2009 AUTOBACS SUPER GT第2戦「KEIHIN SUZUKA 2&4 RACE」の決勝レースが、4月19日、鈴鹿サーキット(三重県)で行われた。GT500クラスはNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/リチャード・ライアン)が優勝。GT300クラスはNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ/影山正美)が優勝を果たした。
□決 勝 天候:晴 | コース:ドライ | 気温23度 | 路面温度38度
No.1 MOTUL AUTECH GT-R
優勝したNo.38 ZENT CERUMO SC430はリチャード・ライアンがスタートを担当。序盤はポールスタートのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲)に迫るが、No.1本山がたくみなコントロールでNo.38ライアンの攻勢をかわす。この攻防でタイヤの磨耗を早めたNo.38は15周を過ぎるころからペースダウン。一時は0.5秒まで縮めていた差は8秒以上に開き、3番手だったNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)がすぐ後方に迫ってくる。
No.38ライアンは27周を終えたところでピットイン。タイヤ交換と給油、立川祐路への交代を済ませるが、作業にやや時間がかかり、同一周回でピットインしたNo.12 IMPULカルソニックGT-R(松田次生>セバスチャン・フィリップ)、No.100 RAYBRIG NSX(井出有治>細川慎弥)の先行を許す。さらに、ピットを出たところで、前の周にピット作業を終えていたNo.36 脇阪寿一にもかわされてしまう。
No.36 PETRONAS TOM'S SC430
だが、No.38立川は30周目の130RでNo.100 細川をパス。その後はNo.12 フィリップを抜くのにやや時間がかかったが、43周目のスプーンカーブ手前でようやくかわすと、No.36脇阪の追撃にかかる。
この間、トップをいくNo.1 ブノワ・トレルイエは独走態勢を築いていたが、残り7〜8周を切ったあたりでがっくりとペースダウン。どうやらタイヤにトラブルを発生したようで、46周目のスプーンでNo.36 脇阪にパスされる。さらに130Rでは、No.38 立川がNo.1トレルイエと接触してダートに片輪を落としながら並びかけ、シケインで前に出た。
No.12 IMPUL カルソニック GT-R
これでトップ争いはNo.36 脇阪とNo.38 立川という、SC430勢の両エースの真っ向勝負となるが、残り4周のカシオトライアングルでNo.38 立川が、No.36 脇阪に並びかけると、ぎりぎりのサイド・バイ・サイドでこれをパス。ついにトップを奪った。
その直後、同じカシオトライアングルで、5番手を争っていたNo.100 RAYBRIG NSX(細川慎弥)とNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(安田裕信)が接触。これに後続のNo.8 ARTA NSX(伊沢拓也)が巻き込まれるという多重クラッシュが発生。セーフティカーが出動し、隊列を組んでの周回となり、そのままフィニッシュを迎えた。
優勝した立川祐路は、これでSUPER GT/JGTC通算11勝目。本山哲と並んでいた最多勝記録を、単独で伸ばした。また、昨年以来続いていたGT-Rの連勝記録は5でストップした。
2位はNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー)で、SC430勢が1-2フィニッシュ。3位にはNo.12 IMPULカルソニックGT-R(松田次生/セバスチャン・フィリップ)が入った。
No.1 MOTUL AUTECH GT-Rは4番手でフィニッシュしたが、No.38 立川にかわされる際の接触により27秒加算のペナルティ。11位となった。
NSX勢では、No.18 ROCKSTAR童夢NSX(道上龍/小暮卓史)の5位が最上位だった。