11月7日午後、2009 AUTOBACS SUPER GT第9戦「MOTEGI GT 250km RACE」の公式予選がツインリンクもてぎ(栃木県)で行なわれた。今回の予選はノックダウン方式で行なわれ、No.8 ARTA NSXのラルフ・ファーマンがポールポジションを獲得。GT300クラスはNo.81 ダイシンアドバンFerrariの青木孝行がクラスポールを奪った。

公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時21℃/26℃ 終了時19℃/24℃
ノックダウン予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時21℃/24℃ 終了時19℃/22℃


 今回の予選はノックダウン方式で行なわれた。予選1回目はGT500、GT300両クラスの混走で45分間行なわれ、ここで2人のドライバーが予選通過基準タイムをクリアすることが求められる。その後、予選2回目はセッション1、セッション2、セッション3の3回に分けられ、それぞれのセッションで上位タイムをマークしたチームのみが次のセッションへの出走が許される。セッション2までで脱落したチームは、その時点で決勝スターティンググリッドが確定。セッション3でトップタイムをマークしたチームがポールポジションとなる。

 予選1回目には、No.35 KRAFT SC430がプロペラシャフトにトラブルを発生。交換のために大嶋和也がセッション残り時間が2分を切るまで走り出すことができなかった。石浦宏明はその前に基準タイムをクリアしていたが、大嶋はわずかにこれに届かず、ノックダウン予選に進出することができなかった。

 GT500クラスのノックダウン予選では、セッション1で、まずNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)がトップタイムをマーク。No.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)、No.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)が僅差でこれに続いた。セッション2に進出できなかったのはNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)。最下位通過のNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(ロニー・クインタレッリ)とは、わずか0.001秒差で涙を飲んだ。
 セッション2はNo.39 DUNLOP SARD SC430(アンドレ・クート)がトップタイム(1分44秒821)で通過。No.1 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)、No.8伊沢拓也が1分44秒台のタイムでこれに続いた。このセッションを通過できなかったのはNo.17 KEIHIN NSX、No.12 IMPULカルソニックGT-R、No.100 RAYBRIG NSX、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rの4台だった。
 セッション3は7分間。タイムアタックのチャンスは実質2周しかない。各チーム、ひとつでも上のポジションを狙って渾身のアタックをかけるが、その中で1分44秒390をマークし、ポールを奪ったのはNo.8 ファーマンだった。No.8ファーマン/伊沢はドライバーズランキング3位。タイトル獲得には優勝するしかないが、奇跡の大逆転に向けて、まずはベストの予選結果を得た。
 また、NSXは今シーズン限りでSUPER GTへの参戦を終了することが発表されており、ラストランで有終の美を飾るという意味でも、最上の予選となった。
 2番手につけたのはNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(セッション3担当はロッテラー)。3番手にはNo.6 ENEOS SC430(セッション3担当は伊藤)、4番手にはNo.38 ZENT CERUMO SC430(セッション3担当は立川祐路)がつけた。
 ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲)は5番手。ランキング2位のNo.36脇阪寿一/ロッテラーとの間には2台のSC430を挟んだ形となり、スタートポジションとしてはNo.36 脇阪/ロッテラーが優位に立った。


No.36 PETRONAS TOM'S SC430

No.6 ENEOS SC430



No.81 ダイシンアドバンFerrari

 GT300クラスではNo.81 ダイシンアドバンFerrariが、セッション1(青木孝行)、セッション2(藤井誠暢)、セッション3(青木)のいずれでもトップタイムをマーク。とりわけセッション3では、2番手を0.7秒以上も突き放し、唯一1分54秒を切る1分53秒915で悠々とポールポジションを獲得してみせた。
 2番手はNo.43 ARTA Garaiya(高木真一>新田守男>高木)、3番手はNo.19 ウェッズスポーツIS350(片岡龍也>織戸学>片岡)。この2台はドライバーズランキングでもNo.19が74ポイント、No.43が71ポイントでトップを争っており、タイトル奪取に向けて互いに一歩も譲れない状況。決勝では、とにかく相手の前でゴールすることを目指し、激しいバトルを演じることが予想される。
 予選4番手はNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝>折目遼>谷口)。同チームはランキングでも4位につけており、決勝では大逆転タイトルを目指して優勝を狙うことになる。
 一方、ランキング3位のNo.11 JIMGAINER ADVAN F430(平中克幸>田中哲也>平中)は予選8番手。同5位のNo.2 アップル・K-one・紫電(吉本大樹>加藤寛規)はセッション3に進めず予選11番手。同7位のNo.46 エスロードMOLA Z(星野一樹>柳田真孝>星野)は予選7番手と、タイトル獲得のためにはやや苦しい順位からのスタートとなった。


No.43 ARTA Garaiya

No.19 ウェッズスポーツIS350