6月23日午前、2007 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT International Series MALAYSIA」の予選1回目がセパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で行われた。GT500はNo.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史、GT300はNo.101 apr MR-Sの石浦宏明が暫定のポールポジションを獲得した。


公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温:32度 | 路面温度:42度

 予選1回目は11時から。前日には雲が多かった空は晴れ渡り、セパンらしい暑さの中での予選となった。開始時点での気温は32度、路面温度は42度。直前のサポートレースでコースアウトがあった影響で、コース上には砂利が散乱していたが、走行ライン上のラバーグリップは前日よりさらに向上。タイムは出しやすい状況となった。

 最初の20分間はGT300クラスの専有。No.101 apr MR-S(大嶋和也)が最初のアタックでコースレコード(2分7秒897)を書き換える2分06秒856をマークする。しかも、この時点では他より約3秒も速かった。つづいて同じミシュランタイヤ勢のNo.43 ARTA Garaiya(高木真一)も2分06秒台に入れて2番手に。だが、専有時間終盤になると他チームもタイムアタックをかけ、その中でNo.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)が2分06秒885までタイムを伸ばし、2番手を奪った。このほかに2分06秒台に入るマシンはなく、No.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ)が2分07秒013で4番手。その後方ではスーパーラップ進出をかけ、10番手以内を目指す争いが激しくなるが、No.7 RE雨宮RX7(井入宏之)が8番手に入り、No.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美)、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也)らを蹴落としたところで専有時間終了となった。

 つづく20分間はGT500クラス専有。各チーム、コンディションの確認とタイヤのウォームアップのためにコースに出て行ったあと、いったんピットに戻る。今シーズン、ポールポジションを独占しているNSX勢は専有時間後半に登場。まずはNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)が1分55秒010と早くも自らが持つレコード(1分57秒824)を大きく上回るタイムでトップを奪うが、すぐにNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)が1分54秒383で逆転。その後はこの2台に追いつくクルマはなく、このセッションでのトップ2が確定した。スーパーラップ進出をかけた10番手争いでは、専有時間終了間際にNo.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー)がタイムアップして6番手に。これで11番手に下がったNo.3 YellowHat YMSモバHO! TOMICA Z(柳田真孝)がぎりぎりのアタックを敢行し、タイムアップを果たすがわずかに10番手のNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)には届かず。ここで専有時間は終了となった。その後、混走の時間帯でもGT500クラスではポジションアップする車両はなく、トップ10が確定。No.18、No.8、No.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)、No.17 REAL NSX(金石年弘)、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)、No.100、No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)、No.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)、No.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)の10台がスーパーラップ進出となった。

 いっぽう、GT300クラスでは順位の変動があった。まずはNo.87 マルホンムルシェRG-1がタイムアップ。専有時間でのアタックは桧井保孝が行ったが、前日から変化した路面にクルマのバランスが狂い、思ったようなタイムが出せなかった。そこでセッティングをアジャストし、余郷敦がアタック。ちょうどこの時間帯から日がかげったこともあり、スーパーラップ圏内に上がってくる。つづいてNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美)、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也)がトップ10に入り、No.7 RE雨宮RX7がダウン。No.7の井入宏之は最後に渾身のアタックをかけるがNo.77に0.012秒届かず、スーパーラップ進出はかなわなかった。これでNo.77の今季初スーパーラップ進出が決まったかと思われたが、最後にNo.88 アクティオムルシェRG-1(山西康司)が9番手にジャンプアップ。ここでセッション終了となり、トップ10が確定した。スーパーラップ進出はNo.101 apr MR-S、No.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)、No.43 ARTA Garaiya(高木真一)、No.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ)、No.2 I.M JIHAN CO.LTD・アップル・紫電(加藤寛規)、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介)、No.87、No.13、No.88、No.4 EBBRO 350R(田中哲也)の10台。なお、専有時間に大嶋和也がトップタイムを出したNo.101は、混走時間に石浦宏明がさらにタイムアップしている。


No.101 apr MR-S

Comments

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小暮卓史/No.18 TAKATA童夢NSX
路面は良かったですね。僕らは昨日よりも硬めのタイヤを選んでいたんですが、タイムもフィーリングも良かったです。ニュータイヤの時は、昨日と同じで少しアンダーステアっぽかったので、まだタイムの出る余地はあると思います。スーパーラップでどこまで行くか。午後はさらに路面が良くなると思うので、1分54秒フラットとか54秒1ぐらいまでは行くんじゃないかと思います。今日は走行前に(クルマの)トラブルがあったみたいなんですけど、僕は詳しく聞いていません。それよりも“集中して行け"と言われていたので、無事に行けて良かったと思います
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石浦宏明/No.101 apr MR-S
(専有時間帯の)大嶋の時に引っ掛かったりして、1周しかアタックしてないんですよ。(混走で)僕が乗る時にクルマのバランスをアジャストして。それで普通に出て行ったら、中古タイヤであのタイムが出ました。だから、スーパーラップはもっと行くんじゃないかと思うんですけどね。バランスは、多分どのクルマもアンダー方向だったと思うんですけど、そのアンダーを消す方向にしていきました。昨日からどんどんアンダーっぽくなっていってるんで、路面(の影響)かもしれませんね