2009 AUTOBACS SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝レースが、3月22日、岡山国際サーキット(岡山県)で行われた。GT500クラスはNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治組)が優勝。GT300クラスはNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也組)が優勝を果たした。
□決 勝 天候:雨 | コース:ウェット | 気温16度 | 路面温度17度
決勝レースは14時から。雨の中、完全なウェット状態でのスタートとなり、2周にわたってセーフティカーが先導して周回。実質的なスタートは3周目からとなった。
No.18 ROCKSTAR 童夢 NSX
優勝したNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがスタートを担当。3番手グリッドから、実質スタートが切られてすぐにNo.35 KRAFT SC430(大嶋和也)、No.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)をパスする。今回、横浜ゴムが用意したレイン用タイヤは、この状況にぴたりと合っていたようだ。序盤こそNo.18 ROCKSTAR童夢NSX(小暮卓史)が食い下がるが、10周を過ぎるころからその差が徐々に開き、22周を終えたところでは約10秒に。
30周を過ぎると早くもピットインする車両が出始めるが、No.24のペースは緩まない。結局、51周を終えるまで引っ張ってピットインする直前には、その差は1分20秒あまりにまで開いていた。
No.24は、トップをキープしたままピット作業を終え、荒聖治に交代。荒は後続との差を見ながらペースをコントロールしつつ周回を重ねる。終盤、落ちてくる雨の量が少なくなるとややペースは落ちたが、最終的に2位に21秒余りの差を保ったまま、トップでチェッカーを受けた。
No.8 ARTA NSX
同チームの優勝は昨年の第4戦セパン以来、通算3勝目で、国内サーキットでは初。GT-R勢としては、昨年の第6戦から5連勝となる。また、ADVANタイヤ装着車の国内戦でのGT500クラス優勝は、05年の第1戦岡山、ECLIPSE ADVANスープラ(織戸学/ドミニク・シュワガー)以来。
2位となったのはNo.18 ROCKSTAR童夢NSX(道上龍/小暮卓史)。予選4番手から、小暮が早い段階で前を行くSC430勢をパスしたが、小雨を想定したセッティングがヘビーレインのコンディションに合わず、レースの3分の1を過ぎたところでピットインせざるをえなかった。終盤は道上がトップを行くNo.24 荒との差を徐々に詰めたが、背後に迫るまでには至らなかった。
3位はNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也)。No.18同様、スタートドライバーのファーマンが早めのピットインを余儀なくされ、追い上げはならなかった。
予選でポールポジションを奪ったNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/リチャード・ライアン)は6位でゴール。これがSC430勢の最上位となった。スタート前、天候の好転に賭け、浅みぞタイヤに交換した策が裏目となり、リチャード・ライアンがまったくペースを維持できなかった。後半、タイヤを交換し立川祐路に交代してからは、多くのライバルをパスしていただけに、やや悔やまれる結果となった。
ディフェンディングチャンピオンのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ>本山哲)は、実質スタート直後の1コーナーでNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー>脇阪寿一)と接触。ドライビングスルーペナルティを課されたうえに左フロントフェンダーを破損し、修復のためのピットインも余儀なくされ、大きく順位を落としてしまった。