11月8日、2009 AUTOBACS SUPER GT第9戦「MOTEGI GT 250km RACE」はツインリンクもてぎ(栃木県)で決勝日を迎えた。決勝日朝のフリー走行が、8時45分から30分間行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:曇 | コース:ドライ | 気温14℃/路面温度17℃

 決勝日朝のフリー走行は8時45分から。上空は薄雲に覆われた中での走行となった。
 GT500クラスでトップタイムをマークしたのはNo.35 KRAFT SC430(石浦宏明)。予選ではプロペラシャフトのトラブルが発生し、このセッションでも最終確認のために走り出しが10分ほど遅れたが、走り出してからはまったく問題はなかったようす。予選で通過基準タイムをクリアできなかった大嶋和也も、このセッションでは順調に走行していた。石浦のタイムは1分45秒630と、2番手を約1.5秒も引き離す予選並みのものだったが、これはあえて燃料を少なめにし、一発を狙って出したものだったようだ。今回、カラーリングを一新し、決勝では上位をかき回すシーンが見られるかもしれない。
 予選ポールのNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)が2番手。No.39 DUNLOP SARD SC430(アンドレ・クート)が3番手に続いた。
 ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは5番手。同2位のNo.36 PETRONAS TOM'S SC430は4番手で、予選に続いてここでもNo.36が優位に立った。ただし、上位のタイム差はほとんどなく、2番手から9番手まで1分47秒台で並んでいる。

 GT300クラスではNo.81 ダイシンアドバンFerrariが1分46秒129でトップ。この週末は練習走行からすべてのセッションでトップを奪っている。
 2番手はNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(1分56秒785)、3番手はNo.11 JIMGAINER ADVAN F430(1分56秒999)。ともに逆転タイトルに向けて、優勝を狙っている。
 ランキング2位のNo.43 ARTA Garaiyaは6番手。同トップのNo.19 ウェッズスポーツIS350は11番手に留まった。
 フリー走行後、恒例の“サーキットサファリ”が行なわれたが、この時間帯には雲の合間から薄日が差し始め、気温16℃、路面温度は22℃まで上昇している。


No.81 ダイシンアドバンFerrari

石浦宏明/No.35 KRAFT SC430(GT500クラストップタイム)
走行前、“やっぱり目立っておいた方がいいんじゃないの?”ってエンジニアに伝えて、トップタイムを出しておきました(笑)。でも、軽タンじゃないですよ。燃料はハーフタンク以上入っていると思います。ただ、タイヤは新品でした。コースインが遅れたのは、徹夜の作業がまだ続いていたからです。昨日、(プロペラシャフトが)トラブッた原因として駆動系にトラブルがあって、そこを応急処置でいくか、大幅に変えるかっていう話になったんですけど、チームが大幅に変えてくれたんです。その作業に時間がかかってしまったんですよね。決勝に向けてのクルマのバランスは、かなりいいと思います。だから、レースでは抜くしかない。目標は高く、10台抜いて大嶋に渡したいですね
藤井誠暢/No.81 ダイシンアドバンFerrari(GT300クラストップタイム)
タイヤはそこそこ新しめのもので、ガソリンの量もそこそこ積んでました。どちらかというとタイヤをいじめるような走りをしてました。悪い状況を見ておきたかったんです。だから思い切って走った結果のタイムですね。僕たちは前回のオートポリスでチャンピオン獲得の権利がなくなりましたが、最終戦は周りを気にせず、自分たちのレースをして勝ちたいという気持ちが強いですね。僕らは“直線番長”とか言われているようですが、速さは大したことないんですよ(笑)。給油が周りより10秒くらい遅いですから、ピット作業で時間を使うことになるんです。富士で勝ったときも余裕ある勝利じゃなかったですからね。だから、ガンガンいって(マージンを)稼いでこないと勝てないんですよ。だから1周の速さじゃなくて、トータルで僕たちの走りを見てもらいたいですね