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2006 AUTOBACS SUPER GT Round1
SUZUKA GT 300km
2006-03-18, 19 / Suzuka Circuit
2006-03-18
■第1戦
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■公式予選_2006-03-18
□入場者数 : 14,000 人
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■1回目 ■2回目(Super Lap)
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09:50 - 10:50 14:00 - 16:00
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■鈴鹿サーキット _5.807km
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開幕ポールに最接近! ARTA NSXがレコード!
2,3,4にZがつけスーパーラップで逆転を狙う
GT300はエンドレスアドバンZがトップに
公式予選1回目は9時50分に開始された。上空は、雨の気配こそないものの白い雲に覆われ、日差しは弱い。前日吹き荒れた強い風は止み、ほぼ無風での走行開始となった。開始時点での気温は10度、路面温度は12度。終了時では気温12度、路面温度14度だった。
Qualifying Session 1 曇、気温12度/路面温度14度、ドライ
最初の20分間はGT300専有。開始から10分ほど過ぎたところでトップを奪ったのはNo.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXTER(菅一乗)。No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC320R(柴原眞介)がこれにつづく。タイムはともに2分04秒台。開始13分過ぎ、No.2 Privee Zurich・アップル・紫電(加藤寛規)がファーストアタックで2分03秒787と、2分03秒台に入れてトップを奪う。前日の練習走行でもトップだったNo.2だが、予選でも好調を維持しているようだ。クラス専有時間残り3分を切ってアタック合戦開始。そのなかでNo.13エンドレスアドバンCCI Z(影山正美)が2分03秒708をマークしてトップを奪った。その後、No.7雨宮アスパラドリンクRX7もアタックするが、2分04秒259と2分03秒台にはあと一歩届かず、3番手となった。No.7は今回、井入宏之がアタッカーを務めている。
10時10分からの20分間はGT500専有。No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、No.32 EPSON NSXなどヨコハマタイヤ勢とダンロップタイヤ勢からコースに出て行く。このなかではNo.25の土屋武士が1分53秒964でトップ。ブリヂストンタイヤ勢ではNo.66 triple aサードスープラGT(アンドレ・クート)が先発し、1分54秒409で2番手。この時点ではスープラ勢が1-2となる。
残り時間が10分を切ったところで各車ぞくぞくとコースイン。ところが、No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC(脇阪寿一)が出て行ってすぐの逆バンクでコースアウトしてしまう。牽引されて復帰はできたが、最初のアタックのチャンスをふいにしてしまった。
その後のアタック合戦ではまずNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲)が1分53秒063でトップ。これをNo.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)が1分52秒853で上回ると、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)が1分52秒954で2番手につづき、この時点でフェアレディZ勢が1-2-3となる。1分53秒台で4〜5番手につづいたのはNo.100 RAYBRIG NSX(セバスチャン・フィリップ)とNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍)だったが、No.3イエローハットYMSトミカZ(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が1分53秒646で4番手に割り込むと、直後にNo.1 ZENTセルモSC(立川祐路)が1分53秒263でこれを上回り4番手を奪う。ここでいったんピットに戻っていたNo.36(脇阪)がアタック。コースアウトの影響はなかったようで、1分53秒284で5番手に食い込んだ。ここでクラス専有時間は終了となるが、GT300車両がコースインする直前にNo.8 ARTA NSXの伊藤大輔が1分52秒663をマーク。3台のフェアレディZを上回ってこの時点でのトップを奪った。
10時30分からは両クラス混走。ここで、基準タイムクリアのために出て行ったNo.100 RAYBRIG NSXの細川慎弥がS字コーナー先でコースアウト。マシン後部をヒットしてストップしてしまう。ここで赤旗が提示されセッションは一時中断。細川はぶじマシンを降りたが、クルマはリアカウルを大きく破損し、このセッションでは走行不能となる。しかも細川は基準タイムをクリアできておらず、スーパーラップに出走できなくなってしまった。
10時46分、残り時間10分あまりで再開。ここからは、専有時間帯に11番手以下にとどまっていたチームがスーパーラップ進出をねらってタイムアップを図る。まずはGT300クラスで12番手だったNo.27 direxiv ADVAN 320R(密山祥吾)が10番手に上がるが、その直後No.46吉兆宝山DIREZZA Z(佐々木孝太)が11番手から9番手にジャンプアップ。スーパーラップ進出圏内に入ってくる。No.27(密山)は再逆転を狙ってもう1周アタックするが、スプーンカーブでコースアウト。No.14ハンコックエンドレスポルシェ(木下みつひろ)もスーパーラップ進出を狙うが、11番手であと一歩届かなかった。ここでセッション終了。
