2008 AUTOBACS SUPER GT第7戦「MOTEGI GT 300km」の決勝レースが、9月14日、ツインリンクもてぎ(栃木県)で行われた。GT500クラスはNo.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R(ロニー・クインタレッリ/横溝直輝組)がポール・トゥ・ウィン。GT300クラスはNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼組)が、最後尾スタートから驚異の逆転優勝を果たした。


GT300 Class

決 勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温31度 | 路面温度43度



No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電
 GT300クラスは、クラス6番手だったNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)がエンジン始動に手間取り、最後尾スタートとなる波乱の幕開けに。一方、ポールのNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)以下、上位陣はほぼ予選順位どおりにオープニングラップを終える。だが、4周目に3番手だったNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(黒澤治樹)がスピン。No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(佐々木孝太)が3番手、No.110 KUMHO BOXSTER-GT(光貞秀俊)が4番手に上がる。
 この2台はその後バトルとなり、15周目の3コーナーでNo.110がNo.77をパス。順位を逆転する。ところが、No.110は28周目にスローダウン。次の周にピットインしてルーティンの作業を終え、池田大祐に交代して出て行くが、これで順位を下げ、No.66 triple aムルシェRG-1(山西康司)が4番手に上がる。


No.66 triple aムルシェRG-1
 その後、No.26(谷口>山路慎一)、No.77(佐々木>山野哲也)、No.66(山西>余郷敦)なども次々とピットイン。No.77はピット作業に時間がかかり、大きく順位を落としてしまう。
 一方、No.2加藤はぎりぎりまでピットインをひっぱり、41周を終えて高橋一穂にあとを託す。高橋はトップのままコースに復帰。この時点での2番手はNo.66余郷、3番手はNo.26山路となっていた。
 だが、この間に激しい勢いで追い上げていたマシンが2台いた。1台はNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学>阿部翼)、もう1台はNo.33(影山>木下みつひろ)。ともに後方からのスタートを余儀なくされながら、2〜3周に1台の割合でライバルをパスし続け、全車のピット作業が終わった時点でNo.19が4番手、No.33が6番手にまで上昇していた。

 その後、No.33はペースを上げられなくなるが、No.19阿部は依然として追撃の手を緩めず、44周目には前を行くNo.26山路を90度コーナーでパス、3位に上がる。その2周後にはNo.66余郷をも攻略。2番手に上がると、トップNo.2高橋との差をじりじりと詰めていく。
 トップが逆転したのは52周目の90度コーナー。No.19は、最後尾スタートからついにトップにまで上りつめた。
 その後は上位陣に変動はなくチェッカー。
 優勝はNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼)。ここまで速さをみせながら結果を残せずにいたが、新型車のデビュー5戦目で、ついに初勝利を挙げた。2位はNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂/加藤寛規)。3位はNo.66 triple aムルシェRG-1(山西康司/余郷敦)が入った。
 ランキングトップのNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹/安田裕信)は7位。ランキング2位のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)は9位。この結果、ランキングトップ2は変わらなかったが、No.2高橋/加藤組がランキング3位に上がってきた。