9月13日、2009 AUTOBACS SUPER GT第7戦「FUJI GT 300km RACE」は富士スピードウェイ(静岡県)で決勝日を迎えた。決勝日朝のフリー走行が、8時30分から30分間行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:曇 | コース:ウェット | 開始時:気温19℃/路面温度20℃ | 終了時:気温20℃/路面温度22℃

 決勝日朝のフリー走行は8時30分から。明け方まで降っていた雨は上がったが、路面には一部濡れた部分が残り、ウェット宣言が出される中での走行開始となった。各チーム、レイン用タイヤでようす見に出て行き、すぐに戻ってドライ用タイヤで再度コースイン。前日は一度もドライで走れていないため、わずか30分でドライセッティングの確認に始まり、決勝用タイヤの選択と“皮むき”を済ませなければならない。いつも以上にあわただしいセッションとなった。
 GT500クラスでトップタイムをマークしたのはNo.6 ENEOS SC430(ビヨン・ビルドハイム)。燃料が満タンではない状態でのバランスを確認していたようで、このセッションで唯一の1分35秒台となる1分35秒422をマークした。2番手はNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(ロニー・クインタレッリ)。前日の予選では、刻々と状態が変化するウェット路面に適合するタイヤを見つけられなかったのか下位に留まったが、ドライではいいセッティングを出せているようだ。No.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が3番手に続き、No.8 ARTA NSX(伊沢拓也)の4番手がNSX勢の最上位だった。
 ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは本山哲の1分37秒台のタイムがこのセッションのベストで、7番手。雨の予選でポールポジションを奪ったNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)は8番手。No.36 PETRONAS TOM'S SC430はクラス最下位タイムに留まったが、アンドレ・ロッテラーによれば「普通にブレーキの焼入れとタイヤの“皮むき”を行なっただけ。何も問題はない」とのこと。いずれにしても、決勝では予選順位とは異なる展開も予想される。

 GT300クラスではNo.26 UP STARTタイサンポルシェ(黒澤治樹)の1分45秒026がトップタイム。2番手No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)、3番手No.81ダイシンアドバンFerrari(青木孝行)と続いた。
 4番手はランキングトップのNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)。5番手には予選でポールを奪ったNo.88 triple aガイヤルドRG-3(坂本祐也)がつけた。


No.26 UP STARTタイサンポルシェ

ビヨン・ビルドハイム/No.6 ENEOS SC430(GT500クラストップタイム)
SUGO、鈴鹿とボクらのクルマはずっと速かったんだけど、この富士でもクルマの調子はいいね。その点に関しては、当たり前のことだと思っている。特に驚くようなことじゃないよ。(予選での)ウェットコンディションではドライよりもちょっと難しい部分があったけど、4番手からのスタートだからOK。ドライコンディションではもっとパフォーマンスを示すことができると思う。フリー走行で、その片鱗を見せることはできたし、レースではいい結果を得られると思うよ。ベストタイムを出した時は、ハーフタンクぐらいの燃料だったんだけど、悪くなかった。去年の決勝でのペースは1分37秒8ぐらいだったんだけど、今年はそれよりも若干速いペースになると思うね。1分36秒台後半ぐらいのペースで走らなければいけないんじゃないかと思うよ。スタートドライバーはボクが務めることになるけど、まずロイックのところのクルマ(No.32 EPSON NSX)に関しては、ドライではそれほど速くないんじゃないかって予想している。でも、ブノワ(No.1 MOTUL AUTECH GT-R)とアンドレ(No.36 PETRONAS TOM'S SC430)は手強いだろうね。でも、今朝のラップタイムを見ると、アンドレは良くなかったし、彼らの方がウェイトが重い。だから、今回はいい結果を残すチャンスだと思う
黒澤治樹/No.26 UP STARTタイサンポルシェ(GT300クラストップタイム)
レースシミュレーションの状態のクルマで出ていきました。ガソリンもスタート時と変わらない量をきっちり積んでいました。ただバランスが悪かったので、(セットを)変えて、それをフリー走行後のサファリで確認したって感じですね。タイムうんぬんよりも、バランスを含め、色んな確認事項(を済ませること)が先だったし。別にタイムを出しに行ったわけじゃないですからね。最初にコースインしたときは100R の出口だとか全体的にうっすら濡れていましたね。最終セクションもちょっと濡れていたかな。決勝ですか? ドライバーとしては勝つことしか考えていません。絶対勝つつもりでここに乗り込んできたので、勝ちに行きますよ! ただチャンピオン争いをしているクルマとは絡まないようにしないとね。ウチはきっちりレースをして勝ちにいく。予選ではちょっと失敗(スーパーラップでスピン)がありましたが、それを取り戻すというか、ふたりできっちりと仕事をすれば勝てると思います