2008 AUTOBACS SUPER GT第7戦「MOTEGI GT 300km RACE」の予選を翌日に控えた9月12日、ツインリンクもてぎ(栃木県)で、公式練習走行が行われた。
□練習走行 1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温25度 | 路面温度33度
この日のもてぎは朝から雲ひとつない好天。1回目の走行は9時に開始されたが、その時点で気温25度、路面温度は33度。終了時にはそれぞれ28度、40度と、真夏並みの暑さとなった。
今回、予選は通常のスーパーラップではなく、“ノックダウン”方式で行われる。スーパーラップではタイムアタックは1周のみ。このため、スーパーラップで使ったタイヤを決勝で再使用することもある。だが、“ノックダウン”では、1セットのタイヤで3回のアタックを行わなければならないため、再使用は不可能となる。それによってタイヤ選択が変わるということはないようだが、1イベントで使用できるタイヤの総数には制限があるため、戦略の幅が狭まる可能性はあるようだ。
この日の練習走行では、各チームともそういった戦略をもにらみ、タイヤ選択やクルマのセッティングを入念に行っていた。
その中でトップタイムをマークしたのはNo.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R(ロニー・クインタレッリ)。1分44秒806と、2番手を1秒3以上も引き離してみせた。今回、No.3は2ランクの性能引き上げ措置(救済)の対象となっており、ここが勝つチャンスと予選からポールを狙っているようだ。他のGT-R勢が勝利を挙げる中、チームとしても04年にGT500クラスに戻ってきて以来、一度も勝っていないだけに、ここにかける意気込みは相当のものがある。
2番手はNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)。ここも1ランクの救済を受けており、今回がチャンスと狙っている。3番手にNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)がつづき、4番手No.6 ENEOS SC430(ビヨン・ビルドハイム)がSC430勢のトップだった。
GT300クラスではNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)の1分55秒141がトップタイム。デビュー以来、予選では速さをみせながら不運もあって決勝での結果が残っていないだけに、今回こそ、という思いは強いようだ。2番手はNo.110 KUMHO BOXSTER-GT(光貞秀俊)、3番手にはNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)。No.26は昨年のこのレースで勝つなどコースとの相性はよく、今回も勝利を狙っている。
なお、前回デビューしながら予選、決勝への出走がかなわなかったNo.808 初音ミクStudie GLAD BMW Z4はオイル系にトラブルを発生してストップ。コース上にオイルを撒いてしまったため赤旗中断の原因となってしまった。また、No.33 HANKOOK PORSCHEは右後輪が脱落。コースサイドに止まってしまったため、この処理のためにも中断があった。
□練習走行 2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温32度 | 路面温度44度
練習走行2回目は14時10分から、予定より10分遅れて始まった。依然として日差しは強く、気温32度と真夏日に。路面温度は44度まで上昇した。
このセッションでは、決勝を想定して燃料を多めに積んだロングランのテストを行なうチームが多かった。終盤にはGT500、GT300それぞれの専有走行枠があり、ここでは予選シミュレーションを行なうチームも。No.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R(ロニー・クインタレッリ)は、ここでもトップタイムをマーク。ただし、路面温度が上がったことと、“ノックダウン”方式をにらんで、ユーズドタイヤでタイムアタックを行なったため、タイム的には1回目のほうが速かった。
GT300クラスのトップも、1回目と同じくNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)。2番手No.110 KUMHO BOXSTER-GT(光貞秀俊)、3番手No.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)という順番も同じだったが、こちらもタイムは1回目のほうが速かった。
前戦の優勝でランキングトップに躍り出たNo.46 MOLAレオパレスZは、さすがにウェイトハンデが重いのか、1回目14番手、2回目13番手に留まった。
また、No.808初音ミクStudie GLAD BMW Z4は、またしてもオイル系にトラブルが発生。チームでは予選出走に向けて懸命の努力を続けている。