6月22日、2008 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」は決勝日を迎え、セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で、決勝日朝のフリー走行が、10時45分から30分間行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:曇 | コース:ドライ | 気温28〜30度 | 路面温度36〜37度

 このセッションでは、決勝に向けてのセッティングの最終確認が主な目的。各チーム、タイヤのウォームアップを終えると、燃料を多めに積んだ状態で決勝シミュレーションを行なう。

 GT500クラスでは、序盤、1分57秒台の上位タイムをマークしたのはNSX勢。No.100 RAYBRIG NSX(井出有治)、No.17 REAL NSX(金石年弘)、No.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)がトップ3を占める。予選でポールを奪ったNo.22 MOTUL AUTECH GT-Rはミハエル・クルムが先にドライブし、1分58秒台で5〜6番手となる。一方、No.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)は、1周した後ピットに戻り、セッティング変更作業を続けていたが、15分ほど過ぎて再度コースイン。1分57秒496をマークしてリーダーボードのトップに立つ。
 セッション半ばを過ぎると、各チーム、決勝後半を担当するドライバーに交代。大半が1分59秒〜2分00秒台での周回となるが、中で目立ったのがNo.1 ARTA NSXの伊沢拓也だった。残り1分というところで1分57秒073をマーク。このセッションでのトップを奪った。2番手No.18、3番手No.100、4番手No.17とNSX勢がつづき、5番手No.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がGT-R勢の最上位。SC430勢ではNo.25 ECLIPSE ADVAN SC430(土屋武士)の6番手が最上位だった。昨年、ここセパンのレースで優勝を果たしたNo.24/横浜ゴムだが、今年も上位をねらっているようだ。

 GT300クラスでは、序盤No.11 JIMCENTER ADVAN F430(田中哲也)がトップに立つが、その後No.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹)、No.7 ORC雨宮SGC-7(井入宏之)らがタイムを更新し、トップは次々交代する。
 予選でクラスポールを奪ったNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサは、序盤に山野哲也がドライブ。セッション半ばを過ぎて佐々木孝太に交代し、ここでマークした2分08秒604が、このセッションでのトップタイムとなった。2番手はNo.7 ORC雨宮SGC-7(井入宏之)の2分09秒063。3番手にはNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹)が2分09秒205でつけ、トップ3は装着タイヤが3メーカー(ダンロップ、横浜ゴム、ミシュラン)に分かれる結果となった。

 フリー走行終了後、約20分間のサーキット・サファリが行われた。通常、国内のサーキットでは観光バスが使用されるが、セパンは国際空港に隣接しているため、空港内で使われるランプバスが観客を乗せ、GTマシンが走るコースを周回した。


No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ


伊沢拓也/No.1 ARTA NSX(GT500クラストップタイム)
クルマのバランスがすごくいいですし、ロング(ラン・セッティング)でのタイムもすごくいいんですよね。ベストタイムが出た周は、GT300のクルマにけっこう引っ掛かってしまっているので、もうちょっと出るかなっていうのはありました。ラルフと合計すると12周目にベストが出ているので、タイヤもかなりいい状態なのかなと思います。でも、他のことは気にせず、自分がうまくまとめられれば問題ないと思っているので、焦らずに最後まで走り切りたい。そうすれば結果がついてくるんじゃないかと思います。1月のテストの時のほうが暑かったですし、身体のほうは問題ありません。(勝つ)自信ですか? レースが終わった後に聞いてください(笑)。そのへんは冷静にいきたいと思っています。
佐々木孝太/No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(GT300クラストップタイム)
自分の体にムチ打って頑張ってますよ(笑)。前回の富士も、全体的に調子は良かったんですが、たまたまツキがないことが多かったんですよね。今回は勝つ気で来ているし、ドライバーもチームもクルマもタイヤも、全部のマッチングがすごくいいと思います。今のセッションでは、決勝セットの確認とドライバー交代の練習に時間をかけました。ピット作業がどうしても時間がかかってしまうんです。他と比べると遅いので、作業時間を削らないと。クルマは涼しくはないけど、めちゃめちゃ暑いとも感じません。決勝で気温が上がってもタイヤに心配はないし、クルマに負担をかけないように、みなで頑張ります。アストンのレース(アストンマーティン・カップ)にも出ているので、大変といえば大変ですが、みんなよりは優位には違いないですよ。コース状況だとか、いろんな情報が先に入るわけですから。今日が最後なので、精根尽き果てるまで走ろうかなぁって思ってます(笑)。最後まで気を抜かずに頑張ります。