2007 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT International Series MALAYSIA」を翌日に控えた6月22日、セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で、公式練習走行が行われた。
□練習走行 1回目|天候:晴|コース:ドライ | 気温32度 | 路面温度41度
練習走行1回目は11時30分から開始の予定だったが、コース清掃のために10分ほど遅れて始まった。上空は雲に覆われて強烈な日差しこそなかったものの、気温、湿度はともに高く、例年どおり蒸し暑い中での走行となった。開始時点での気温は32度、路面温度は41度。
今シーズンの開幕前、GT500クラスのチームの多くはここセパン・サーキットでテストを行っている。だが、今回は直前に舗装をし直した影響もあり、路面コンディションがそのときとは若干違っていたようだ。そのため、序盤は何種類かのタイヤを試したり、セッティングをアジャストしたりしながらの走行となった。その中で速かったのはNSX勢。No.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)とNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)がかわるがわるベストタイムを更新しあい、最終的にはNo.18がこのセッションでのトップに。タイムは1分56秒364で、従来のレコードを非公式ながら約1秒半も上回った。2番手No.32も1分56秒台。3番手にはNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)が1分57秒052でつけた。4番手には、終盤タイムアップしたNo.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)がつけ、これがフェアレディZ勢の最上位。SC430勢ではNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)の1分57秒535、5番手がベストだった。
GT300クラスでは、序盤はNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)がトップ。その後、これをNo.101 apr MR-S(大嶋和也)が逆転し、一時はミシュランタイヤ勢が1位、2位を占める。だが終盤、No.2 I.M JIHAN CO.LTD・アップル・紫電(加藤寛規)が2分08秒065をマークし、このセッションでのトップとなった。さらに、No.7 RE雨宮RX7(井入宏之)も終盤にタイムを上げ2番手に。ここで通算4勝を挙げているNo.7だが、やはりコースとの相性は抜群のようだ。さらに最終ラップでタイムアップしたNo.5 クムホ プロμマッハ号320R(竹内浩典)が3番手、35kgのハンデウエイトを積んだNo.13エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美)が4番手につけ、No.101、No.43はその後方に。いつもながら、このクラスは混戦模様で、予選の順位もまだ予想がつかない。
□練習走行 2回目|天候:晴|コース:ドライ | 気温31度 | 路面温度36度
練習走行2回目は16時15分から。通常より遅い決勝スタート時間に合わせ、日が西に傾いてから行われた。1回目と同様、上空には曇り空。気温は31度とあいかわらず暑いままだが、路面温度は36度まで下がった。多くのマシンが走行を重ねるにつれて、路面はいわゆるラバーが乗った状態になってグリップが向上。タイムは出しやすいコンディションになった。
このコンディション下、GT500クラスではNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)が早々と1分55秒150をマーク。その後、道上龍が担当したロングランのテストでも1分57秒台前半のラップを刻む。従来のレコードが1分57秒824であることを考えるとこれは驚異的なタイム。セッションの最後、GT500クラス専有の時間帯に再び小暮がアタックをかけたところではついに1分54秒598までタイムアップし、これがこの日の最速タイムとなった。他のNSX勢もNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)の1分55秒262を筆頭に、No.17 REAL NSX(金石年弘)、No.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)の3台が1分55秒台。No.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー)もあと一歩で1分55秒台の1分56秒017をマークした。この5台によるトップ5独占を阻んだのはNo.1宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)。1分55秒707でNo.8とNo.100の2台を上回り、4番手に食い込む意地を見せた。フェアレディZ勢ではNo.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)の1分56秒489がベストタイムで、全体では8番手につけている。
GT300クラスでは、セッション序盤にNo.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ)が、従来のレコード(2分07秒897)を上回る2分07秒859をマーク。だが、しばらく後にNo.101 apr MR-S(大嶋和也)が2分07秒169をたたき出し、これがこのセッション最速となる。No.43 ARTA Garaiya(新田守男)もこれにつづいて2分07秒台半ばをマークするがNo.101は上回れなかった。その後は各チーム、ロングランのテストが中心メニューとなるが、GT300クラス専有の時間帯に入って再度予選を想定したタイムアタック。No.2 I.M JIHAN CO.LTD・アップル・紫電(加藤寛規)、No.7 RE雨宮RX7(井入宏之)、No.87 マルホンムルシェRG-1(桧井保孝)、No.5 クムホ プロμマッハ号320R(竹内浩典)、No.31 apr MR-S(峰尾恭輔)なども2分07秒台に入れてくる。トップ3はNo.101、No.2、No.43の順。これに昨年のセパン・ウイナー、No.7がつづいている。なお、センサー系に異常の見つかったNo.66 triple aガイヤルドRG3は、この日は走行しなかった。
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