7月28日午前、2007 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」の予選1回目がスポーツランドSUGO(宮城県)で行われた。GT500はNo.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史、GT300はNo.43 ARTA Garaiyaの高木真一が暫定のポールポジションを獲得した。今回、TAKATA童夢NSXがポールを獲得すれば、同一車車両による4戦連続となり、SUPER GTの最多記録となる。


公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温:29度 | 路面温度:34度

 予選1回目は11時から。前日に引き続き青空の下で行われた。開始時点での気温は29度、路面温度は34度。GT500クラス専有走行が始まった11時30分すぎにはそれぞれ31度、39度まで上がり、あいかわらず猛暑の中での走行となった。

 最初の20分間はGT300クラス専有。各チームともまずはタイヤウォームアップのためにコースインしていく。だが、No.87 マルホンムルシェRG-1はタイヤにトラブルを生じてピットインしてくる。アタックに入ったチームのうちではNo.101 TOYSTORY Racing apr MR-S(石浦宏明)が1分23秒192でまずはトップに立つ。これを逆転したのはNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)で、タイムは1分23秒092。その後、No.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美)、No.43 ARTA Garaiya(高木真一)、No.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)などが逆転をねらってアタックに入る。

 その中でNo.43がアタック2周目で1分22秒665をマーク。これが唯一の1分22秒台で、トップを逆転してみせた。No.46はNo.2を上回れず3番手。4番手はNo.101で、No.13はこれに次いで5番手。その後方はNo.19 ウェッズスポーツセリカ、No.31 DOUBLEHEAD apr MR-S、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R、No.110 GREEN-TEC KUMHO BOXSTER-GTとつづき、No.33 HANKOOK NSC PORSCHEが10番手となった。

 20分が過ぎたところでGT500のコースインが開始されるが、その直後、最終コーナー付近でNo.9 LEYJUN DUNLOP MT900がコースアウト。グラベルでストップしてしまったため赤旗中断となる。10分余りで回収され、あらためて20分間のGT500クラス専有走行が開始される。各チーム、タイヤのウォームアップを終えたあとはしばらくようす見の時間が続くが、No.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー)はウエイトハンデが重い(60kg)ため早めにタイムを出しておこうということか、1分16秒台前半をマークし、とりあえずトップを奪った。

 他チームが本格的なアタックに入ったのは残り7〜8分となってから。ここでみごとな走りを見せたのはNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)だった。最初のアタックで1分15秒353と、あっさり1分15秒台前半をマークすると、その後、ライバルのもうアタックを尻目に1分14秒784までアップ。完全に他を圧倒してみせた。その後ろの順番はめまぐるしく入れ替わったが、最終的に2番手を確保したのはNo.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)。だが、タイムは1分15秒621と、No.18には大きく水を開けられてしまった。3番手はNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)、4番手はNo.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)、5番手はNo.3 YellowHat YMSモバHO! TOMICA Z(セバスチャン・フィリップ)で、ここまでが1分15秒台。以下は1分16秒台でNo.17 REAL NSX(金石年弘)、No.8 ARTA NSX(伊藤大輔)、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)、No.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー)、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)とつづく。その後の混走時間帯にもポジションの入れ替わりはなく、ここまでがスーパーラップ出走権を確保した。

 いっぽう、GT300クラスでは混走での逆転があった。専有時間帯に12番手に留まったNo.7 RE雨宮ADVAN RX-7(井入宏之)はスーパーラップ進出をかけて再度アタック。混雑した中でタイムアップに苦労したが、最後の最後に1分23秒600をマークし、9番手に上がることに成功した。この結果、専有時間帯のトップ10のうち、No.33がスーパーラップ圏内からはじきだされてしまった。


No.43 ARTA Garaiya

Comments

GT500 クラス | 予選1回目トップ
小暮卓史/No.18 TAKATA童夢NSX
クルマが決まっていたので、クルマなりのタイムが出たという感じです。昨日(練習走行)は午前中路面が悪くて、バランスが決まらなかったんですけど、午後は(トラブルで)止まる前の段階で路面が良くなって、かなりいい状況になっていました。ただ、最終的な確認はできていなかったんですけど、まぁタイム差を見れば、悪くなかったのかなと思います。アタックでは、最初はちょっと他のクルマに引っ掛かりましたが、その後(ベストタイムをマークした)4周目も、そんなにタイヤのグリップは落ちなかったですね。落ちる時は簡単に0.5〜0.6秒落ちるじゃないですか。まさか4周目にタイムが出るとは思わなかったです。意外とイケましたね。スーパーラップに関しては、雨が3〜4時ぐらいに降るっていうことなんで、僕の時に降らないで欲しいなっていう…。クルマは速いので、天候以外は心配していません
GT300 クラス | 予選1回目トップ
高木真一/No.43 ARTA Garaiya
(前日はNo.101 TOY STORY Racing apr MR-Sのほうが速かったが)今回(No.101は)石浦が初めてアタックするということで、特別メニューを作って予選シミュレーションをさせてもらったらしいよ。オレはそんなことさせてもらったことがないのに。いいねぇ〜なんてイヤミを言いながらロングをやってたんです。だからニュータイヤでどのくらいタイムが出るのかわからなかったんですが、ちょっと速いくらいでしたね(笑)。クルマがスゴく良かったし、路面もいい感じだった。ミシュランタイヤは天気に関係なくいいから、スーパーラップも多分いけるでしょう。でも、今回は雨が降るといわれてソフトタイヤをチョイスしたからあのタイムが出たんだよね。降りそうにないから、ちょっと大丈夫かなぁって思ってます。スター(No.101のドライバー二人)を育てながら、オヤジたちも頑張りますよ!