GT500 クラス | 優勝

No.23 XANAVI NISMO GT-R

本山 哲
うれしいというより、ホッとした気持ちでいっぱいです。今回は(チャンピオン獲得のため)勝たなきゃいけない中で、気温も高くタイヤにとって難しい状況で、クルマはいわゆるアンダー・オーバーという状態で、そのため、ボクらふたりともかなりのプレッシャーを感じていました。ブノワも今までにないくらいナーバスになっていながらも、スーパーラップでそれを吹き飛ばす走りを見せてポールポジションを獲ってくれた。これが一番の勝因だったと思います。そして、チームのメカニック達が安定して速いクルマを作ってくれた。ピットワークも速くて、チーム全体で勝ちとった勝利だと思います。
 ボクのスティント(担当の走行)では、ピットワークが速くてマージンもありましたが、タイヤ、ブレーキなどクルマをいたわりながら、プッシュしました。難しいことでしたが、結果を残す仕事ができたと思います。
 最終戦はウェイトハンデが重いですが、さらに1点でも2点でもポイントを取ればチャンピオンの確率が高くなる。そこを全力でトライして、きちんとしてゴールして、そのあとは楽しみに待ちたい。全力でがんばります。
ブノワ・トレルイエ
最高の気分。非常にプレッシャーの掛かる週末だったから、本当にホッとできた。うれしいです。ボクらにとっても、チームにとっても良い週末になった。次の最終戦はウェイトハンデが重くなるから、まだなんとも言えない。とりあえず今は、うれしい気分でいっぱいです。
 レースではスタートを心配していました。後ろのクルマも速いから、1コーナーで抜かれると、トップに戻るのがなかなか難しくなってしまう。だから、スタートに集中しました。次の目標は、最初のラップで大きなギャップを作ること。それから、いつピットインするかが決まっていませんでしたから、タイヤの状況を考えて走りました。ピットインのタイミングも良かった。今回は多くのクルマを抜くことになって、集中しなければいけないレースだったけれど、なにごともなく本山選手にクルマを渡せました。自分の仕事ができて良かったと思います。
 ここまでのシーズンですが、GT-Rはとても強いクルマでした。相棒も日本で最高のドライバーですし、チームも最高です。いい結果を出す自信はありましたが、それでもここまでの結果が出せてうれしいと思います。このチームでもっと走りたいですね。


GT300 クラス | 優勝

No.81 ダイシンADVAN Z

青木孝行
正直、ホッとしています。それと(優勝まで)時間がかかったなというのが本音です。なかなか優勝できなくて、SUGO(第5戦)でも勝ちを逃して…。ここが最後のチャンスだと思って来たので、勝ててうれしいです。
 レースは作戦通りといえば作戦通りでした。序盤はタイヤを温存する必要があったので、前(トップ)が見える位置にいれば、必ず優勝できると思っていました。だから、しっかりタイヤ・マネージメントをしました。もっと早くグリップダウンが始まると思いましたが、横浜ゴムさんが良いタイヤを作ってくれたので、ソフトタイヤできつかったんですけど思った以上に(ピットインを)引っ張れました。その後、藤井にチェンジして、彼は硬いタイヤで長いスティントで行く作戦になりました。藤井に代わったときにはマージンが30秒以上あって、彼はすごく安定していたし、これでイケると感じました。すべて予定通りのレースができたと思います。
 タイトルは厳しいですけど、このままでは終わらない。最終戦もめいっぱい行かせていただきます。
藤井誠暢
青木さんも言いましたが、ボクもホッとしています。今年、ダイシンに移籍して、みんなでチャンピオンを獲るつもりでいたのですが、ここまで流れが悪くて結果が出ませんでした。正直、ここを落としたらもう今年は勝てないというぐらいのつもりでサーキットに来ました。
 でも、金曜の練習走行は思いの外、苦戦しまして、もうどうしようかというくらいで。そこでチームのみんなが睡眠時間を削ってクルマを大幅に改善してくれました。それで流れが変わり、青木さんが予選で良いポジションを獲ってくれました。今回は、みんながきちっと仕事をすれば勝てると思っていました。
 レースは、まず青木さんがトップの11号車に離れずに帰ってきてくれて、インラップも稼いでくれて、チームもピットワークが速かった。ボクとしては、硬いタイヤだったのでアウトラップに気を付けました。あとは、早めにピットに入ったので周りが落ち着くまでに順位を上げようと、そこをがんばりました。そういったことで35秒くらいのマージンができたので、あとはタイヤとの戦い、自分との戦いでレースを進めていきました。
 最終戦は、シリーズランキングをひとつでも上げられるよう、諦めずに最後までがんばりたいです。