8月22日午後、2009 AUTOBACS SUPER GT第6戦「38th INTERNATIONAL Pokka GT SUMMER SPECIAL」の公式予選が鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。今回の予選はノックダウン方式で行なわれ、No.35 KRAFT SC430の大嶋和也がポールポジションを獲得。GT300クラスはNo.81 ダイシンアドバンFerrariの青木孝行がクラスポールを奪った。
□公式予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 33℃/42℃
今回の予選はセッション1、セッション2、セッション3の3回に分けられ、それぞれのセッションで上位タイムをマークしたチームのみが次のセッションへの出走が許されるノックダウン方式。セッション2までで脱落したチームは、その時点で決勝スターティンググリッドが確定し、セッション3でトップタイムをマークしたチームがポールポジションとなる。
セッション1はGT500、GT300両クラスの混走が30分間、その後クラス別専有走行が10分ずつ行われる。このセッションで全ドライバーが予選通過基準タイムをクリアすることが求められる。セッション2、セッション3はそれぞれクラス別専有で10分ずつ行なわれ、ここでは同じドライバーが連続して乗ることはできない。
GT500クラスでポールポジションを奪ったNo.35 KRAFT SC430は、セッション1の混走時間帯で両ドライバーが基準タイムをクリアすると、専有走行では大嶋和也が搭乗。1分56秒台、8番手のタイムでセッション2への進出を果たす。
セッション2では石浦宏明に交代。1分55秒691までタイムアップし、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)の1分55秒394に次ぐ2番手でセッション3進出を決める。
セッション3では再び大嶋に乗り代わり、1分55秒724をマーク。セッション2の石浦のタイムは上回れなかったが、他にこれを上回るチームはなく、ポールポジションを確定した。
このセッションで使ったタイヤは決勝スタートにも使用することが義務付けられている。このため、ややハードめのタイヤをチョイスしていたチームが多かったと考えられる。また、できるだけ磨耗させないようアタックを最小限に抑えたことも、タイムがあまり伸びなかったことにつながったと思われる。
大嶋は、GT500クラス予選でタイムアタックを担当するのがこれが初めて。当然、GT500クラスでは初のポール獲得となる。GT300クラスではデビュー年の06年最終戦富士で初ポール。07年には第4戦セパン、最終戦富士でそれぞれポールを獲得している。
2番手はNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R。セッション3のアタックはロニー・クインタレッリが担当、1分55秒781をマークするが、No.35大嶋には一歩及ばなかった。
3番手にはNo.6 ENEOS SC430(セッション3は伊藤大輔)、4番手にはNo.38 ZENT CERUMO SC430(同リチャード・ライアン)とSC430勢が並び、5番手No.8 ARTA NSX(同ラルフ・ファーマン)がNSX勢の最上位だった。
No.3以外のGT-R勢はいずれもセッション3に進出できず、ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは12番手に留まった。
GT300クラスではNo.66 triple aムルシェRG-1が、午前中の練習走行でも山西康司がトップタイムをマーク。予選セッション1では2番手に留まったが、余郷敦が担当したセッション2、山西に戻ったセッション3ではともにトップを奪った。しかし、予選終了後の車検で、No.66 triple aムルシェRG-1のエアボックスに規定違反が見つかり、予選タイム抹消のペナルティ。このため、GT300クラスのポールポジションはNo.81 ダイシンアドバンFerrariが繰り上がった。
No.81 ダイシンアドバンFerrari(セッション3は青木孝行)。前戦SUGOではポールを奪いながら決勝では天候に泣き4位に終わったが、その悔しさを晴らすべく、優勝を狙う。2番手はNo.11 JIMGAINER ADVAN F430。セッション3のアタックを田中哲也ではなく平中克幸に託し、このグリッドを得た。3番手はNo.26 UP STARTタイサンポルシェ(セッション3は阿部翼)で、フェラーリ、フェラーリ、ポルシェと、午前中の練習走行と同じくスーパーカーが上位に並んだ。
ランキングトップのNo.19 ウェッズスポーツIS350(セッション3は片岡龍也)は100kgのウェイトハンデにもめげず6番手をゲット。同2位のNo.7 M7 MUTIARA MOTORS SGC 7は10番手、3位のNo.2 アップル・K-one・紫電はセッション3に進出できず12番手に留まった。
今回がデビュー戦のNo.62 R&D SPORT LEGACY B4はセッション1でフロントデフにトラブルを発生。エンジンルーム内で失火し、コースサイドにマシンを止めてしまった。このためセッションは赤旗中断となった。マシンは現在、チームが懸命の修復を進めている。
また、No.4 BOMEX LIAN BOXSTERは伊藤善博と山本すばるの2人、No.55 J-TRUST F-PROおうとキット ポルシェの山岸大は予選通過基準タイムをクリアできなかった。