube's ADVAN Z星野 一樹
青木 孝行
2'08.1892'06.503YH60
2986300-13JLOC ムルシェ RG-1山西 康司
古谷 直広
2'06.6302'08.521YH
3011300-14JIM GAINER FERRARI DUNLOP田中 哲也
パオロ・モンティン
2'08.0332'06.785DL40
3121500-17ノマドフェラーリ550GTS黒澤 琢弥
光貞 秀俊
2'06.856-DL
3247300-15CCI・リカルデント・ADVAN Z清水  剛
藤井 誠暢
2'07.6182'07.391YH+2
3352300-16プロμ太陽石油 KUMHO セリカ竹内 浩典
平中 克幸
2'09.0852'07.766KH
34110300-17ARKTECH TOTALBENEFIT BOXSTERGT菅  一乗
大井 貴之
2'09.7372'08.225YH
3587300-18JLOC ムルシェ RG-1マルコ・アピチェラ
WADA-Q
2'09.5422'08.325YH
365300-19プロμMACH5B-1320R TEAM KYUSHU玉中 哲二
筒井 克彦
2'08.3412'13.137YH+2
37112300-20ARKTECH RodeoDrive WAKO'S GT3余郷  敦
壷林 貴也
2'09.3652'08.391YH
3810300-21MACH-GO FERRARI DUNLOP三船  剛
松田 秀士
2'09.9892'09.194DL
39777300-22梁山泊・TEAM高見沢ADVAN GT3高見沢 一吉
砂子 塾長
2'09.8592'10.069YH
4072300-23T.T.O ADVANポルシェ和田  博
平川  晃
2'10.0532'12.076YH
4126300-24DIRECTION TAISAN TOTAL S GT3R山岸  大
伊橋  勲
2'10.1022'10.480YH
42170300-25外国屋アドバンポルシェ石橋 義三
井上 貴志
2'12.1712'11.184YH
43111300-26ARKTECH with TeamLeyJun 968GT4飯島 寛也
Guts 城内
2'13.7672'12.145YH
449300-27Gulf ADVAN FORTUNE MT山下 潤一郎
周防 彰悟
2'13.9092'14.362YH
タイヤ = BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/KH:クムホ
WH = ウェイトハンディキャップ(kg)/+1:性能引き上げ措置(1ランク)/+2:性能引き上げ措置(2ランク)