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2008 SUPER GT Round3

プレビュー

2008-04-28

GT-Rの3連勝を阻め!!
高速&長距離レースでSC430の反攻か!? NSXもあなどれない!
GT300はレース終盤まで目を離すな!!

5月3、4日に富士スピードウェイ(静岡県小山町)で2008 AUTOBACS SUPER GT第3戦「FUJI GT 500km RACE」が開催される。開幕戦、第2戦とNo.23 XANAVI NISMO GT-Rが、SUPER GTでは至難である連勝を果たした。こうなると第3戦もGT-R、となるのだろうか?
いや、ゴールデンウィークの富士、いつもより長い500kmレース。ここでは毎年波乱が起こる。きっと今年も簡単には終わらないはずだ。さらに、GT300クラスでは、新型IS350がいよいよ参戦開始。さあ、注目の一戦はまもなくだ!


得意のコースでSC430の逆襲を期待


No.36 PETRONAS TOM'S SC430
 2008年。思うような戦いが出来ていないと言われるSC430。だが、まだ2戦が終わったばかりだ。開幕鈴鹿では、GT-R勢に続き3、4位になっている。第2戦は苦手の岡山。そう考えれば、彼らのターゲットは第3戦のはず。得意の高速コースの富士。そう、トヨタ系列のライバルより走り込んでいるホームコースだ。第2戦は確かに不本意だったが、その分、No.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)は30kg、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/リチャード・ライアン組)は10kgとウエイトハンデは少なく済んでいる。この2台にNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔/ビヨン・ビルドハイム組)あたりが、GT-Rの圧力を突き崩す。そんな予感を感じさせる。


それでも本命はGT-R? それとも…


No.12 カルソニック IMPUL GT-R
 だが、やはりGT-Rは強そうだ。実はここまで2戦の結果により、GT-R全車は80kgの性能調整ウエイトを積むことになった。なれば、並のマシンになるのか。そこはNISMOをはじめ想定の範囲内ではないかと思われる。もちろん、開幕のような圧倒は出来ないだろうが、好調のNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/セバスチャン・フィリップ組)やウエイトハンデのないNo.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R(ロニー・クインタレッリ/横溝直輝組)、500kmといつもより長いレースゆえ荒れた展開に強いNo.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R(J.P.デ・オリベイラ/荒聖治組)あたりが目立つかもしれない。一方、2連勝で115kgと大量のウエイトを積む(リストリクター換算もあり)No.23 XANAVI NISMO GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)は、堅実にポイントを稼ぐ走りを選択しそうだ。


No.18 TAKATA童夢NSX
 高速コースの富士ゆえ、NSXは不利と思われがちだが、昨年のポールはNo.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)で、彼らはレース終盤までトップをキープしていた。そして同じ富士での第9戦はNo.32 EPSON NSX(今季はロイック・デュバル/平中克幸組)が勝っている。いまや、トップスピードだけなら、3車種の差はほとんどないのだ。この2台とハンデのないNo.100 RAYBRIG NSX(井出有治/細川慎弥組)、No.17 REAL NSX(金石勝智/金石年弘組)あたりは要注意になりそうだ。


GT300はピット作戦の違いが鍵か!?


No.43 ARTA Garaiya
 GT300クラスにおいては、この500kmという距離を攻略することも重要になってくる。GT300クラスの車両には燃費が稼げるものもあるからだ。通常、500kmなら2回のピットインがセオリーになる。だが、これを1回で済ます作戦もあり得るわけだ。ピット作業に掛かる時間が40秒程度、そしてピットインのためのタイムロスが20秒程度。1ピット作戦なら1分近くをマージンに回せる。もちろん、フル満タンで500kmの半分250kmを走るから、タイヤの能力もドライバーの体力&技術も必要。どこのチームでも採れる作戦ではない。

 昨年の第3戦はこの1ピット作戦を用いてNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)が荒れたレースを制した。彼らは第2戦に勝ってウエイトハンデも積むだけに、今年も1ピット作戦の可能性が大だ。ほかにもNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹/安田裕信組)あたりもこの作戦で来るかもしれない。
 一方、2ピット作戦の全開走行で来るのはNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝/山路慎一組)、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)だろう。GT300クラスは序盤の順位を信じてはいけない。2度目のピットインが終り、ラスト20周からが本当の勝負になりそうだ。


No.46 MOLAレオパレスZ

No.26 ユンケルパワータイサンポルシェ