10月19日、2008 AUTOBACS SUPER GT第8戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」はオートポリス(大分県)で決勝日を迎え、9時から30分間、朝のフリー走行が行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:晴 | コース:ドライ | 気温19度 | 路面温度23度

 オートポリスはこの日も好天に恵まれ、絶好の観戦日和。朝早くからおおぜいの観客が詰めかけ、ゲート前には入場待ちの行列ができていた。

 フリー走行では、各チームとも決勝に向けてマシンとタイヤを入念にチェック。予選ポールを奪ったNo.23 XANAVI NISMO GT-Rは、まずはブノワ・トレルイエが乗り込み、先陣を切ってコースに出て行く。これにNo.22 MOTUL AUTECH GT-R、No.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R、No.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-Rなどが続き、日産陣営が結束を固めてこのレースを戦おうとしているかのような雰囲気を漂わせる。ただし、No.23のタイムは1分45秒台がベスト。このセッションでの11番手に留まった。ポールを奪った余裕なのか、それとも他の理由があるのか。走行終了後の関係者からは、とくに不安なようすはうかがえなかった。
 対するNSX勢は、No.17 REAL NSX(金石年弘)が1分43秒380で、このセッションのトップタイムをマーク。No.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)、No.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)もやはり1分43秒台を出し、このセッションでのトップ3を独占した。
 また、SC430勢では、No.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)も1分43秒台をマークし、4番手に。予選では、タイムアタックを赤旗にはばまれる不運もあって10番手に留まったが、タイトル獲得に向け、虎視眈々と上位を狙っているようだ。

 GT300クラスでは、No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)の1分53秒044がこのセッションでのベスト。だが、2番手のNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408R(柴原眞介)以下、8番手までが1分53秒台で並んでおり、決勝はかなりの接戦になることが予想される。
 クラス・ポールスタートのNo.11 JIMCENTER ADVAN F430(田中哲也)は6番手、同2位のNo.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行)7番手。No.81は、セッション中にかなり時間をかけてピット作業を行なう姿も見られた。予選3番手のNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電は、セッション後半に加藤寛規が乗り、4番手タイムをマーク。決勝では、加藤がスタートドライバーを務めることが多い同チームだが、今回は違う作戦を立てているのかもしれない。
 開始時、23度だった路面温度は、10時時点で29度まで上昇。決勝時、これがどこまで上昇するのか。それに合わせた各チームのタイヤ選択も勝敗の鍵になりそうだ。


No.19 ウェッズスポーツIS350

金石年弘/No.17 REAL NSX(GT500クラストップタイム)
昨日もタイミングが悪かっただけで、クルマのバランスは全然問題なかったので、レースは楽しみです。ウチのクルマはタイヤにも結構優しいので、問題ないかとは思います。この暑い中、どうなるか分からないですけど、それなりに様子を見ながら決勝も行きたい。今朝のラップタイムを見ていると、他のチームは結構タイムの落ち込みが大きいみたいですが、僕らは軽いこともあって、タイムの落ち幅もかなり小さいと思うので、その辺を考えるとレースはすごく楽しみです。タイヤとラップタイムと相談しながら、できるだけポジションを上げて行きたいですね。ここは結構抜けるチャンスもあるので、がんばります
織戸 学/No.19 ウェッズスポーツIS350(GT300クラストップタイム)
クルマのバランス的には悪くないけど、朝は路面温度が低いからあまり参考にならないね。決勝ではGT500もGT300も全車タイヤはキツいでしょう。今までのオートポリスよりも温度が高いような気がするので。前回勝った分のウェイトの影響もありますね。やっぱり上りセクションは遅いし、すごくクルマはかったるいし。エンジンのトルクが小さいので、結構影響は出る。それに対していろいろやってきているけど、思いのほかちょっとキツいかな。でも、予選で何とか4番手を取れたので、レース自体はおもしろいかなと思っているし、目標はもちろん優勝。どちらにしても守りのレースをするつもりはない。もうチャンピオンの可能性はないし、イケるだけいっちゃえみたいな。そういった意味では不安はない。現状の中ではまとまっているしね。2連勝を目指します