2006 AUTOBACS SUPER GT Round3
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■第3戦 | □練習走行 ■公式予選 ■決__勝 |
5月2日(火) 5月3日(水) 5月4日(木) |
□合同テスト: _3月28日(火), 29日(水) |
■富士スピードウェイ _4.563km |
■プレビュー
富士スピードウェイが改修工事で休業の2004年以外は、1994年以来ずっと開催されているゴールデンウイークまっただ中のビッグレース。それが「FUJI GT 500km」である。伝統の超高速コースでは、過去多くの激戦、名勝負が演じられてきた。昨年、新コースに生まれ変わった富士スピードウェイではあるが、その本質は変わらず"超高速"コースだ。この富士を舞台に500kmというロングディスタンスで行われる高速バトルは、今年も数々のドラマを生み出すだろう。
No.1 ZENTセルモSC
この第3戦で注目なのは、昨年この富士での2戦を連勝したNo.1 ZENTセルモSC(立川祐路/高木虎之介組)だろう。立川とセルモは新旧の富士で通算5勝を挙げており、この富士を得意としている。これに対抗するのは、やはり同じSC430である開幕を勝ったNo.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)か、それともNSX、フェアレディZなのか?
No.18 TAKATA童夢NSX
昨年は高速コースを得意とするスープラにアドバンテージがあった。このため、下馬評ではその血を引き継ぎ高速性能が優れるSC430勢が有利と言われている。だが、3月28、29日に富士で行われた公式テストでトップタイムを出したのはNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)であり、2番手につけたのは、No.12 カルソニックインパルZ(ブノア・トレルイエ/星野一樹組)だった。
No.12 カルソニックインパル Z
そこを考えると決してSC430の独壇場にはならないのではないか? 合同テストトップのNo.18 TAKATA童夢NSXは前戦岡山でパーフェクト勝利を挙げて、90kgのウエイトハンデを背負うだけに勝利は少し厳しいだろう。だが、同じTeam Honda RacingのNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)など、NSXの有力マシンはまだいる。そして、開幕鈴鹿、第2戦といいレースはしているが、優勝を勝ち得ていないZ勢も、NISMOのNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲/松田次生組)を中心に巻き返しを狙っているはずだ。昨年、富士を苦手としたZだが、今季は確実な富士対策もありそう。さらに今季は2台となってしまったスープラも、持ち味の高速性能を存分に発揮すれば、長丁場の500kmレースだけに、実績豊富なスープラが金星をさらう可能性もなきにしもあらずだ。
No.27 direxiv ADVAN 320R
GT300クラスは、今季大きく勢力図が変わってきている。開幕ではNo.88 アクティオ ムルシェRG-1(マルコ・アピチェラ/桧井保孝組)がGT初優勝。第2戦では、No.27 direxiv ADVAN 320R(密山祥吾/谷口信輝組)が勝つなど、表彰台の顔ぶれが変わっている。
No.87 トライクジャパン ムルシェRG-1
そこでこの一戦だが、ストレート勝負でパワーが必要な富士では大排気量のマシンが優位と思われる。となると、開幕戦で勝利したNo.88の僚友No.87 トライクジャパン ムルシェRG-1(山西康司/WADA-Q組)やヴィーマックの大排気量組であるNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介/八木宏之組)とNo.96 EBBRO BTEC MAZIORA 350R(黒澤琢弥/黒澤翼組)などが有力候補と言えるだろう。そして、今季連続3位入賞を果たしているNo.110 TOTALBENFIT GREENTEC BOXSTER(松田秀士/菅一乗組)に注目だ。
しかし、500kmと距離の長いレースだけに、ポルシェ勢やZ、そしてデイトナに参戦したエンジンを使用するNo.2 Privée Zurich・アップル・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)など耐久性やストレートスピードに自信のあるマシンも不気味な存在といえよう。また、開幕、第2戦と十分な走りができなかったNo.55 DHG ADVAN FORD GT(光貞秀俊/池田大祐組)も今回は元気な走りを見せてくれるはずだ。