2008 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」の予選を翌日に控えた7月25日、スポーツランドSUGO(宮城県)で、公式練習走行が行われた。走行は午前と午後の2回行われ、終日ウェットでの走行となった。
□練習走行 1回目 天候:曇り | コース:ウェット | 気温22度 | 路面温度23度
練習走行1回目は9時45分から。上空は雨雲に覆われ、小雨が落ちてくる中での走行開始となった。開始時点での気温は22度。路面温度は開始時点での23度から、終了時には25度まで上がったが、それでもタイヤメーカーが想定していた温度域よりかなり低かったようで、各チーム手探り状態での走行が続いた。
開始から25分ほど過ぎた頃、No.70 外車の外国屋&LMPポルシェがコースアウトしたため赤旗中断。さいわい大事には至らず、グラベルから引き出されたあと、自走でピットまで戻ってきた。
再開後は雨が止み、コース・コンディションは徐々に好転し始める。だが、完全に乾くまでは至らず、ドライ用タイヤでの走行は難しい状態。少雨時用の、浅みぞのレインタイヤでの走行となる。
ここでタイムをあげてきたのがNSX勢。No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)が1分26秒094のベストタイムを出すと、No.18 TAKATA童夢NSX(道上龍)が1分25秒806でこれを更新。No.12 カルソニックIMPUL GT-R(セバスチャン・フィリップ)、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)らもタイムアップし、3、4番手につづく。そして、セッション終了間際にNo.32デュバルが1分24秒719と、唯一1分24秒台をマークし、このセッションでのトップを奪い返した。2番手はNo.18道上。3番手No.12 カルソニックIMPUL GT-RがGT-R勢最上位。4番手No.38 ZENT CERUMO SC430がSC430勢最上位だった。ドライバーランキング・トップのNo.23 XANAVI NISMO GT-R(本山哲)はこのセッションでは15番手だった。
なお、今回、No.6 ENEOS SC430の伊藤大輔は負傷欠場のため、代わって飯田章がステアリングを握っている。
GT300クラスでは序盤、ミシュランタイヤ勢が揃って好タイムをマーク。ウェットに強いAWDのNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサがその一角に食い込むという状況だった。だが、セッション後半、大幅にタイムを上げてきたのがNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)。最終的には1分34秒261と、このクラスで唯一1分34秒台前半をマークし、このセッションでのトップとなった。2番手はミシュランタイヤを履くNo.31 DOUBLEHEAD avex apr MR-S(坂本雄也)の1分34秒699。3番手にはNo.52 GREEN TEC KUMHO IS350(井口卓人)が1分35秒048でつけた。No.77佐々木孝太は1分35秒762で4番手だった。
また、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408Rは、開幕戦鈴鹿・予選でのクラッシュで負傷欠場していた柴原眞介が復帰。20ラップし、1分38秒724というタイムをマークしている。
□練習走行 2回目 天候:雨 | コース:ウェット | 気温22度 | 路面温度24度
練習走行2回目は14時20分から。予選1回目の途中で上がった雨は、13時過ぎからまた降り出し、1回目と同じくウェットでの走行となった。その後は一時小止みになったものの、セッション終盤にはまた雨となり、結局この日、ドライでの走行はかなわなかった。開始時の気温は22度、路面温度は24度と1回目とほとんど変わらなかった。
GT500クラスのタイムは、1回目と同じくNSX勢が上位。No.17 REAL NSX(金石年弘)の1分26秒179がこのセッションでのトップとなった。2番手はNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)の1分26秒300。3番手はNo.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)の1分26秒674で、これがSC430勢の最上位だった。一方、GT-R勢はこのセッションではあまり積極的にタイムを出しにいかなかったようで、No.22 MOTUL AUTECH GT-R(ミハエル・クルム)の1分28秒115、10番手が最上位だった。
なお、No.32 EPSON NSXは平中克幸が走行中にコースアウト。赤旗中断の原因を作ったが、さいわいダメージはほとんどなく、牽引されてピットに戻った後は通常どおり走行できた。
GT300クラスでは、1回目と同じくNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)が好タイムをマーク。1分34秒301で、このセッションでもトップを奪った。2番手はNo.11 JIMCENTER ADVAN F430(田中哲也)だが、タイムは1分36秒023と、トップとは1秒以上の開き。3番手にはNo.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(山野哲也)がつけた。3〜4番手はNo.31 DOUBLEHEAD avex apr MR-S(坂本雄也)、No.43 ARTA Garaiya(高木真一)のミシュランタイヤ勢がつけた。
なお、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rは松田次生が発熱のため、本日は休養とることになった。このため、午後のセッションは松田に代わってドミニク・シュワガーがNo.12のステアリングを握った。