GT500 クラス | 優勝

No.38 ZENT CERUMO SC430

立川祐路
(レース展開は)いろいろあって…、もうあんまり覚えていませんよ(笑)。ピットストップではエンジンがすぐに掛からなくて、ちょっとロスして、順位を落としてしまいました。でも、(挽回の)自信はありました。クルマは昨日、今日と非常に良かったですから。12号車をすぐに抜けなかったのは、そこでタイヤをあまり使いたくなかったんで、最初は無理せず付いていきました。ただ、前(上位)が離れていったので、ここは行くしかないなと、そこからちょっと気合いを入れて、がんばりました。
(1号車を抜く際)130Rでダートに押し出されたり、何度か危ないシーンはあったんですが、(踏みとどまったことで)これで勢いがウチにあるな、と。みんなタイヤでペースが落ちていたけど、僕に関してはまったく問題はありませんでした。その辺の差だったかもしれません。
 脇阪選手とのバトルは、同じSC430で同士で絡んではいけないんですけれど、勢いに乗っていたし、クルマの面でもウチに分があったので、もう行くしかない、と。手こずると、お互い手の内も分かっているでの、一発(勝負)で行くしかないと。脇阪選手も無理はしなかったと思います
リチャード・ライアン
ボクらにとってもファンにとっても、エキサイティングなレースになったんじゃないかと思います。素晴らしい1日でした。ボクのスティントですが、ハードコンパウンドで出たので最初のラップではタイヤの温度を上がりきらず、慎重に行きました。その後はフロントタイヤが良いパフォーマンスを発揮してきました。これで本山選手(No.1)にプレッシャーを掛けることができました。彼を抜こうと努力しましたが、無理でした。でも、彼ほどのドライバーだから、ボクも思いっきりアタックができて、非常に良いレースができたと思います。ここでリスクを負ってもいけないと思い、さらにGT300にも引っかかってしまい、そこは抑えめにし、ポジションをキープすることにしました。ピットストップでは時間をロスしてしまったけれど、その後の立川選手の走りはすごかった。素晴らしかったです

GT300 クラス | 優勝

No.33 HANKOOK PORSCHE

木下みつひろ
影山選手が作ってくれたマージンを残して走り切れればいいなと思ったんですが、無線で“後ろの7号車との差が5秒になった”と。それで(7号車は)タイヤ無交換だとわかったんです。そこから、タイヤ(を持たせるため)の組み立てをしました。ロングラン(のタイヤテスト)ができなかったため、その中で、無理をせず確実にレースを運ぼうと考えで、無我夢中で走ってました。
 ハンコックタイヤの初優勝は、非常にうれしいです。タイヤの開発を始めたときは大きな課題もありました。それがここまで来れた。(タイヤの)エンジニアにとっても、チームにとっても、ずっと結果が出ないというジレンマと戦ってきて、でも僕を信じて開発を続けてきてくれて、良いタイヤを作ってくれた。ハンコックタイヤさんに本当に感謝しています
影山正美
スタートはうまくいきましたが、ボクらは開幕戦も出ず、テストもできず、クルマは去年のまま。でもタイヤは新しいもので、これで予選はうまくいきましたが、ロングランをしていなかったので、いろいろ不安がありました。
 序盤は、タイヤなりにペースが良く、後半どうなるかわからないので、マージンを稼ごうとがんばりました。僕の走りの終盤はタイヤが厳しくなったけど、それでも2番手、3番手と同じペースで走れたので、10秒くらいのマージンを残して、木下選手に代わることができました。それが優勝につながったと思います。
 シーズン前、今年はもうSUPER GTは(参戦)できないんじゃないかと思ったんですが、チームやハンコックタイヤと話をして、これまでの努力を無駄にしないよう、もう1年やろうと。それが結果につながって、本当にうれしいです。
 僕は1年と1戦ですが、木下さんはその前2年間も(タイヤ開発を)苦労してきた。昨年、開幕はまだまだでしたが、シーズン途中からとても良くなってきて、去年の最終戦は勝てるレースでした。でも、それをボクのミスで落としてしまって…。もう、それが最後になってしまうかと思ったんですが、(オフの間)チームと、ハンコックさんと話をしてきて、今年は4戦だけでもと、無理やり始めたんです。その中で、日本のSUPER GTの歴史でハンコックの名前が残り、影山の名前も一緒に残せて、すごく光栄です。それと木下選手が果たした役割は大きくて、彼がいなければ、この結果は残せなかったと思います