2007 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT International Series MALAYSIA」の決勝日となる6月24日、午前11時より45分間のフリー走行が行われた。


□フリー走行 天候:晴 | コース:ドライ | 気温35度 | 路面温度46度

 決勝日朝のフリー走行は11時から。今回は、走行中にコース内に観客を乗せたバスが走る“サーキット・サファリ"をはさむため、トータル45分間行われた。朝方は曇っていた上空だが、この時間には雲の量も減り、強烈な日差しが降り注ぐ。開始時点での気温は31度、路面温度は38度。終了時にはそれぞれ35度、46度まで上昇し、この週末で最も暑いコンディションになった。

 このセッションでは、決勝で使うタイヤに一度熱を入れる、いわゆる“皮むき"と、決勝セッティングの確認が行われる。各チーム、数周してはピットに戻りタイヤを交換してまた出て行くという作業を繰り返す。その中でGT500クラスのトップタイムをマークしたのはNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)。この週末、つねに最速タイムをマークしてきたが、ここで2番手とのタイム差は0.5秒以上ある。今季は速さを見せながら決勝結果に結び付けられていないだけに、このレースにかける思いは強いようだ。2番手はNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)。この2台だけが1分56秒台で、3番手No.32 EPSON NSX以下は1分57秒台。このタイムだけ見ると決勝はNo.18とNo.8の一騎打ちの様相が濃そうだが、暑さによる体力の消耗やタイヤの磨耗、予期せぬトラブルなどの不確定要素も多数ある。4番手No.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)、5番手No.23 XAVAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)と、トヨタ勢、日産勢のエースも上位につけており、決勝のゆくえはまだ予断できない。

 GT300クラスは、No.43 ARTA Garaiya(新田守男)が唯一2分06秒台に入る2分06秒476をマークし、このセッションでのトップ。予選では同じミシュランタイヤを履く若手組(No.101 apr MR-S)の先行を許したが、ここでは先輩の貫禄を見せ付ける格好となった。
 2番手はNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也)。予選ではわずかの差でスーパーラップ進出を逃したが、決勝に向けては手応えを得ているようす。山野もここセパンを得意としており、チームとしても上位進出を期待している。クラスポールのNo.101 apr MR-S(石浦宏明)は4番手。3番手にはNo.46 宝山DUNLOP Z(横溝直輝)が入り、こちらもGT500クラスに優るとも劣らない混戦模様となっている。
 なお、No.67 triple aガイヤルドRG-3はコースに出ていった途端にドライブシャフトのトラブルでストップ。予選で基準タイムをマークできず、このセッションでの状況で決勝出走の可否が判断されることになっていたが、この結果残念ながら出走はかなわないことになってしまった。



No.43 ARTA Garaiya

サーキットサファリ

Comments

道上 龍/No.18 TAKATA童夢NSX(GT500クラストップタイム)
タイヤの磨耗から来るオーバー(ステア)が残っているんですけど、金曜日の練習から比べたら大分マシになっていますね。この路面、タイヤが減っていても余り分からないんですね。タイヤの減りをできるだけ少なく押さえるために、走り方をちょっと変えてみたり、負担が掛からない方向にセッティングをやってみたんですけど、一昨日よりは何ラップが伸ばせるぐらいの磨耗になってきました。場合によっては2本交換も可能かもしれません。タイヤの種類を前半、後半で変えるということはないですね
高木真一/No.43 ARTA Garaiya(GT300クラストップタイム)
雨が降って、ラバーが乗っていない時は、大嶋たち(No.101 apr MR-S)が履いているソフトタイヤの方がいいんです。でも、僕は一度もソフトを履いていなかったので、朝のフリー走行で確認しました。僕のスティントでそっちを使う可能性があるので。予選と決勝前半はハード。それで予選2番手だから、良かったっていう感じだったんですよ。決勝に関しては、路面にラバーが乗って気温が上がれば、僕らのチョイスの方がいいかもしれません。でも、この後、雨が降ったら101号車が行くでしょうね。逆に、今の天気が続けば、僕らが行ってしまうので、パッシングする必要もありません(笑)