11月4日、富士スピードウェイ(静岡県)で2007 AUTOBACS SUPER GT第9戦(最終戦)「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが行われた。GT500はNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル/ファビオ・カルボーン組)が今季初勝利。GT300はNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝/ドミニク・ファーンバッハ組)が今季2勝目を挙げた。また、GT300のドライバーズ・タイトルは、このレースで2位となった大嶋和也/石浦宏明組(No.101 TOY STORY Racing apr MR-S)が獲得した。



決 勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温17度 | 路面温度25度

GT500 Class

 決勝レースは14時05分、青空の下、ドライコンディションでスタートした。開始時点での気温は17度、路面温度は25度。

No.17 REAL NSX
 GT500クラスの上位陣は予選順位のままオープニングラップを終える。だが、タイヤが温まった後はNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)がペースアップ。7周目の1コーナーで前を行くNo.17 REAL NSX(金石年弘)をパスし、2位に上がる。No.32は、29周目の最終コーナーでポールのNo.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)をもとらえ、並走したままストレートを通過。1コーナーで完全に前に出て、トップを奪う。
 予想よりも路面温度が上がったためか、12〜13周を終えるころにはピットにタイヤを用意し始めるチームも。そのさなか、No.3 YellowHat YMSモバHO! TOMICA Z(セバスチャン・フィリップ)とNo.23 XANAVI NISMO Z(本山哲)が接触。No.23はコースアウトし、次の周にはタイヤ交換のためにピットインを余儀なくされる。また、No.3にはドライブスルーペナルティが課される。


No.12 カルソニックインパルZ
 22周を終えたところでNo.25 ECLIPSE ADVAN SC430(土屋武士>織戸学)からピット作業が始まる。No.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー>細川慎弥)、No.38 ZENT CERUMO SC430(高木虎之介>立川祐路)、No.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー>脇阪寿一)らも早めのピットイン。No.12は26周目にNo.17にかわされると、その3周後にピットインし、タイヤ交換と燃料補給、星野一樹への交代を済ませてコース復帰する。トップを行くNo.32(デュバル>ファビオ・カルボーン)はその2周後、2番手No.17(金石年弘>金石勝智)はさらにその5周後にピットイン。No.17はNo.32とNo.12の間でコースに戻るが、タイヤが温まらないアウトラップでNo.12がこれをパス。トップ3はNo.32、No.12、No.17の順となる。No.17はその後、No.12のテールに食らいつこうとするが、2ランクの性能引き上げを受けているNo.12はストレートが速く、徐々にその差は開いていく。この間、トップを行くNo.32は快調なペースを保ち、2番手との差は20秒以上に開いていった。
 48周目、5位にいたNo.6 Forum Eng.SC430(片岡龍也>ビヨン・ビルドハイム)が他車との接触でダメージを受け、コースサイドにストップ。規定周回数に達していたため完走扱いにはなったが、チェッカーを受けることができなかった。
 その後方で接近した6位争いを展開していたのがNo.1 脇阪とNo.100 細川。最終コーナーで細川が前に出るシーンもあったが、1コーナーでは脇阪が抜き返す。その後はあいだに周回遅れをはさんだこともあってその差は2秒ほどに開いた。


No.32 EPSON NSX
 トップ3にはその後変動はなく、66周を終えてチェッカー。No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル/ファビオ・カルボーン)が今季初、昨年の最終戦以来の優勝を飾った。2位はNo.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ/星野一樹)。3位にはNo.17 REAL NSX(金石勝智/金石年弘)が入った。
 前戦でドライバーズタイトルを決定していたNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン)は最終ラップでNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/松田次生)との接触というハプニングはあったものの8位で完走。この結果、チームタイトルもオートバックス・レーシングチーム・アグリのものとなった。