7月29日、スポーツランドSUGO(宮城県)で2007 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝レースが行われた。GT500は予選2位からNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)が勝利。GT300はNo.19 ウェッズスポーツセリカ(飯田章/関口雄飛組)が優勝した。



決 勝 天候:雨 | コース:ウェット | 気温22度 | 路面温度25度

GT300 Class


 GT300クラスは予選3番手だったNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美)がスリックタイヤでスタートするというギャンブル。これが裏目に出て、序盤で大きく順位を落とす。2番手スタートのNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)も、タイヤが温まらず4番手までポジションを落とす。代わってNo.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(黒澤治樹)が上昇。ポールスタートのNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)を追う。
 いっぽう、予選15番手からぐんぐん順位を上げていったのがNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也)だった。ライバルが、濡れた路面でペースを上げられない中、4輪駆動のメリットを最大限に生かしてハイペースをキープ。9周目には10番手、10周目には上位の混乱に乗じて一気に6番手、11周目には4番手まで上がってくる。14周目には、ついにNo.62までパスし、表彰台圏内の3位。20周目には、2位だったNo.46が他車との接触で右リヤフェンダーを破損しオレンジボール旗が提示され、ついにインプレッサが2位に上がる。だが、トップのNo.2とはほぼイーブンのペース。さすがにトップを逆転するのは難しいかと思われたが、39周目の1コーナーでこれをも攻略。ついにトップを奪った。
 No.77はトップを奪った次の周にピットイン。スリックタイヤに換え、青木孝行に交代して出て行く。これでいったんは順位を落とすが、その後ライバルがピット作業に入ると、ふたたびトップに。2位以下との差は10秒近く離れており、このまま勝利を飾るかと思われた。ところが、数周後、緊急ピットイン。再びタイヤを交換して出て行くが、ハブにトラブルを生じており、万事休す。驚異の快進撃もここまでとなってしまった。


No.33 HANKOOK NSC PORSCHE
 代わってトップに立ったのはNo.47 宝山DUNLOP Z(密山祥吾>脇阪薫一)。No.77ほどは目立たなかったが、こちらも序盤から着実にポジションを上げ、他車のトラブルやアクシデントにも乗じて、レース半ばにはトップをねらえる位置まで上昇していた。
 その後方、2位につけていたのはNo.62(柴原眞介)。だが、それよりペースがよかったのはNo.19 ウェッズスポーツセリカ(飯田章>関口雄飛)だった。飯田が駆った序盤、徐々にポジションを上げ、関口に交代後も、ときにコースアウトしそうになるなど周囲をはらはらさせながらも、ハイペースを保つ。62周目にはNo.62をパス。さらにペースを上げ、72周目には最終コーナーでNo.47のインに並びかけ、うまくかわしてついにトップを奪った。その後は危なげなく走りきりチェッカー。


No.47 宝山DUNLOP Z
 No.19 ウェッズスポーツセリカ(飯田章/関口雄飛)が優勝。2位はNo.47 宝山DUNLOP Z(脇阪薫一/密山祥吾)。3位は、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂)、No.62、No.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ/坂本祐也)の争いとなるが、最終ラップにNo.2(高橋一穂)が失速。No.62がこれに詰まる隙をついてNo.33が前に出、わずか0.021秒差で表彰台の一角に食い込んでみせた。  シリーズランキングでトップをいくNo.101 TOY STORY Racing apr MR-S(大嶋和也/石浦宏明)は、レース半ばにピットアウトしていった周で、コースアウトを喫するなど、今回はうまくレースを運べず、15位に留まった。開幕戦以来続いていた連続表彰台記録は4で途切れた。