5月3日午後、2008 AUTOBACS SUPER GT第3戦「FUJI GT 500km RACE」の予選2回目が富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT500クラスはNo.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史、GT300クラスはNo.95 ライトニング マックィーンapr MR-Sの平手晃平がポールポジションを獲得した。


SUPER LAP / Qualifying Session 2

SUPER LAP/公式予選2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温20度 | 路面温度25度

 予選2回目は、15時10分からGT300クラス、15時25分からGT500クラスの各専有走行。午前中は雨に翻弄されたが、それも昼過ぎには上がり、雲間から太陽が顔をのぞかせる中での走行となった。開始時点では路面もほぼ乾き、全車スリックタイヤで出て行った。

 スーパーラップに出走するクルマは、ここでドライセッティングの確認を行う。GT300クラスではNo.95 ライトニング マックィーンapr MR-S(平手晃平)、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(佐々木孝太)、No.7 ORC雨宮SGC-7(井入宏之)の3台が1分44秒台をマーク。ポールポジション争いがこのあたりのタイムで繰り広げられることを予感させた。
 一方、GT500クラスはNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)を筆頭に、7番手までが1分35秒台。予選1回目トップだったNo.39 DENSO DUNLOP SC430(アンドレ・クート)はこの中には入っておらず、誰が上位に来るのか予断を許さない情勢となった。
 なお、予選1回目のタイムが抹消されたNo.6 ENEOS SC430は伊藤大輔、ビヨン・ビルドハイムともにここで予選通過基準タイムをクリア。決勝出走が可能となった。また、予選1回目に通過基準タイムをクリアできなかったNo.666 楽天BOMEX 320Rの周防彰悟とNo.16 CHUGAI UEMATSU 350Rの筒井克彦もここでクリア。決勝出走が可能となった。一方、No.9 ニッソーサービスC6はここでも走らず、予選を通過できなかった。

 スーパーラップは15時45分、GT300クラスから開始。2番目に出走したNo.43 ARTA Garaiya(高木真一)が1分44秒台に入れてトップに立つが、次のNo.110 KUMHO BOXSTER-GT(光貞秀俊)が1分44秒789で逆転。これがひとまずのターゲットタイムとなる。
 これを大きく上回ったのがNo.95 ライトニング マックィーンapr MR-S(平手晃平)。三つのセクターすべてでライバルをしのぎ、1分44秒189というタイムをたたき出してトップを奪う。残った5台ではNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ)、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(佐々木孝太)の2台が1分44秒台をマークするが、No.95はおろかNo.110、No.43にもおよばなかった。
 この結果、No.95 ライトニング マックィーンapr MR-S(平手晃平)がクラスポールを獲得。今季SUPER GT初参戦の平手にとって、3戦目での初ポールとなった。
 2番手はNo.110 KUMHO BOXSTER-GT(光貞秀俊)、3番手はNo.43 ARTA Garaiya(高木真一)。予選1回目にトップだったNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(佐々木孝太)はスーパーラップでは4番手に留まった。5番手にはNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ)がつづき、6番手のNo.7 ORC雨宮SGC-7(井入宏之)が横浜ゴム勢最上位。新型車のNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)は8番手で初のスーパーラップを終えた。


No.95 ライトニング マックィーン apr MR-S

 GT500クラスのスーパーラップは16時20分に開始。最初に出走したNo.17 REAL NSX(金石年弘)がいきなり1分35秒181という好タイムをマークしてみせる。つづくNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)は1分36秒台に沈み、その後の3台も1分35秒台には入れるもののNo.17には届かない。
 ようやくこれを上回ったのは6番目に出走したNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)。コーナーの連続するセクター3が速く、1分34秒971と、1分35秒を突破して暫定トップを奪う。つづくNo.35 宝山KRAFT SC430(ピーター・ダンブレック)は、直線こそ速かったもののコカ・コーラコーナー、ヘアピンを含むセクター2での遅れを取り戻せず1分35秒017で2番手まで。
 逆に、No.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)は直線での遅れをセクター2とセクター3で取り戻し、1分34秒941と、No.38のタイムを0.03秒上回ってトップを奪った。
 一方、残った2台のダンロップタイヤ勢(No.32 EPSON NSX、No.39 DENSO DUNLOP SC430)は、ウェットだった予選1回目の速さをドライではみせられず、それぞれ7番手、8番手に沈んでしまった。
 この結果、ポールポジションはNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)が獲得。昨年のこのレースにつづき、2年連続でのポールとなった。昨年の決勝ではトラブルで完走できなかったが、その雪辱を狙う。
 2番手はNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)、3番手はNo.35 宝山KRAFT SC430(ピーター・ダンブレック)と、SC430勢がつづき、決勝での逆転を目指している。
 一方、GT-R勢ではNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)の10番手が最上位。開幕戦、第2戦を圧倒したGT-R勢だが、今回の予選では苦戦を強いられた感は否めない。ただし、昨年のこのレースではNISMOの2台が予選11番手と13番手からワンツー・フィニッシュを果たしており、今回も、長丁場のレースで大逆転がありうるかもしれない。