2007 AUTOBACS SUPER GT第6戦「International Pokka1000km」決勝日となる8月19日、朝9時より30分間の予定でフリー走行が行われた。


□フリー走行 天候:晴 | コース:ドライ | 気温32度 | 路面温度42度

 上空は7割方雲に覆われ、前日までの強烈な日差しは少し和らいだ。だが、むっとするような熱気はあいかわらずで、開始時点での気温は29度、終了時には32度に達した。路面温度は開始時が37度、終了時が42度。

 このセッションは決勝に向けてのセッティングの最終確認や、新品タイヤにいったん熱を入れる作業(“皮むき”などと呼ばれる)、さらにはドライバー交代とピット作業の練習などが主なメニュー。とりわけレース距離の長い今回は、通常よりピットイン回数が多くなるため、ピット作業の巧拙が勝敗を分けるポイントになりうる。各チームとも入念な練習とチェックを繰り返していた。

 ラップタイムでは、GT500クラスはNo.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)の1分57秒979がトップ。前日、スーパーラップで派手なコースアウトを演じてしまったトレルイエだが、本人にもクルマにもまったくダメージはないようだ。10番手グリッドからの逆転にむけて虎視眈々。昨年に続くPokka 1000km2連覇をねらっている。
 予選下位からの逆転をねらっているのは、No.1 宝山TOM'S SC430、No.23 XANAVI NISMO Zの2台も同様。予選ではそれぞれ11番手、13番手に終わったが、このセッションでは2番手、3番手につけた。予選よりも決勝を重視した作戦で臨んできたことはあきらかで、本番では気がつくと上位に進出というシーンが見られそうだ。
 ポールポジションを獲得したNo.3 YellowHat YMSモバHO! TOMICA Zは9番手。とはいえタイム差はトップと1秒以内で、決勝ラップでもライバルに遜色はなさそう。NSX勢最速はNo.8 ARTA NSXで、タイムはNo.23とまったく変わらず、3番手だった。

 GT300クラスではNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)の2分07秒951がベスト。No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介)、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)が3番手と、こちらは予選上位陣がここでも上位を占めた。No.43を筆頭とするミシュランタイヤ勢は、昨年同様の3ピット作戦を敢行するのか、燃費が厳しいポルシェ勢やNo.7 RE雨宮ADVAN RX-7はどう出るのか。GT500クラス以上に作戦の幅があるこのクラスは、また別種のレース展開が期待できそうだ。



No.43 ARTA Garaiya

Comments

ブノワ・トレルイエ/No.12カルソニックインパルZ(GT500クラストップタイム)
去年のレースに比べると、クルマはまだ完璧じゃない。動きがすごく大きいから、スムースにドライブするのが難しいよ。でもレースに向けては問題ないと思う。レースでは、いずれにしてもスムースに運転するからね。それからエンジンも素晴らしいね。多分、僕がスタートドライバーを務めるけど、最初のスティントが終わった時に、できることなら4番手までは上がっていたいな。ただ、これは僕の目標。今日のレースは長いし、とにかくリスクを犯すことなく走りたい。その結果、最初のスティント後に、できる限りポジションが上がっていればいいなって思うんだ
新田守男/No.43 ARTA Garaiya(GT300クラストップタイム)
レースなので何が起こるかわからないということはありますが、いい流れにいるとは思います。クルマの仕上がりとしては、タイムも他車と比べて遜色ないし不安材料はないのですが、あとはレースに向けた細かい調整が必要でしょう。(他車より1スティントを伸ばしてピットインの回数を減らす作戦は)うん、やる。できる限りやる。周りの様子を見て、ガンバりますよ。で、優勝をねらいます