この結果、GT500クラスではNo.8 ARTA NSX、No.12カルソニックインパルZ、No.22 MOTUL AUTECH Z、No.23 XANAVI NISMO Z、No.1 ZENTセルモSC、No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430、No.3イエローハットYMSトミカZ、No.18 TAKATA童夢NSX、No.32 EPSON NSX、No.66 triple aサードスープラGTの10台がスーパーラップ進出。
GT300クラスはNo.13エンドレスアドバンCCI Z、No.2 Privee Zurich・アップル・紫電、No.7雨宮アスパラドリンクRX7、No.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R、No.87トライクムルシェRG-1、No.101 TOY STORY Racing MR-S、No.11 JIM CENTER FERRARI DUNLOP、No.46吉兆宝山DIREZZA Z、No.88アクティオムルシェRG-1の10台がスーパーラップ進出を決めた。
Comments
GT500 クラス | 予選1回目トップ
- 伊藤大輔/No.8 ARTA NSX
- 最終的にはスーパーラップの結果しだいだし、天気予報からいうと後からアタックするほうが不利になるかもという感じなので、素直に喜べないですね。見た目に(路面の)コンディションは良かったので(1分)52秒前半くらいまでくるかと思ったんですが、思ったほどではなかったですね。昨日の午後、ちょっとフロントサスペンション系がトラブっててきちっとした走りができなかったんですが、昨日の段階でその原因がわかったので、それを直して今日アタックできたのは良かったと思います。(スーパーラップは)雨が降ったら降ったでしかたないし、割り切っていくしかないですよね。(1回目は)8〜10番手あたりを狙って…みたいなことも考えたけど、難しいからね。天気はもう運。それなりに走るしかないです。でもポールからスタートしたいですね。赤旗後、ラルフがコースインしてチェックしてたんですが、あれは昨日はトラブルが原因で彼はほとんど乗っていないから。だから今、確認してもらいました
GT300 クラス | 予選1回目トップ
- 影山正美/No.13 エンドレスアドバンZ
- (トップタイムは)想定外。あんなに出ると思わなかった。昨日の感触じゃ2分04秒5とか6とか7かなと思ってたから、自分でもビックリ。今まではオーバーステアだったんだけど、今日は一番いい感じだった。でも、決勝セットはまだできてないんだけどね。スーパーラップでもポールポジション狙いで頑張ります
雨中のスーパーラップ! 激走ARTA NSX
ARTA NSXとTAKATA童夢NSXが1-2を決める!!
GT300は吉兆宝山 DIREZZA Zが逆転ポール
3月18日午後、2006 オートバックス スーパーGT第1戦「SUZUKA GT 300km」の予選2回目が鈴鹿サーキットで行われた。GT500はNo.8ARTA NSXの伊藤大輔、GT300はNo.46 吉兆宝山 DIREZZA Zの佐々木孝太がポールポジションを獲得した。
Qualifying Session 2 雨、気温13度/路面温度12度、ウェット
予選2回目は14時に開始。12時半過ぎから雨がぽつりぽつりと降り始め、やがて本格的に。開始時点では路面は完全なウエットになった。
最初の15分間はGT300、つづく15分間はGT500の専有走行。それぞれ路面状況の確認に出て行くが、GT300ではNo.14ハンコックエンドレスポルシェの木下みつひろが2分19秒453でこのセッションでのトップタイムをマークしたのが目に付いた。今季、初めてSUPER GTに参戦したハンコックタイヤだが、開幕戦で早くもかなりのパフォーマンスを発揮している。また、GT500クラスでは、1回目に予選通過基準タイムをクリアできなかったNo.100 RAYBRIG NSXの細川慎弥がタイムを出しに行くが、マシントラブルが発生したのかスローダウン。予選不通過となってしまう。決勝グリッドに並べるかどうかは審査委員会の裁定待ちということになりそうだ。
14時35分、GT300クラスのスーパーラップ開始。No.88 アクティオムルシェRG-1(マルコ・アピチェラ)からアタックに入る。シケインで姿勢を乱すなど多少のロスもあったが、2分21秒277というタイムをマーク。その後のアタッカーのターゲットとなる。次に出走したのはNo.46 吉兆宝山DIREZZA Zの佐々木孝太。最初のセクターからNo.88のタイムを大きく上回り、たたき出したのは2分20秒858。暫定トップのドライバーが座る“王様の椅子”をアピチェラから奪い取る。つづくNo.11 JIM CENTER FERRARI DUNLOP(田中哲也)はチーム内のコミュニケーションにミスがあったのか、ウォームアップを1周多く走ってしまい、タイムアタックのチャンスを逃す。No.101 TOY STORY Racing MR-S(新田守男)はスプーンでコースアウト、復帰するものの大きくタイムロスしてしまう。つづくNo.87 トライクムルシェRG-1(山西康司)は僚友、No.88を上回る2分21秒186をマークするもののNo.46には届かず、2番手。この間、雨は間断なく降り続き、路面状況は徐々に悪化。No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞一)、No.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER(菅一乗)はウォームアップラップでコースアウトし、アタックに入れないまま終わってしまう。残る3台、No.7雨宮アスパラドリンクRX7(山野哲也)、No.2 Privee Zurich・アップル・紫電(加藤寛規)、No.13 エンドレスアドバンCCI Z(影山正美)も濡れた路面にタイムアップをはばまれ、このままNo.46のクラスポール獲得が決まった。2〜3番手にはNo.87、No.88、2台のランボルギーニ・ムルシェラゴがつづいた。
