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2007 AUTOBACS SUPER GT Round5

プレビュー

2007-07-23

シリーズもいよいよ折り返し
SUGOでの一戦は、きっと何かが起こる!
常に混戦波乱のSUGOラウンドを見逃すな!!

 7月28、29日、スポーツランドSUGO(宮城県)で2007 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」が開催される。SUGOラウンドといえば、毎年のように接戦や波乱が起こる。昨年はトヨタのエース立川祐路(ZENTセルモSC)と日産のエース本山哲によるサイド・バイ・サイドのマッチレースが展開されたのも記憶に新しい。今年は、果たしてどんなレースとなるのだろうか?


毎年、好バトルになるSUGO戦


No.38 ZENT CERUMO SC430
 スポーツランドSUGOは、仙台から1時間ほどの郊外、山間部にある緑豊かなサーキットだ。そのコースレイアウトで特徴的なのは、アップダウン。メインストレートは上り。バックストレッチは下り。ともに歩いたら急坂といえる勾配を持つ。そして、コーナーはスピードをキープして回り込む中速コーナーが多い。まるでジェットコースターのようなレイアウトなのだ。

 そして意外なのが、あまり車種間の差が出にくいコースでもある。また、GT500クラスではウエイトハンデの影響も少ない。このため、どのマシン、チームにも勝つチャンスがある。これが毎年好レースになる理由なのだろう。
 とは言え、このコースを得意とするものを挙げるとすれば、それはSC430。スープラ時代もSUGOを得意としており、昨年も立川祐路/高木虎之介組(No.38 ZENTセルモSC430)が優勝を飾っている。立川と並ぶSUGO最多の2勝、脇阪寿一が率いるNo.1 宝山TOM'S SC430も優勝候補の筆頭と言えるだろう。


No.18 TAKATA童夢NSX
 もちろん、中速コーナーを得意とするNSX勢もSUGOでは注意したい存在。未勝利ながら3連続ポールポジションのNo.18 TAKATA童夢NSX (道上龍/小暮卓史組)も、今度こそポール・トゥ・フィニッシュとの決意で挑むだろう。

 一方、フェアレディZ勢だが、どうもSUGOとの相性は良くない。毎年書いているが、なんとGT500の日産勢は、このSUGOではなんと未勝利なのだ。昨年もNo.23 XANAVI NISMO Zがラスト9周までトップを走ったが、結局は2位に甘んじてしまった。こちらも、今年こそはこの不名誉記録にピリオドを打つべく、みちのくのサーキットに現れるはずだ。


タイトル獲得の正念場


No.22 MOTUL AUTECH Z
 そして、もうひとつのSUGOラウンドのキーワードは「折り返し点」だ。今季は全9戦で争われるAUTOBACS SUPER GT。第5戦となるこのレースは、ちょうど後半戦への「第1戦」と言える。シリーズ・ポイントというプラスだけでなく、ウエイトハンデというマイナスの要素も考えながらシーズンを戦わなければならないSUPER GTでは、季の中盤までには1勝を挙げておかないと、タイトル獲得において厳しい立場に追い込まれる。

 未勝利のチームにとって、ここSUGOはまさに正念場のラウンドとなるだろう。上記にも挙げたが、No.1 宝山TOM'S SC430(脇阪寿一/A.ロッテラー組)、No.18 TAKATA童夢NSX、そしてNo.32 EPSON NSX(L.デュバル/F.カルボーン組)、No.22 MOTUL AUTECH Z(M.クルム/松田次生組)などは、ここでの勝利をどん欲に狙ってきそうだ。


GT300でも昨年は好バトルが展開


No.46 宝山 DUNLOP Z
 好バトルが期待できるのはGT500クラスだけではない。SUGOラウンドは、GT300でも接戦が展開されている。昨年は、最終ラップに4台が一団となってトップ争いを展開。優勝した吉兆宝山DIREZZA Zと2位のエンドレスアドバンZとの差はわずか0.401秒。4位でも1秒差という僅差の戦いだった。

 GT300でこのSUGOを得意とするのは、昨年トップを争ったZ勢とミドシップのマシンである紫電、フェラーリ、そしてヴィーマック。このあたりも対抗馬であろう。

No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電
 ランキングトップのNo.101 TOYSTORY apr MR-Sは、このSUGOでは80kgとGT300クラス最上限のウエイトハンデを積むだけに、上り調子の大嶋和也/石浦宏明組をもってしても上位進出は難しいかもしれない。それだけに、ランキングで彼らを追うNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)やNo.13 エンドレスアドバンZ(影山正美/藤井誠暢組)らにとっては勝って、ポイント差を詰めたいレースとなるだろう。


 そう。とにかくSUGOラウンドは、両クラスともにおもしろいレースになること請け合い。SUPER GTファンなら、絶対に見逃さないように!