3月21、22日、岡山国際サーキット(岡山県)で2009 AUTOBACS SUPER GT開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が開催される。開幕前には、厳しさを増す経済情勢の影響も懸念されたが、開幕戦には36台がエントリー。新型車の登場や大物ルーキーのデビューなどの話題もあり、例年どおり華やかなシーズン・オープニングとなりそうだ。
No.1 MOTUL AUTECH GT-R
昨シーズンは、5年ぶりに復活したGT-Rが9戦中7勝。本山哲/ブノワ・トレルイエ組が開幕2連勝を含む3勝を挙げ、デビュー年でドライバーズタイトルを獲得してみせた。その本山/トレルイエ組がチャンピオンナンバーのNo.1(MOTUL AUTECH GT-R)をつけて臨む今シーズン、GT-R陣営は総勢4台が顔を揃える。マシンに昨年からの変更点は少なく、開幕前テストでも順調にメニューを消化。今年もタイトルへ向け、視界に曇りなしと言えそうだ。また、No.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(ロニー・クインタレッリ/安田裕信)はタイヤをミシュランにスイッチ。03年以来のGT500クラス復帰となるミシュランのパフォーマンスにも注目が集まる。
一方、早くから今シーズンに向けての準備を重ねていたのがSC430勢。エンジン、シャシーとも今年の新規定に合致したマシンを製作し、開幕前恒例の公式テストではNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)がトップタイムをマークしてみせた。通算最多勝記録を持つ2人、テストでトップのSC430・立川と、昨年チャンプのGT-R・本山。両雄どちらが記録を伸ばすのか、注目したい。
対するNSX勢は、公式テストでのタイムこそ振るわなかったが、このまま黙っているとは思えない。昨年のこのレースで、勝つチャンスがありながら惜しくも3位に終わったNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也)をはじめ、形勢逆転を狙っている。
また、安田裕信(No.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R)、塚越広大(No.17 KEIHIN REAL NSX)、中山友貴(No.32 EPSON NSX)、大嶋和也(No.35 KRAFT SC430)、平手晃平(No.39 DUNLOP SARD SC430)らGT500ルーキーにも注目。安田は昨年、大嶋は一昨年のGT300クラスチャンピオンでもあり、チャンピオン・ルーキー対決となる。
さらに、このクラスで久々の外国車、No.21 ASTON MARTIN赤坂DBR9(都筑晶裕/土屋武士)も見逃せない。
GT300クラスはチャンピオンカーのNo.46 エスロードMOLA Zがタイヤをヨコハマにスイッチ。星野一樹は残留したがパートナーが柳田真孝に代わるなど、いくつかの変化があった。これに対し、あと一歩でタイトルを取り逃したNo.43 ARTA Garaiyaは、新田守男/高木真一のGT 10年目コンビでマシン、タイヤも変更はない。
テストではNo.43がトップ、No.46が2番手。今シーズンも、この2台のほかNo.2 プリヴェアップル紫電(高橋一穂/加藤寛規)、No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也)など、昨年も上位を争ったチームが、タイトル争奪戦に名乗りを上げてきそうだ。
このクラスでもうひとつの話題の中心がカローラ・アクシオの登場。No.31 avex apr COROLLA Axio(坂本雄也/山内英輝)、No.74 COROLLA Axio apr GT(井口卓人/国本雄資)の2台だが、この2台、同チームながら装着タイヤが異なる(No.31はヨコハマ、No.74はミシュラン)。果たしてどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、興味は尽きない。
*写真は全て岡山公式テスト時のものです。