コース清掃の時間をはさんでGT500クラスのスーパーラップ開始。このころから雨が止み、路面コンディションの好転が期待できる状況になる。No.66 triple aスープラGT(アンドレ・クート)からアタックに入り、まずは2分10秒508をマーク。つづくNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)は2分09秒673でこれを上回るが、3番手出走のNo.18 TAKATA童夢NSXの道上龍は2分07秒489とさらに2秒以上突き放して暫定トップに。戻ってきた道上が“王様の椅子”に座る。
ふたたび雨が落ち始めたのは4番手出走のNo.3 イエローハットYMSトミカZ(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がアタックを終えたあたり。5番目に出たNo.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一)はウォームアップラップで路面状況を読み違えコースアウト。すぐに復帰するがタイムはNo.18に届かず2番手。No.1 ZENTセルモSC(立川祐路)は3番手にとどまり、つづくNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲)、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)もそれぞれNo.36こそ上回るもののやはりNo.18には届かない。
最後から2番目の出走はNo.12 カルソニックインパルZのブノワ・トレルイエ。ウエットコンディションを得意としており、No.18のタイムを上回るかと思われたが、デグナーカーブの進入でコースをはみ出してしまい大きくタイムロス。残るはNo.8 ARTA NSXのみで、NSXがポールを奪うことが確定する。雨にもかかわらず駆けつけた観客が見守る中、アタックに入った伊藤大輔は逆バンクまでの最初のセクターでNo.18のタイムを大きく上回り、その後もそのマージンを守る。最終セクターではさらにタイム差を開いて、最終的にたたき出したタイムは2分06秒533。2番手を1秒近く突き放し、ポールポジションを獲得した。難しいコンディションの中、ノーミスで走り切った伊藤のみごとなアタックが光った。
GT500 クラス ポールポジション
No.8 ARTA NSX
- 伊藤大輔
- 昨日のフリー走行でトラブルが出てしまって満足に走れなかったので、その後にクルマ(のセッティング)を全面的に見直しました。午前はそれがいい方向に働いて、一番が取れました。予選2回目の最初の15分ではかなりアンダーステアで、とてもタイムが出る状況じゃなかった。スーパーラップまで時間はなかったんですが、大がかりにセッティングを変えてもらいました。メカニックがなんとか間に合わせてくれたんで、どうしてもポールポジションが欲しかった。レースはどんなコンディションになるかはわからない。晴れでも風が強かったり、雨上がりでも(コースに)水たまりがあったりということもあるでしょう。ただ、今週走った中でいいタイムで走れるセッティングは見つかってますし、自信もってポールからスタートを切れば、優勝できるんじゃないかと思います。でも、去年の最終戦みたいにセーフティカーが入ったり、何かが起こったときにきちっと判断できるように、昨年の教訓を活かしていきたいと思います。
- ラルフ・ファーマン
- 僕は雨の中では走っていないんですが、今朝フルタンクで走った時は、クルマの調子が非常に良かったです。ですから、ポールポジションの可能性は感じていました。スーパーラップは、雨の中で伊藤選手が非常にすばらしいパフォーマンスをみせてくれました。ホンダがフロントローを占めたのは、このオフシーズンにとても良いテストができ、クルマを仕上げられた結果ですね。明日のレースもまた同じように1、2位で占められるといいと思います。ドライであれば、僕らのクルマはトヨタや日産のクルマより速いと思うので、いいパフォーマンスを見せて優勝したいと思います。
GT300 クラス ポールポジション
No.46 吉兆宝山 DIREZZA Z
- 佐々木孝太
- 1回目は、1セット目のタイヤでいいタイムが出なくて、これでスーパーラップに出られないと意味はないし、昼から天気が悪くなるという予報もあったので、もう1セット使うことにしました。それで(スーパーラップに)残れた。去年の開幕戦は幻のポールポジション(規定違反でタイム取り消し)があったので初めてのポールだし、やはりポールポジションを獲るというのはレースでも有利だし、開幕戦はウエイトハンデもないだけに価値もあるし、そういう意味では密かに雨に感謝ですね(笑)。今日は女神に助けられたのが一番ですけど、明日は天気もありますが、後ろに強豪も控えています。作戦と言うより、常に全開で、自分のスティントをスプリントレースのつもりで、全力で戦おうと思います。
- 番場 琢
- 僕は雨の予選では走っていないんですが、(スーパーラップでは)コンディションが目まぐるしく変わる中、先輩の佐々木選手がすばらしい走りをしてくれました。僕も見ていてドキドキしていました。チームもすばらしいクルマを作ってくれて、僕らドライバーだけでなく、チーム一丸となって獲れたポールポジションだと思います。このままの流れを切らないように一年間戦っていきたいです。明日の作戦は、これから佐々木さんやチームと話そうと思います。でも、僕はまだGTのレースの流れというのを十分に体験していません。だから、ドライバー交代したら常にプッシュして、自分の持っている力を100%発揮できるように挑みたい。佐々木さんも言うように、スプリントのように常にプッシュしてゴールまで行きたいです。
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