8月1日、栃木県のツインリンクもてぎで2007 AUTOBACS SUPER GT公式テスト1日目が行われた。この日は午前と午後各2時間の走行があった。夏休みとあって、パドックやスタンド、コースサイドには多くの家族連れの姿が見受けられた。


Session 1 天候:曇 | コース:ドライ | 気温27度 | 路面温度41度

 曇り空ながら薄日のさす中、午前9時30分から2時間の予定で最初のセッションが開始。気温27度、路面温度41度のコンディションだ。  今回初めてファンの前に姿を現し、真っ黒な姿で異彩を放ったのがNo.350 NISMO テスト車両 (Z33)だった。「本当は春の富士の公式テストでも走らせたかったんですが、(開幕前の鈴鹿テストで)No.23がクラッシュしてしまってテストカーがなくなってしまった(それまでのテストカーをNo.23に転用)。5月の終わりぐらいにNo.23用の新しいクルマができたので、テストカーも戻ってきたというわけです。次の1000kmに向けては、外観ではヘッドランプ、補助灯ですね。それとドライバーのクーリングシステムの確認。シリーズ後半に向けての空力関係を中心にテストしています。テストカーは速さを求めているわけじゃないので、メニューを予定通りこなせているといったところです」とNISMOの飯嶋監督。

 セッション開始50分ほどの段階ではNo.38 ZENT CERUMO SC430の立川祐路が1分46秒060のトップタイムをマーク。さらにNo.38は残り30分の段階で45秒905までタイムをアップ。この時点では2番手にNo.1 宝山TOM'S SC430の46秒041、3番手にNo.3 YellowHat YMS モバHO!TOMICA Zの46秒155となっていた。

 残り5分となり、No.12 カルソニックインパルZの星野一樹が1分45秒863と最上位となるタイムをマーク。No.38は45秒905まで詰めるが、No.12に届かず。結局No.12がこのセッションのトップとなった。


No.38 ZENT CERUMO SC430

 GT300クラスは、SUGOから好調なNo.5 クムホプロμマッハ号320Rの竹内浩典が好調な出だしを見せた。セッション開始の1時間で1分55秒163のトップタイムを記録。これに続いたのが、No.26 ユンケルパワータイサン ポルシェ。谷口信輝が55秒640をマークする。「SUGOや鈴鹿、APなんかでは他のコーナリングマシンに差を付けられるけど、直線番長のポルシェはもてぎみたいなストップ&ゴーのコースだと、(コーナーで)差をつけられても直線で取り返せるんですよ。富士しかチャンスはないかなと思っていたけれど、もてぎもそこそこ行けるかな(笑)。ドミニクはいきなり乗ったSUGOでも速いですし、若いですから。1000kmレースもこれまで出てるらしいから、ドライバーは2人でも問題ないですよ」と谷口。
 No.11 TOTAL BENEFIT・JIM CENTER F360は、駆動系トラブルで走行できず。またNo.4 EBBRO 350RとNo.43 ARTA Garaiyaは、前戦SUGOでのクラッシュでの車両ダメージのため、今回のテストを欠場することになった。



No.5 クムホ プロμ マッハ号 320R

Session 2 天候:曇 | コース:ドライ | 気温32度 | 路面温度44度

 午後のセッションは、14時30分から2時間の予定。気温32度、路面温度44度の猛暑で始まる。

 セッション開始55分の段階ではNo.3 YellowHat YMS モバHO!TOMICA Zが1分45秒902でトップに立った。これに続いたのがNo.38 ZENT CERUMO SC430の45秒911となっていた。立川は「今日は、自分たちなりのクルマのレベルアップの具合と、空力など新しいパーツをいくつか持ち込んで確認できた。1000km以後の(シリーズ)後半に勝つもりでいかないとタイトルが厳しいんでね。クルマやタイヤも含めて鈴鹿に向けていろいろやっています。うちのチームはドライバー2人でやります。体力的には1人でもOKかな(笑)」と語っている。

 残り45分で前戦まで4連続ポールを記録するNo.18 TAKATA童夢NSXが46秒438で、この時点のセッション3番手。残り10分になり、各車が相次いでコースイン。だが、午前中のタイムを上回るマシンは現れず、この日のセッションは終了した。


No.350 NISMO テスト車両

No.3 YellowHat YMS モバHO!TOMICA Z

 GT300の午後のセッションでは、No.5 クムホプロμマッハ号320Rが、1分55秒482を出しトップとなっていた。しかし、15時45分頃にNo.26 ユンケルパワータイサン ポルシェが1分55秒304をマークし、トップを奪った。結局は、このセッションはNo.26が最上位に。2番手は午前トップのNo.5で、今日の総合では午前のNo.5のタイムがベストとなった。3番手にNo.110 GREEN-TEC KUMHO BOXSTER-GTが56秒137でつけた。
 16時30分の終了時点では気温30度、路温38度まで低下した。


No.26 ユンケルパワー タイサン ポルシェ

Comments

星野一樹/No.12 カルソニックインパルZ(GT500クラストップタイム)
コースのコンディションは良かったですよ。今日はタイヤテストがメインで、(トップ)タイムは、午前の最後にニュータイヤを履いて出したものです。他のチームは(ウエイトを)重く積んでいるところがあるだろうし、周りの状況が把握できてないから(結果としては)何ともいえない。けど、トップタイムはうれしいですね。現状では(今季ここまで)満足できる結果を出せていないですから
竹内浩典/No.5 クムホプロμマッハ号320R(GT300クラストップタイム)
今日は、まだまだセッティングもできてない段階のタイムです。前のSUGOの予選はエンジントラブルで、決勝は雨でタイヤ選択をはずしていて、クムホタイヤ自体は悪くはないんですよ。去年も暑い1000kmは勝ってますし。SUGOもセパンも調子は良かったし、少しは問題も起きていますが、いいものはできている。今回もタイヤ4、5セットを持って来てテストしてますし、取り組みは前向きです。個人的には、鈴鹿の1000kmの2連勝をねらってます。タイミング良く(ハンデも)2ランクアップですし、今日のテストの感じも良さそうですからね