2009 AUTOBACS SUPER GT第8戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の練習走行が、10月17日午前、オートポリス(大分県)で行なわれた。GT500クラスではNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)がトップタイムをマーク。GT300クラスではNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)がトップだった。

公式練習 天候:曇 | コース:ウェット/ドライ | 気温/路面温度 開始時:17度/19度


 練習走行は9時5分から10時50分まで行なわれた。直前に小雨がぱらついたため、ウェット宣言が発せられる中で開始されたが、路面を濡らすまでにはいたらず、全車ドライ用タイヤで走行していた。
 GT500クラスでトップタイムをマークしたNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)は、セッション開始早々、1分42秒572をマーク。リーダーボードのトップに立つ。この時点で1分42秒台をマークしていたのは他にNo.12 IMPULカルソニックGT-R(松田次生)の1分42秒903しかなかった。他のチームは主にタイヤやセッティングのチェック、ロングスティントでの状況確認などを行なっていたようだ。
 残り時間が30分を切ったあたりから、多くのチームがニュータイヤを履いての予選シミュレーションを開始。No.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)が1分42秒878で2番手に上がってくる。No.6 伊藤も1分42秒327までタイムアップ。他のチームもタイムアップするが、1分43秒台に留まる。
 この結果、このセッションはNo.6、No.36の順でSC430勢が1-2。3番手にNo.12 GT-Rがつづき、NSX勢ではNo.18 ROCKSTAR童夢NSX(小暮卓史)の6番手(1分43秒492)が最上位だった。
 ランキング上位勢では、No.1 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)が8番手(1分43秒845)、No.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)が7番手(1分43秒737)。No.8 ファーマンはタイヤをロックさせるシーンもあり、ウェイトハンデの重さにやや苦しめられているのかもしれない。
 なお、No.100 RAYBRIG NSXは、細川慎弥が急な発熱のため欠場。松浦孝亮が代役を務めている。


No.43 ARTA Garaiya

 GT300クラスではNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)が1分53秒087のトップタイムをマーク。No.11 JIMGAINER ADVAN F430(田中哲也)が2番手、No.7 M7 MUTIARA MOTORS SGC7(谷口信輝)が3番手に続いた。さらに、九州が地元のNo.5 マッハGOGOGO車検320Rマッハ号(玉中哲二)が4番手につけた。
 ランキングでNo.43と同ポイントに並ぶNo.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規)は6番手、No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)は7番手。このセッションでは、No.43が優位に立ったが、これが予選、決勝ではどうなるのか、注目が集まる。
 No.808 初音ミク Studie GLAD BMW Z4は、菊地靖に代わり番場琢がドライブ。No.110 KUMHO "ARKTECH SG-1"はエントリーを取り消した。


伊藤大輔/No.6 ENEOS SC430(GT500クラストップタイム)
クルマのバランスは持ち込みから結構良く、午前のセッションはタイヤの比較テストをするような感じで終わりました。ただ、ここは結構タイヤに厳しいので、それを予選重視にするのか、決勝重視にするのかが悩みどころ。天気予報ではもう少し気温が上がるかなと思っていたんですけど、そうでもないから、あとはタイヤの選択だけが問題。今年はポールを獲れそうな雰囲気であっても、決勝のことを考えて安パイのタイヤを選んで、その分スーパーラップが厳しいっていうのばかりだったんで…(苦笑)。朝のベストタイムは、予選重視のタイヤで出したものです。決勝重視のタイヤでも1分43秒フラットが出ていますし、それほど遅くはないんですけど、それでポールを獲れるかというと難しい。コンマ何秒が順位に影響しますからね。それに気温が上がらないと、今ひとつフィーリングも良くないので、これから真剣に悩みます。
新田守男/No.43 ARTA Garaiya(GT300クラストップタイム)
トップタイムを出した時は、タイヤかすとかが全然なく比較的コンディションが良かったですし、クリアラップも取れた。まぁ、下の順位にいるよりは気分はいいんですけど、レースじゃないんでね。レースに向けては、まだ色々問題があるんです。予選は真一がアタックする予定ですが、いいポジションに行けると思います。でも、決勝はタイヤかすが悩みの種ですね。タイヤかすがつくと、その影響でロングランのタイムが安定しないんですよ。オートポリスは毎年そんな感じなんですけど、まだラバーが路面にちゃんと乗っていないっていうのもあると思います。走るごとにいい方向になってくるとは思われるんですけど、GT500を避けるときは間違いなくタイヤかすの影響を受ける状態になりますからね。でも、予選ではポールポジションを狙います。真ちゃんに期待です。