2008 AUTOBACS SUPER GT第8戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の決勝レースが、10月19日、オートポリス(大分県)で行われた。GT500クラスはNo.23 XANAVI NISMO GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)がポール・トゥ・ウィン。GT300クラスはNo.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行/藤井誠暢組)が、予選2位から今季初優勝を果たした。


GT300 Class

決 勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温24度 | 路面温度35度



 GT300クラスの序盤は、クラスポールのNo.11 JIMCENTER ADVAN F430(田中哲也)以下、No.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行)、No.2プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)のトップ3は予選順位どおりの展開。4番手にはNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)が、オープニングラップでNo.19ウェッズスポーツIS350(織戸学)をかわして上がってきていた。その後ろ、5番手はNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(黒澤治樹)、6番手はNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)。
 これら上位陣のうち、真っ先にピットインに動いたのはNo.81。24周を終えたところで一連の作業と藤井誠暢への交代を済ませる。29周終わりにはNo.19(織戸>阿部翼)、No.26(谷口>山路慎一)、No.62(黒澤>柴原眞介)、No.43(新田>高木真一)が一斉にピットイン。No.26、No.62、No.19、No.43の順でコースに復帰する。
 トップを行くNo.11は、その後タイヤのグリップダウンなのかペースが鈍り、No.2に34周目にかわされると、直後にピットイン。田中から植田正幸への交代を済ませる。これでトップを奪ったNo.2は41周終わりまで引っ張ってピットイン。高橋一穂へ交代するが、再スタートにやや手間取り、40秒ほどの時間を要してしまう。また、この間にNo.11植田はNo.43高木、No.19阿部の先行を許してしまっていた。


No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電
 この結果、トップを奪ったのはNo.81藤井。以下、2番手No.26山路、3番手No.62柴原、4番手No.43高木、5番手No.2高橋、6番手No.19阿部というオーダーになる。
 だが、No.62は45周目にNo.100 RAYBRIG NSXに接触されスピン。大きく順位を落としてしまう。さらにNo.26も、47周目にNo.6 ENEOS SC430に接触されスピン。後続が接近する中、危うく接触しそうになりつつも山路がみごとなリカバリーを見せるが、No.2とNo.19に先行される。これらのできごとに関しては、のちにNo.100、No.6ともに「危険行為」としてドライブスルーペナルティが科されている。
 これで2番手にはNo.43高木が上昇。3番手はNo.2高橋、4番手No.19阿部、5番手No.26山路という順になるが、50周目にNo.19阿部が単独スピン。No.26山路が再度4番手になる。No.19阿部とNo.26山路の2台は、最終ラップにまたしても絡み、No.26はコースアウトしてフィニッシュすることができなかった。このできごとに関して、No.19にはレース結果に30秒加算のペナルティが科されている。


No.43 ARTA Garaiya
 一方、上位3台の順位には変動はなくフィニッシュ。No.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行/藤井誠暢)が今季初優勝を飾った。2位はNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)。今回は50kgのウェイトハンデがあり、苦戦が予想される中、みごとなチーム戦略とたくみなドライビングによりこの結果を得た。3位はNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(高橋一穂/加藤寛規)。4位には、100kgのウェイトハンデに苦しみながらも、最後まで着実に走りきったNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹/安田裕信)が入った。
 この結果、No.43新田/高木組がランキングトップに浮上。2ポイント差でNo.46星野/安田組、7ポイント差でNo.2高橋/加藤組が続くという状況で最終戦を迎えることになった。No.81青木/藤井組も、今回の優勝でランキング4位に浮上。最終戦にチャンピオンの可能性を残している。