GT500 クラス | 優勝

No.8 ARTA NSX

伊藤 大輔
 正直、まだチャンピオンを獲ったという実感が湧いていきません。今回は、次がNSXに不利な富士ということもあって、ここで決めないと厳しいというプレッシャーがありました。救いだったのが、先日の富士の公式テストで100kgのウエイトを積んでなぜかトップタイムを出せたということ。それによって、オートポリスで決められなくても、最終戦でがんばればチャンスがあるという気持ちや余裕が生まれて、この戦いをリラックスして迎えられたと思います。
 予選も好位置に付けて、真後ろに3台もNSXがいたことも良かったです。スタートはラルフが安全にクリアしてくれた。38号車が群を抜いていたけれど、途中で差を縮めてもいましたし、もしかしたらピットアウト後に抜くこともできるかもと思ってました。正直、ああいう形(クラッシュ)で戦いを終えたことは残念なことですけど、それもレースですしね。
 僕に代わってからも、クラッシュの影響で何ヶ所もイエローフラッグが出ていて、いくらがんばってもそこで100号車や23号車に詰められた。イエローが解除されてからは、自分のペースで、攻めの姿勢を忘れずに、ただひたすら走っただけです。最後の10周は本当に長くて、クルマも壊れて欲しくないし、ミスしてはダメだし、そこで自分が良いタイムを出すことが一番のプラスになると考えて走ってました。それが良かったと思います。
 ゴールでは、無線で『ありがとう!』って言ったのですが、無線が混信していてタイトルが獲れたかどうかはっきり聞こえなかった(苦笑)。クルマを降りてから、TVのインタビュアーに『本当に獲ったんですよね?』って聞いて、それでやっとわかりました。
 GT100戦目の最終戦で僕たちが勝てば華を添えられたんでしょうけど、決まってしまった今となっては、タイトルが懸かっていない最終戦では、みんなが攻めてくるガチンコのレースが見られるんではないでしょうか。僕らもお客さんを飽きさせないレースをしたいと思います
ラルフ・ファーマン
 スタートからトラブルに遭わないように、万全の注意をしていきました。38号車を目指して走ったんですけど、最初は5、6秒の差を付けられてしまいました。でも、その後、同じようなタイムで走れてかなり詰めることもできました。(38号車の)クラッシュがあったとき、僕は後ろにいましたが、彼は避けようがない状態でコーナーに入っていてぶつかってしまった。僕の前にGT300もいて、見にくい状態でしたが、僕が走るラインは(38号車と)違っていたので、避けることができました。
 今シーズン、毎回いいクルマを用意してくれたチームとホンダにはとても感謝しています。今回もそのおかげで優勝できたし、チャンピオンを獲ることができたと思います。SUPER GTでタイトルを獲ることは非常に難しいと思います。特にウエイトハンデが難しくしています。これまでもタイトルが獲れるチャンスが2回ほどありましたが、毎回ギリギリで逃していました。それだけに今回獲れて良かったと思います。見ている人は簡単に獲ったように思うかもしれませんが、このシリーズは本当に難しい。私たちがタイトルが獲れた一番の理由は、一年を通して安定したクルマがあり、安定した走りをしたからだと思います


GT300 クラス | 優勝

No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R

柴原 眞介
 久しぶりに優勝できて、うれしいです。チームにも感謝しています。レースで苦労した点と言えば、GT500に抜かれるときは速いクルマに後ろから行かれるのでラップタイムはそれほど落ちないんですが、GT300の周回遅れを抜くときに(ラップタイムが乱れて)2番手との差が縮まったり、離れたりと、それが気になりました。
 SUPER GTのシリーズを考えると、シーズンの1戦目、2戦目に勝った方が効率的なんです。最終戦の前に勝つと(ハンデが重くなり)いいことはあまりないかな(苦笑)。でも、チームがSUGO(第5戦)から新車を導入してくれて、それから流れがいいですね。トラブルもほとんど出ませんし、ドライバーのミスも減るような工夫もしてくれました。それから安定して良い成績が挙げられています。
 最終戦の富士はVEMACが得意なサーキットです。ただ、チャンピオン候補の中で僕らはウエイトが一番重くなるので、結構つらいレースになるとは思います。でも、GT500のチャンピオンは決まっちゃったけど、GT300は僕らも入れて4つどもえになりますから、GTレースを応援してくれるみんなが飽きないレースをできると思うので、ぜひ期待してほしいです
黒澤 治樹
 僕らは勝たないとチャンピオンの権利がなくなるので、今日はもう全開でいくしかないなと思ってました。新車が投入されてからどんどん成績が良くなってきて、3位(第6戦)、2位(第7戦)ときたので、今日はもう1位を獲らなくてはと思ってました。年間のシリーズを考えても、もう後がなかったので、ここで勝てたのはうれしかったです。僕は今年、このチームに勝つために呼ばれたと思ってますが、ここまで勝てなかったので、その意味でもこの1勝はうれしいです。このチャンスをくれた監督の本島さんやスポンサーのWILLCOMさん、みんなに感謝したいです。
 最終戦はタイトル争いをする101号車はかなりキツイと思うし、紫電(No.2)も富士が得意じゃないということで、僕らの可能性もすごくあると思います。VEMAC、特にウチのクルマは富士を得意としていますし。僕ら2人とも速いですし、ピット作業も早いですし、そんな利点を活かして、なんとかチャンピオンを獲って、みんなに恩返しをしたいです。