2008 AUTOBACS SUPER GT第2戦「OKAYAMA GT 300km RACE」を明日に控えた岡山国際サーキット(岡山県)で、公式練習走行が実施された。この日は、午前と午後の2回のセッションが行われた。


Session 1

練習走行 1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温12度 | 路面温度15度

 練習走行1回目は10時から。前日来の雨は上がり、薄曇の中ときおり太陽が顔をのぞかせる天候となったが、開始時点ではまだ路面は乾いていなかった。

 走行ラインが乾き始め、各チームがドライ用タイヤに履き替え出したのは開始から15分ほど過ぎてから。GT500クラスでは、まずは燃料をあまり積まずに出ていくチームが多かったようで、比較的序盤から好タイムがマークされた。中でも速かったのがNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rで、1分24秒267を出してこのセッションのトップに。No.1 ARTA NSX、No.3 YellowHat YMS TOMICA GT-Rが1分24秒台でこれに続いた。一方、No.18 TAKATA童夢NSXは2度ほどスピンを喫するシーンが見られ、他より10周ほど少ないラップしか走行できなかった。
 4番手以下にはNSX勢とGT-R勢が1分25秒台で上位10位まで並び、SC430勢の最上位はNo.36 PETRONAS TOM'S SC430の11番手、1分26秒517。このセッションを見る限り、ここ岡山ではSC430勢の苦戦は免れないようだが、はたして陣営に、この状況を脱する秘策はあるのだろうか。

 GT300クラスでは、No.46 MOLAレオパレスZの1分32秒599がこのセッションのベスト。No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408R、No.66 triple aムルシエラゴRG-1の2台が1分32秒台で続いた。No.62は今回、開幕戦鈴鹿で負傷した柴原眞介の代役を、密山祥吾が務めている。
 4番手につけたNo.19 ウェッズスポーツセリカは、今回がラストランの予定。次回からはニューマシン、レクサスIS350にスイッチするものと見られており、有終の美を飾れるか、注目される。なお、今回一足先にデビューするNo.52 GREEN TEC KUMHO IS350は、このセッションではマシンの準備が間に合わず、走行できなかった。 (終了時:気温17度/路面温度26度)


Session 2

練習走行 2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温18度 | 路面温度29度

 練習走行2回目は14時から。昼前から雲は切れ、暖かい日差しの中、完全なドライでの走行となった。このセッションは終盤にクラスごとの専有走行があるため、混走の時間帯には燃料を多めに積んでのロングランのテストが主体。その中でもやはりGT-R勢、NSX勢が上位を占め、SC430勢は下位に沈む。

 開始から1時間ほど経った頃、コース上にストップしてしまったマシンがあり、一時中断。回収後、再開される。
 15時30分からはGT300クラスの専有走行となるが、7分ほど過ぎたところで再度スピン車両があり中断。5分弱で再開される。ここでのベストタイムはNo.66 triple aムルシエラゴRG-1がマークするが、1分32秒706は、1回目の走行でNo.46 MOLAレオパレスZが出したタイムにはわずかにおよばなかった。2番手はNo.19 ウェッズスポーツセリカ、3番手にNo.43 ARTA Garaiyaとつづき、4番手はNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ。昨年は苦戦が続いた同車だが、熟成が進み、急激に速さと信頼性を身につけてきたようだ。
 なお、No.52 GREEN TEC KUMHO IS350は、このセッションでもマシンの準備が間に合わず、走行できなかった。チームでは、なんとか予選までには間に合わせて出走にこぎつけたいとしている。

 15時45分からGT500クラスの専有走行。ニュータイヤを装着してコースインした各車は、いったんピットに戻った後、予選シミュレーションのタイムアタックに入る。まずトップタイムをマークしたのはNo.1 ARTA NSXだが、これをNo.23 XANAVI NISMO GT-Rが逆転。その後、タイミングモニターの上位はめまぐるしく入れ替わるが、ここからNo.18 TAKATA童夢NSXが抜け出す。唯一1分24秒を切り、1分23秒999でトップを奪取した。
 2番手はNo.23。特別性能調整でGT-R勢に加算された50kgと、開幕戦の結果に基づくウェイトハンデ55kgをあわせて、前回より105kgも重い状態で臨んだ今回だが、依然として速さをキープしているようだ。
 3番手にはNo.17 REAL NSXが上がり、No.1は4番手。その後方には、1回目と同じくGT-R勢とNSX勢が並び、SC430勢ではNo.36 PETRONAS TOM'S SC430が10番手に食い込むのがやっとだった。


No.46 MOLAレオパレスZ

小暮卓史/No.18 TAKATA童夢NSX(GT500クラストップタイム)
午前中は僕ひとりで(2回スピンするなど)暴れていて、チームに迷惑をかけてしまったなという印象でした。午前中はなにか呪われていましたよ、オレ。そのせいでクルマのバランスが十分に確認できなかったんですけど、午後に向けて大きくセットアップを変更したら、その結果、午後は調子が良かったと思います。予選に向けてはまだ詰めたいんですけれどね。今日は路面(の状況)がつかみづらくて、難しかったですね。予選では暴れずに、普通にいこうと思います。SC430もまだ何をやっているのかわからないですし、明日はみんなもっと速くなってくるんじゃないですか? だから、気を抜けない。でも、中村監督の“結婚祝い”に、ポールをプレゼントしたいですね(笑)。
星野一樹/No.46 MOLAレオパレスZ(GT300クラストップタイム)
午前中はクルマのバランスがあまり良くなかったんですけど、なぜかいいタイムが出ました。(午後は)いろいろなセッティングをトライしたんですが、最後は元に戻ってしまいましたね。でも(タイムが出たということは)朝の状態がそんなに悪くなかったということなので、若干の味付けをして予選に備えたいと思います。今回はとにかく予選で前にいきたい。日曜日も天候が読めないですし、タイヤ屋さんもチームも、前のポジションからレースすることが重要だと考えているので、最初からポールを獲りにいこうとねらっています。ですからトップタイムで終われたのは良かったと思います。