2009 SUPER GT Round6
プレビュー
2009-08-18
真夏のスペシャルイベント！
過激な高速耐久レースは見どころ満載!!
ノックダウン予選、700kmのロングディスタンス、魅惑のナイトラン、ニューマシン…
8月22、23日、鈴鹿サーキット（三重県）で2009 AUTOBACS SUPER GT第6戦「Pokka GT SUMMER SPECIAL」が開催される。毎年、真夏の耐久レースとして人気のあるこのレース。今年も長距離、そしてナイトラン、暑さ、新型車の参戦など様々な要素が交錯し、思いもつかないドラマが繰り広げられるに違いない。
第6戦でなければ見られないスペシャルがある
No.12 IMPUL カルソニック GT-R
今年の第6戦鈴鹿はPokka GT SUMMER SPECIALと銘打ち、例年のこの一戦とは少々違うSUPER GTとなっている。まずは予選。昨年も第7戦もてぎで行われたノックダウン方式で行われる。ただし、その時とはまた少し違い、スピーディでスリリングな予選になるはずだ。そう、ドライバーも必ず2人（第3ドライバーがいる場合は、3人）が参加する（最終セッションまで残った場合）ことになっており、予選からチームの総合能力をフルに発揮する必要があり、非常に難しい、観る側にとってはおもしろい予選となるわけだ。
そして、決勝レースは700kmで行われる。これまでは1000kmで行われていたが、それが若干短くなった。その分、全体の走行ペースが上がってくるだろう。今まで以上の高速、いや超高速耐久レースになるだろう。一方、距離は短くなっても日が沈んでからのゴールは変わらない。SUPER GT唯一のナイトランは、ヘッドライト光や焼けるブレーキなど非常にファンタジックな美しさがある。だが、走る側には視界も狭まり、アクシデントの可能性が上がる。ゴール後はお楽しみの花火。これも感動に華を添える。これを楽しめるのは、この第6戦Pokka GT SUMMER SPECIALだけなのだ。
鈴鹿で強いGT-Rか、NSXの逆襲があるのか!?
No.100 RAYBRIG NSX
さて、この難しい一戦でGT500クラスの展開はどうなるだろうか? まず注目はNo.12 IMPULカルソニックGT-R（松田次生／セバスチャン・フィリップ）だ。昨年の優勝チームであり、2006年にも勝っている。ライバルに較べるとウェイトハンデも少ない。チームでは、ここで勝たねばどこで勝つという気合いも入ってきそうだ。彼らの最大のライバルとなりそうなのは、No.100 RAYBRIG NSX（井出有治／細川慎弥）か。昨年も終盤まで12号車とデッドヒートを繰り広げただけに、今年はリベンジに燃えてきそうだ。
No.6 ENEOS SC430
そして、SC430から1台を挙げるなら、No.6 ENEOS SC430（伊藤大輔／ビヨン・ビルドハイム）だ。前戦SUGOでも終盤までトップを走り、十分勝てる実力はある。
一方、現在ランキングリーダーのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R（本山哲／ミハエル・クルム）とNo.36 PETRONAS TOM'S SC430（脇阪寿一／アンドレ・ロッテラー）は確実に入賞、ポイントを1つでも多く稼ぐ走りになるだろう。この辺のランキング上位チームの動向も、気にしながらレースを見て欲しい。なお、1号車のブノワ・トレルイエは今回欠場となるが、助っ人に昨年までGT-Rを操り、現在は欧州のGT選手権でGT-R開発に当たっているクルムが戻ってくる。久しぶりの彼の走りも楽しみだ。
No.17 金石勝智
ドライバーでもう1人注目して欲しいのが、No.17 KEIHIN NSX（金石年弘／塚越広大）の第3ドライバー、金石勝智だ。トップフォーミュラやDTMなど幅広く活躍し、現在はNo.17 REAL RACINGの代表も務め、若手の育成にも力を入れている金石勝智が、このレースを最後にトップドライバーとしての経歴にピリオドを打つという。ファンならずとも彼のラストランに拍手を贈ってほしい。
レース巧者のARTA Garaiya、新車レガシィに注目
No.43 ARTA Garaiya
GT300クラスは、まったくもって予想が難しい。と言うのも、昨年は75kgものウェイトハンデを背負ったMOLA Zが優勝しており、セッティングや作戦次第で勝利をたぐり寄せることが出来ることを証明したからだ。
それが出来るチームはどこか。まずは、昨年の優勝チームであるNo.46 エスロードMOLA Z（星野一樹／柳田真孝）、そしてランキングリーダーのNo.19 ウェッズスポーツIS350（織戸学／片岡龍也）、第2戦鈴鹿はタイヤ無交換作戦で周囲を驚かせたNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7（谷口信輝／折目遼）、そしてベテランドライバーコンビのNo.43 ARTA Garaiya（新田守男／高木真一）。中でもARTA Garaiyaは現在ランキング4番手。昨年逃したチャンピオンを手に入れるためにも、ここで優勝、悪くても表彰台を手にしなくてはシリーズの今後の展開が悪くなる。先の有力チームもARTA Garaiyaをマークしてくる可能性は高く、彼らを中心にレースが動くかも知れない。
No.19 ウェッズスポーツIS350
そして、第6戦にしてSUPER GTに参戦をするチームが現れた。しかもマシンは、スバルのレガシィB4だ。昨季までインプレッサで参戦していたチームが撤退し、スバル車の参戦が途切れていただけにスバルファンには朗報だ。しかも、そのチームはヴィーマックで旋風を呼んだR&Dスポーツ。さらにドライバーはGT300の3連続チャンプ、山野哲也！ 相棒は密山祥吾とドライバー陣も強力。初レースだけに大きな期待は難しいかもしれないが、この布陣なら何か巻き起こしても不思議ではない。例えば、天候が荒れたらAWDマシンがごぼう抜きとか……。
No.62 R&D SPORT LEGACY B4
見どころが数え切れないほどの第6戦Pokka GT SUMMER SPECIAL、鈴鹿。ぜひサーキットで真夏のGTドラマを味わってほしい
