6月21日、2009 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATINAL SERIES MALAYSIA」はセパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で決勝日を迎えた。決勝日朝のフリー走行が、10時45分から30分間行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:曇 | コース:ドライ | 気温30度 | 路面温度34度

 明け方に降っていた雨は上がったが、コース上にはわずかに水が残る状態。ウェット宣言が出され、各チームレイン用タイヤを装着してコースに出て行くが、ドライ用タイヤで走行できる状態であることを確認した後、タイヤを装着しなおして再度走り出す。
 だが、開始から25分ほど過ぎたところでワイパーを動かすクルマが出始める。最初はぽつりぽつりだった雨粒はたちまち大きくなり、コースの一部では路面が完全にウェット状態に。ドライ用タイヤで走る各車は、たまらずコースアウトを喫してしまう。だが、さいわいにも大きなダメージを負う車両はなく、コースに復帰していた。
 こうした状況のため、各チームとも、決勝に向けての最終チェックは完全とはいえないようだ。その中でのトップタイムはNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)の2分00秒570。これにNo.12 IMPULカルソニックGT-R、No.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R、No.1 MOTUL AUTECH GT-Rが続き、4台のGT-Rがトップ4を占めた。
 これに続く5番手はNo.18 ROCKSTAR童夢NSX。SC430勢ではNo.36 PETRONAS TOM'S SC430の6番手が最上位だった。
 なお、No.100 RAYBRIG NSX(井出有治)は開始から10分余り過ぎたところでコースサイドにストップ。エンジントラブルが発生したためで、その場で走行を止めてしまう。走行終了後、チームでは決勝に向けてエンジン交換作業に入った。

 GT300クラスではNo.2 I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden(吉本大樹)の2分11秒699がトップタイム。予選では、トップタイムをマークしながらウェイトハンデに関する違反でタイムが抹消されてしまった同車だが、決勝では最後尾からの巻き返しを期している。
 以下、No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7が2番手、予選ポールのNo.46 エスロードMOLA Zが3番手に続いた。
 なお、No.19 ウェッズスポーツIS350はスターターのトラブルで、このセッションで走行することはなかった。また、予選でエンジントラブルを発生したNo.81 ダイシンアドバンFerrariは、依然として決勝出走に向け努力を続けている。

 フリー走行終了後、恒例のサーキット・サファリが行われ、観客を乗せたバスが周回するコースをGTマシンが走った。だが、この直前から雨脚が強くなり、最終コーナーでコースアウトする車両が続出。さいわい、どの車両も大きなダメージがなかったようだが、ひやりとするシーンだった。


No.2 I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/No.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(GT500クラストップタイム)
今朝、走行前に雨が降った影響で、フリー走行では路面のコンディションがリセットされてしまっていた。昨日はだんだん良くなってきたんだけど、雨のせいでまた悪くなってしまったんだ。それが僕たちのクルマにとっては良かったみたい。タイヤもクルマのセットアップも、このコンディションに合っていた。だから僕たちのクルマがトップタイムだったんだと思う。だけど、レースが雨になろうとドライになろうと、陽射しがきつかろうと、レースで僕らのクルマは強いと思うよ。バランスには満足しているし、できればトップ5とか表彰台でレースを終えたいよね
吉本大樹/No.2 I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden(GT300クラストップタイム)
朝のセッションのタイムは、コンディションが変化していく中で、たまたまタイミングが合って出たタイム。トップだったからといって、とくにどうこう言うことはありません。ただ、予選ではペナルティになってしまいましたが、チームが悪いことをしたわけではないし、速さを証明できたことはよかったと思います。クルマは雨でも晴れでもどんな状況でも速いと思うので、自信を持ってレースに臨めます。グリッドが下位になってしまったので、優勝はなにかイレギュラーなことが起こらないと難しいでしょうが、とにかく引っかき回しますよ。スタートドライバーですか? “Hiroki”で登録しました(笑)